表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!  作者: ほむらさん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

279/899

279 防衛戦

 急いで防壁まで辿り着いたのだが、どうやらまだ敵の攻撃は始まっていないようだった。



「間に合ったか!」

「戦闘音は聞こえないわね」



 敵の様子を探る為に防壁の上へ登ってみる。



「ぶはっ!本当に大軍じゃねえか!」


「あっ、小烏丸様!待ってました!!」

「戦闘が始まってなくて良かったよ。壁を壊されてたら守るのも大変だからな」

「うわぁ~、・・・何人いるのよ?ジャバルグと対峙した時より多くない?」

「えーとな、そういう時は指でこうやって輪を作るんだ。そして輪の中に何人いるか数えて、輪の中に100人いたとすると、輪が10個で大体1000人だ。すごく大雑把だけどな!遠くにいる人は小さく見えるし」

「なるほど!!」



 カーラと一緒に敵兵を数えてみる。



「うーむ・・・、なんか10000人以上いねえか?」


「・・・いるかもしれない」



 こりゃあ、ちょっと厳しいですよ?こっちは3000しかいないんだぞ!まあ防壁の上から攻撃できるから、兵数の差は覆せるかもしれんけどさ。


 あと、ビームライフルの先制攻撃で1000人ほど削れるハズだ。美濃との小競り合いで一度見せているから、それを見られていたら対策されている可能性が無くもないけど。


 とにかくまだ敵さんの準備も整ってないようなので、防壁の上に守備兵をずらっと並べた。




 ・・・・・




『我は伊勢大名のヒューリックである!聖帝様の命を受けて尾張に宣戦布告する!』



 おお!?デカい声で宣戦布告されたぞ!向こうにも拡声器あんのかな?もしくは声を増幅する魔法とかがあるのかもしれん。

 しかしやはり伊勢の軍だったのか。聖帝の命を受けたってことは、聖帝軍に従属しているとみて良さそうだ。



『降伏するならば命まではとらん!速やかに門を開けて尾張を明け渡すがよい!』



 あの伊勢大名ヒューリックってのは、案外話の分かる男かもしれんな。ジャバルグならば『お前ら全員皆殺しだ!』って問答無用で攻めて来るだろうから。

 とにかく交渉を持ち掛けて来たからには、こっちも返事をしないとな。


 マジックバッグから拡声器を取り出す。



「尾張軍師の小烏丸だ!ヒューリック殿は慈悲深い御仁であると見受けられるが、戦いもせず降伏などするわけにはいかない!それに我々は聖帝軍に勝つつもりでいる!もし攻撃をしてくるならば、我らも反撃に転じて伊勢に攻め込むことになるが、その覚悟はあるのか?先に言っておくが、我らは聖帝軍よりも強いぞ?致命的損害を受けて、伊勢を獲られてもよい覚悟があるならば攻めて来るがいい。お相手致そう!」



 周りの味方が、みんなキラキラとした目で俺を見ている。

 味方の鼓舞にもなったかな?



『ほう、言うじゃないか!此方も引くわけには行かぬのでな。ならば開戦だ!!』



 向こうにも引けぬ事情があるのなら、戦争もやむなしか。

 わかったよ、ならば殺し合おうじゃないか。



「みんな聞いたな?戦争の始まりだ!とりあえず援軍が来るまでは防衛戦に徹するぞ!そして本隊が合流したら、今度はこっちが攻める番だ!」


「「オーーーーーッ!!!」」




 ビームライフルの調整をしていると、敵軍が前へ出て来た。


 出て来たのは全員フルアーマーだ。アレは間違いなく弓・魔法対策だな。

 まだ距離があるので、強化弓といえどあの鎧を貫くのは厳しい。



「まだ弓は撃つなよ?もっと引き付けなきゃ、強化弓といえど効果が薄い」

「ん??なんか鎧の後ろに大きいのが見えない?」

「なんだろう?攻城兵器か?」



 ここからじゃ後ろまでは見えないが、前面が全て鉄の戦車っぽい乗り物?だ。三河や尾張じゃ機関車が走ってるが、他国にも乗り物とかあるんかねえ?

 まあ何にしても、さすがに対策も無しに防壁攻めはしないか。

 問題はアレが近距離攻撃なのか遠距離攻撃なのかだが・・・。


 鎧兵がジリジリと前進してるな。遠距離攻撃だとしても射程距離は短そうだ。



「よくわからんけど、おめおめとアレに攻撃されるワケにゃいかんな。魔法部隊!近付いて来たら一斉に魔法をぶつけるから準備してくれ!」


「「了解!」」



 効果が無かったらビームライフルをぶっ放すしかないが、あの攻城兵器を破壊する為だけに使うのは勿体ないんだよな~。

 フルパワーで一発撃ったらエネルギー補給に6時間かかるから、出来れば敵軍の密集した所にぶち込みたい。だが防壁を破壊されちゃ堪らんから、攻城兵器を放っておくわけにもいかない。


 ジッと攻城兵器を眺めてるんだが、速度はあまり出なさそうな感じだ。


 もし機関車並みの機動力ならば、俺なら鎧兵なんか並べずにそのまま防壁に突っ込ませる。

 あと大砲の筒みたいのも無いから、遠距離攻撃ってのも考えにくいな。十中八九、アレを突撃させて防壁を壊すのだと思う。なんか前が尖がってるし。


 破壊強化を付与した突進型兵器と見て間違い無かろう。



 ある程度接近した所で攻城兵器が止まって、鎧兵が道を開けた。

 まだちょっと距離があるが、攻撃するなら今しかない。



「魔法部隊!あの攻城兵器に一斉攻撃だ!」



 ついでに俺も一旦ビームライフルを地面に置いて、赤い弓を構える。



「放てーッ!!」



 攻城兵器に向かって、エルフ達の魔法が一斉に放たれた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ