269 恩賞を考察してみる
ガンッガンッガンッガンッガンッガンッ
うわぁ・・・、最大強化じゃない弓も十分やべえわ。
特別な弓の試射会ということで、訓練場ではなく城から少し歩いた場所に、ルシオ・チェリン・アイヴィー・ソフィア・お嬢・フローラという主力メンバーを招集した。
「その弓ちょっとおかしいよ!!」
「味方だからって、こんなのをばら撒くのは、いくらなんでもやりすぎ!」
「や、やっぱりそうか?」
「その青い弓はミスリル刀に匹敵する性能じゃない?最低でも、足軽大将以上の功績をあげなきゃ渡すべきじゃないわ。いや、侍大将以上かな?」
「ワタクシもそう思いますわ!といいましても、防衛戦でやれるべきことをやらないでただ損害を増やすのは愚かだと思いますし、ここにいる主力だけに貸与するというのは如何かしら?」
「「異議なし!」」
ちょっと考えが浅はかだったか。
俺は心のどこかで、自分の付与を過小評価しているのかもしれんなぁ。
「わかった。じゃあ、とりあえずはココにいる皆に貸し出すということで」
ルナティックゴブリンの弓を皆に渡して行く。
「じゃあこの弓は侍大将に昇格した時、正式に恩賞として授けることにする!侍大将以上の者はこの時点でもう自分の所有物だ。最強クラスの弓で存分に働いてくれ!」
「「ハッ!」」
「足軽大将になって功績を積めばミスリル刀も手に入るからな!チェリン・お嬢・フローラはすでに帯刀しているけど、マジで無茶苦茶つええから!その斬れ味もさることながら、汚れ耐性が付与されているのが大きな違いかな?」
「そうそう!汚れ耐性が本当に有能よね~!」
「血の付着を気にせず戦えるのは最高ですわ!」
あ、そうだ!アレも渡しとくか。侍大将のチェリンとお嬢には資格がある。
「チェリンとお嬢はすでに侍大将だから、こいつも渡しておくぞ」
二人にルナティックゴブリンから手に入れた矢筒を渡す。
「ん?これは矢筒ね!?」
「わあ~~~!なんて精巧な矢なのかしら!!」
「その矢筒はな、この弓の持ち主のルナティックゴブリンが所持していたモノだ。すなわち弓と同じ数しかない貴重品だ。中に入ってる矢を全て使い切ってしまうと、それで終わりってことになる」
「それを聞いてしまうと、もったいなくて使えないんだけど!?」
「ぐぬぬぬ、矢って全部で100本くらい?大一番でしか使えない矢・・・」
「その矢を参考にして、気兼ねなく使える矢を量産するのが良いのかな?街の武器屋に1本見本として渡して、同じモノを作ってもらうってのはどうだ?」
「それだっ!!」
「この街って何軒も武器屋あったかしら?」
「なんせ刀の国になってしまったからな。一応、剣・槍・弓なんかを作ってる店はあるみたいだけど、何軒もあるかは微妙なとこか・・・」
100本限定の高級な矢とか、俺でも使えないかもしれん。
拾い集めるのを前提として使うのって、どう考えても不便なんだよなあ。
「しかしそうなると、エルフ達に渡す弓はどうすっかなあ・・・」
「他に弓は無いの?」
「ヴォイドスケルトンアーチャーから手に入れた弓がごっそりある」
「ならそれで良いじゃない」
ダンジョン9階の雑魚敵から手に入れた弓なんだけど、長ったらしい名前なんで、ミスフィートさんと骨弓って呼んでた魔物だ。
ゴブリンの弓には劣るけど、この弓も地味に凄く良い弓だと思う。
問題なのは、どこまで強化するのかだ。
「じゃあそうするか。ルナティックゴブリンの弓より、ワンランク落とした性能にすりゃ良いよな?同じ強化をしたらほとんど変わらん性能になっちまいそうだし」
「そうね~。勝つ為には強いに越したことは無いのでしょうけど、国宝になりえる武器を簡単に渡すのは駄目ね。そのエルフ用の弓にしても、しっかり結果を出した人に恩賞として渡すこと」
「最初は貸与にするべきですわ。ワタクシの月読命の時のように、一度その凄さを味わえば絶対に欲しくなるから、弓を手に入れる為に必死に頑張ると思いますわ!」
「チェリンとお嬢の言う通りだ。まずは貸与にして取得条件は足軽大将にしようか。足軽大将で更に結果を残せばミスリル刀。ウム、良い感じに纏まって来たぞ!」
こういう目標があれば、出世意欲も向上するもんな。
・足軽大将になれば服と骨弓。
・そこから功績を積めばミスリル刀。
・侍大将になると青弓と領地。
・そして家老にまで出世すればオリハルコン刀だ!ついでに服も付けようか。
いいんでない!?こんなん俺だって出世したくなるぞ!
・・・いやまてよ?手持ちのゴブリン武器は色々な種類がある。
侍大将になった時に、本人に一つ選ばせるってのはどうだ?
「みんなちょっと集まってくれ!」
俺の周りに全員集合したので、ゴブリン武器を全種類出した。
「さっきは侍大将に昇進したら青弓って言ったけど、この中から一つ選択できるってのはどうだ?もちろん性能は青弓と同格にする」
「「な、なんですってー!?」」
「赤ゴブリンの槍もあるじゃないですか!僕の部屋にずっと飾ってありますよ!」
「アレはルシオが自力で手に入れた武器だからな。恩賞とは別物だ。侍大将になった時どれが欲しいか考えといてくれ」
「ハイッ!」
ゴブリン達を倒して手に入れた武器は、こん棒・槍・短剣・爪・斧・大剣・弓・大鎌の8種類だ。
皆それぞれの武器を振り回して、じっくり吟味し始めたのだった。
この作品を面白いと思ってくれた方、画面下部の評価ボタンで評価して貰えると
作者のモチベーションアップに繋がりますので、是非とも評価をよろしくお願いします!




