表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!  作者: ほむらさん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

49/898

49 お風呂の続き

 髪は二度洗いしてもらった。

 2回目の時は、シャンプーをワンプッシュで十分と教えた。


「えーと、シャンプーで洗った後は、こっちのリンスを使ってもう一回洗うんです。このリンスを使うと、髪がツルツルになって非常に快適ですよ」

「ほーーー!わかった。これも1回押すだけでいいのか?」

「ああ、そうです。こっちは泡が立たないですが、それで問題なしです」


 続けてリンスで洗ってもらう。


 あ~、本当に気持ちいいなあ。憧れの人に洗ってもらえる日が来るなんて・・・。



「よし、髪は終了だ!じゃあ次は背中だな」


 背中・・・、どうせなら、こっちもボディーソープの方で洗ってもらおう!


「体は石鹸でも十分なのですが、このボディーソープを使ってみて下さい」

「ぼでぃいそうぷ?」

「コレです。見た目はシャンプーと同じですが、体専用のヤツなんです」

「ほーお?これも同じやり方でいいのか?」

「えーとですね、ん、待てよ」


 俺は基本的に、タオルに直接ボディーソープを数回プッシュしてから体をゴシゴシしていたのだけれども、素手で直接塗ってもらった方が、どう考えても圧倒的に気持ち良いのでは!?

 ぶっちゃけ汚れはあまり落ちないだろう。だが俺は直接洗いを選ぶ!


「あ、はい。同じやり方でお願いします!」

「わかった!えーと、これを1回押してー、いや、体を洗うのは1回目だから、もう1回押そう」


 プシュッ プシュッ


「しかしこれも凄くいい香りだな。・・・よし、じゃあ洗うぞー」

「は、はい。お手柔らかにお願いします」


 ミスフィートさんの柔らかい手が、背中を這い回る。


 フオオオオオオオオオオ!なんというプレイなのだ!!

 気持ち良いなんてレベルをとうに超越しておるわ!

 あ~、もう俺はいつ死んでも悔いは無い!わが生涯に一片の悔い無し!



「隊長~、アタシ達も小烏丸の背中を流しに来たんだ。手伝ってもいい?」

「ああ、そういえばそうだったな!じゃあみんなで洗おう!」

「じゃあ私は右手を」

「わたしは左手?」

「えーと、これを2回押すんだよね?」

「あっ、そっちはしゃんぷうだ!体を洗うのはこっちの方」

「こっちか!わかった!」



 なんかみんなで洗うような話になってるけど、えーと、ココは天国ですか?



 ふにゅん


「ん?」


 ふにゅふにゅ


 ちょっと待て。何だ、この非常に柔らかい感触は!・・・まさか!?


「あはは~!カーラ大胆ね~」

「男はおっぱいが大好きなのさ!それにアタシも体が綺麗になるし、一石二鳥というヤツだ!」

「ちょ、ちょっと待て!なんかずるい、じゃあ私は前をやるぞ!」

「ハッ!隊長がやる気を出した!?」

「ごしごし」


 なんだ!?一体俺に何が起きているというのだ!?

 死ぬのか?爆発して色々もげるのか!?


 ミスフィートさんが正面に移動して、接近して来た。


「え?マ、マジっすか!」

「前は私が洗ってやるからな。ほら、動くな!」



 前から後ろから洗われて、もう俺の理性は長くは持たんぞ!?


「よしっ!じゃあ次は下だ」


 え?・・・下?


「イ、イカン!それはイカンですよ!?」

「いいからホラっ!全部私に任せておけ!」



「アッーーーーーーーーーーーー!!!」




 ・・・・・




 俺は賢者。


 勇者と一緒に魔王を倒す、あの賢者ではなく、ただの賢者だ。


 すぐそこで女性達が体の洗いっこをしてるが、今の俺にはどうということはない。

 むしろ髪を洗うのを手伝ったりしたほどの冷静な男。

 後でみんなとシャンプーやリンスを作ることを約束するほどの余裕がある。

 なんせ俺は賢者だからな。


 さて、そろそろ風呂から上がろうか。




 ・・・・・




 ラッキースケベとでも言おうか、孔明の罠とでも言おうか。

 これはやはりモテているのだろうか?


 ただ冷静に考えると、この軍って女性ばかりなのだ。

 男性もいることはいるが、戦力にもならない少年が数人いるだけ。

 軍の女性達とお付き合い出来る年齢の男ってのは、現在俺しかいないのだ。


 町を開放したので、これからは男性も入って来るとは思う。


 しかし長い間反乱軍に参加もせず、ただ奴隷のように働かされていた男達に、彼女達が惚れる要素ってあるのかな?

 普通に考えても、よっぽど頑張って活躍しない限り、どうしても下にしか見られないと思うんだ。


 そうなると、やはり俺って優良物件な気がするな~。

 新しい武器と防御力の高い服を全員分用意し、今回の勝利を導いた男。

 そしてまだ誰にも言ってないが、実は三河の大名と懇意だったりする。


 うん、やっぱ優良物件っぽいよな・・・。

 でもだ、俺としてはミスフィートさんが第一なんだよね。



 これは自惚れた発想だが、もし万が一、俺が軍の誰かと関係を持ったとする。

 たぶん表面上、ミスフィートさんは『おめでとう』と言うだろう。


 だが、その時彼女は陰で泣いているかもしれない。


 俺は恩のある彼女に、絶対そんな思いをさせるワケにはいかないのだ。


 なので俺にはミスフィートさんが第一で、それ以外の人と特別な関係になるってのは、まず有り得ないと断言する。


 ミスフィートさんが結婚でもしない限り、他の誰とも付き合うのはやめようと思う。たとえ一緒にお風呂に入ろうともだ!



 ここは非常に誘惑が多い環境ゆえ、俺にとって地獄の戦いになるかもしれん。

 だが俺は負けない!負けるワケにゃいかんのだ!


 ・・・ちょっとしか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ