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赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!  作者: ほむらさん


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40/988

40 服をプレゼント


「こんなに美味しい料理を食べたのは初めてだよ!」


 ミスフィートさんは、超ごきげんのようだ。


「良かった。まあ自信はあったんですけどね。何しろ素材その物が良いから」

「ドラゴンなんてどこで倒したんだ?そう簡単に出会える魔物じゃないと思うが」


 って言うことは、一応この世界にもいることはいるんだな。


「ダンジョンですよ。知り合いに連れて行ってもらって、2年間ずっとそこで鍛えていました」

「へー、ダンジョンか!私はまだ一度も入った事がないのだ」

「お?この街の近くにダンジョンとかあったりします?」

「わからない。探せばあるのかもしれないが、私達にはそんな余裕など無いからな」

「そうですか・・・」


 確かにこんな世界じゃ生きるので精一杯なのかもしれない。

 一人で歩いてるってだけで、すぐ悪党に狙われるのだから。


 ギーーッ


 ミスフィートさんが部屋のドアを開けると、ドアから軋んだ音が鳴った。


「入ってくれ」


 ここがミスフィートさんの部屋か。

 彼女は真っすぐ机の方に歩いて行き、引き出しを開けて何かを取り出した。


「このピンバッジは仲間になった証だ。集団戦の時、左胸の辺りにコレを付けて戦ってくれ。コレを付けてないと仲間に斬られる可能性があるからな」


 彼女からピンバッジを受け取った。


「なるほど・・・。普段は付けない方がいい?」

「味方の識別にもなるが、ジャバルグ軍からしたら敵の証明にもなるだろう?だから普段は隠しておくんだ」

「わかった」


 早速左胸に付けようとする。が、服の防御力が高すぎて刺さらなかった。


「おい、言ったそばから付けようとするな!」

「どうせ俺は目立ちます。なんせ街を歩いてて襲われなかったことが一度もないですからね」

「ハハッ!確かにその恰好は非常に目立つな。なら問題はない、・・・のか?」


 どうせ目立つんだから、大いに目立ってやろうじゃないの。

 この姿を見ただけで相手が震え上がるほど、ジャバルグ軍は徹底的に叩く。

 そして俺が目立つことによって、他のメンバーが動きやすくなるだろう。


 あ!そういや非常にいいタイミングだ。彼女にアレを渡そう。


「ミスフィートさんに渡したい物が、もう一つありました!」

「私に渡したい物?」


 マジックバッグを開けて箱を取り出し、中から目当ての物を探し出す。



「これを受け取って欲しい」



 ミスフィートさんに巫女装束を手渡す。



「なっ、これは・・・、なんて綺麗な衣装なんだ・・・」




[巫女装束]

 :謎の化学繊維で作られた服。付与魔法が込められている。評価B

 :斬撃耐性 衝撃耐性 火魔法耐性 

 :自動修復(小)サイズ自動調節



 こんな性能だったのが、俺の魔改造で今はこうなっている。



[巫女装束]

 :謎の化学繊維で作られた服。付与魔法が込められている。評価S

 :斬撃耐性++ 刺突耐性++ 衝撃耐性++ 魔法耐性++ 炎耐性++

  熱耐性++ 冷気耐性++ 汚れ耐性++ 精神耐性++

 :自動修復(中)サイズ自動調節 防水機能 消臭脱臭機能



 本当は最強付与をしたかったのだが、さすがにそこまで時間が無かった。



「いや、ダメだ!こんなの受け取れない!」


「鑑定して、性能を見て下さい」

「鑑定を?」



「なっ!こんな・・・、有り得ない。何なのだ?これは!?」


「俺が貴女の為に作った服だ。着てもらわないと困ります!」

「私の為に・・・」


「これを着れば間違いなく生存率は跳ね上がります。見ての通り、防御力は貴女が着ている革の鎧よりも間違いなく高い。貴女は総大将なんだ。総大将は軍の誰よりも長く生きねばならない。この軍にとって貴女は希望なんだ。みんなの為にもこの服を受け取って欲しい」


「・・・みんなの希望、か」

「それに」


 表情を一変し、ニヤリと笑う。


「この服、すごく可愛いでしょう?」


「・・・ぷっ!ハハハハハッ!!正直、こんな美しい衣装を見たのは生まれて初めてだ。着たくないと言ったら嘘になる。なので有難く頂戴する!・・・そう言えば刀の礼もまだしていなかったな。本当にありがとう!心から感謝する!」


「俺は貴女に命を助けられました。この程度じゃまだ全然恩を返せてなどいません。残りは武力で返していくつもりです」

「恩を返すなど・・・、いや、これからも一緒に頑張ろう!」


 ミスフィートさんと拳を突き合わせた。



「ところで、この服はどうやって着たらいいのだ?普通の服と違うからさっぱりわからない」


「ああ、たしかにこんな服は初めて見ますよね」

「着るのを手伝ってくれ」


「え?手伝うって・・・」


 ミスフィートさんが革の鎧を外し、服を脱ぎ始めた。


 な、なんだと!?マジか・・・。

 条件反射で、くるっと後ろを向いた。


 ガサガサと服を着替える音が聞こえて来る。

 なんでこうなった!?ぬう、後ろが気になる・・・。


「ダメだ、わからん。こっちを向いて手伝ってくれ!」


 ぬう、し、仕方がない。


「じゃあお手伝い、ってうわ!素っ裸じゃないッスか!」


 なんて美しいプロポーションなんだ・・・。

 目の前におっぱいが・・・!こ、これが美乳というヤツか!


「わからんものはしょうがあるまい。服を着せてくれ」

「下着まで脱ぐ必要ないでしょう!」

「そんな物普段から着てないぞ。ここでは布も貴重なんだ」


「あ。なるほど、そうか・・・」


 しょうがないのか。いや、しかし巫女装束の下はスカートだ。このままじゃ、時と場合によっては上も下も丸見えになってしまう。


 リュックから、ブラジャーとパンティーを取り出した。


 とりあえずブラジャーからだ。


 彼女の後ろに回り、頑張ってブラジャーを着けた。


「これは何だ?なんか胸が窮屈なんだが」

「えーと、ブラジャーっていう下着です。胸を隠すと同時に、胸の形を綺麗に保つ効果もありますよ」

「ほーーー!それは素晴らしいな!窮屈ではあるが」


 そしてパンティーも履かせる。


 もう、なんか色々と丸見えで・・・、静まれ!静まるのだ、我が息子よ!!


「うー、下も窮屈だ」

「スカートなので、これを履かなきゃ丸見えになっちゃいますよ!」

「ぐぬぬぬ、じゃあ我慢する」


 それからも孤軍奮闘し、なんとか巫女装束を着せることに成功した。

 あ、そうだ。


 リュックから白い足袋と草履を取り出して、それも履かせる。


 うむ!完璧な巫女さんが誕生したぞ!



「完成です!」

「服を他人に着せてもらうってのも楽しいもんだな!」

「こっちはドキドキして、それどころじゃないですけどね!」


 ミスフィートさんが、くるっと回ったりしながら自分の姿を確認している。

 あーそっか!こんな荒んだ世界じゃ鏡なんてのも手に入らないよな。


 リュックから鏡を取り出し、机の上に置いた。


「ミスフィートさん、これで姿を確認するといいですよ」

「おお!それはもしや、姿見とか言う物じゃないのか!?」

「そうです。これは差し上げますので自由にお使い下さい」

「本当か!ありがとう!」


 彼女が鏡の前で巫女衣装を着た自分を確認しているのだが、すごく楽しそうで、見ているこっちもほっこりしてくる。


「こがらすまる!似合うか!?」

「すごく似合ってますよ」

「そうか!ふふふーん」


 服をプレゼントして大正解だったな。

 やはり俺の読みは正しかった!綺麗な服を貰って喜ばない女など存在しない。


 しかも運が良いのか悪いのか、俺の女性服のストック量はこんなもんじゃあない!

 それをただばら撒くんじゃなく、戦功を上げた人への褒美みたいに使うのが最善かもしれないな。


「ところで、そろそろ休みたいのですが、空いてる部屋とかありませんか?」


「空いてる部屋か・・・、そうか、必要だよな。しかし物置になっているから掃除をしないと、とてもじゃないが寝れる状態じゃない。・・・うん、今日はこの部屋で休むといい!」



 ・・・・・・・・・え?

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