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赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!  作者: ほむらさん


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267 後始末


 ―――――ルシオ視点―――――




 小烏丸さんは防壁の上に駆け上がり、ベアトリーチェさんは口の悪い使者との一騎打ちをしている。

 皆に負けてはいられないと奮起して、僕も身分の高そうな敵兵との一騎打ちに持ち込んだ。




「貴方なかなか強いですね」


「くっ、小癪な!!」



 ダンジョンで鍛える前の僕だったら負けていたかもしれない。



 キンッ!



 でも赤ゴブリンとの死闘は、僕を遥か高みへと導いてくれた。



「なるほど、どうやら僕の方が少しだけ強いみたいです。なかなか良い訓練になりました。それではさようなら」


「な、なんだとお!?ぶっ殺してやる!!!」



 敵の剣筋をかいくぐり、刀を一閃。



「カハッ」



 首が地面に転がった。




「よし!今のは結構良い動きだったと思う。でも小烏丸さんの剣速には全然及ばないなあ・・・」



 武器の差もあると思うけど、それ以前に身体能力で負けてるもんな。

 刃を潰した刀で模擬戦をやった時に、1分も持たなかったし。


 まあ小烏丸さんは別格としても、ベアトリーチェさんやチェリンさんとの模擬戦でも全然敵わない。

 僕が鉱山で働いていた頃から、厳しい状況の中でジャバルグ軍相手に戦っていたのだから強くて当然なのだけど、ミスフィート軍って女性が強すぎですよねー。


 聖帝軍と戦になったら積極的に戦って、もっともっと強くならなきゃな・・・。



 決意を新たに、次なる相手を求めて駆け出した。






 ************************************************************




 ―――――小烏丸視点―――――




 防壁の門はソフィア部隊が完全に塞いでいた。


 関心感心。上からの指示をちゃんと守ってるということだ。



「おーい、道を開けてくれ」


「あれ?小烏丸さん、何で後ろから??」

「敵の偵察を狙撃し終わったんで、俺も参戦しようと思ってな」

「了解しました。でもそろそろ戦闘は終わりそうですよ?」

「もう終わりなのか!?まあ兵数に差があるしな」



 道を開けてくれたので門をくぐると、敵兵は数人を残すのみだった。




「く、くそおおおお!キサマら、こんなことをしてタダで済むと思うな!」


「尾張を舐めないでもらいたいわね。聖帝軍なんて簡単に蹴散らして見せるわ」



 そう言い放ったチェリンが敵兵を叩き斬った。



「こっちも終わったよ~」



 アイヴィーが刀を鞘に納めながらこちら側へ歩いて来た。


 そして最後の敵兵が倒れる。



「みんなお疲れさん!怪我人はいないか?」


「あっ、小烏丸!!怪我人・・・、ん~、どうだろ?」


「何人か軽症を負いましたが、聖水で治しましたよ!」


「よしっ!死人が出てないのなら大勝利だ!」


「敵の偵察兵はどうなったのですか?」


「残念ながら1人に逃げられた。まさか俺の狙撃を避ける手練れがいるとは思わなかったぞ。ちなみに偵察兵は10人近くいたかな?」


「どっちにしろ200の使者を斬ったんだし、遅かれ早かれ聖帝には気付かれると思うよ?いい加減使者も鬱陶しいから、いっそのこと聖帝軍を滅ぼした方が早い気がして来たわ・・・」


「同感だな」



 こうしつこくちょっかい出されると、こっちもストレスが溜まってな。



「じゃあ死体を処分して、とっととシロネコ城に帰ろうか」


「「了解!」」




 ・・・・・




 死体は全て装備品を剥いだ後、燃やして穴に埋めた。

 正直鉄には不自由してないんだけど、気持ち悪いからとそのまま埋めるのもどうかと思うしな。


 そしてシロネコ城に戻ってから、すぐにミスフィートさんへ連絡を入れた。




「・・・とまあ、そんな感じです」


『そうか、密偵の報告を聞いたら聖帝が憤慨しそうだな』


「むしろ此方もしつこい使者の数に憤慨ですよ!もう奴らとは殺し合うしか道は無いでしょうね」


『ハハッ!たしかにその通りだな!』



 今まではなんとか戦争を回避出来ればと思っていたけど、どう考えても奴らが諦めるとは思えない。となりゃ、もう力で思い知らせるしかないだろう。



「とにかくそういう状況ですので、引き続きシロネコ城で待機します。結構前から弓矢の量産をしてますので、聖帝軍が攻めてきた時は、防壁の上から雨の様に矢を降らせるつもりです」


『ふむ、我らが到着するまでは防衛戦になるものな。地味に投石も有効だぞ』


「最初鉄球を量産しようと思ったのですが、拾い集められたら逆に敵の武器になる恐れがあるんですよね。弓矢なら投げ返すってわけには行きませんので採用しました」


『なるほど!ならば大量の矢を用意しなきゃな。こちらでも作らせよう』


「お願いします!えーと、報告はこんな所です」


『そうか、わかった。次に奴らが来るまでに、兵達をガンガン鍛えてやってくれ』


「お任せを!」



 さて、あとはトラネコ城とクロネコ城にも報告せんとな。



 続けてカーラとリタに通信し、今日あったことを伝えた。

 防衛戦では弓矢が重要な武器になるので、大量に作って訓練もしとくように言っといた。


 弓と言えばエルフが得意な武器だから、先に呼び寄せようかな?

 防衛戦は魔法と弓が大活躍するハズなんよね。


 地味に弓ゴブリンから手に入れた高性能の弓なんかがマジックバッグに溜まっているので、恩賞として先に渡しておくのもアリかもしれない。エルフ達が戦で大活躍するのは間違いないし。

 戦争後の論功行賞まで待ってたら、無駄な死人を増やす結果となるだろう。形式に拘らずに動くことも時には必要だ。



 考えが纏まったので、もう一度ミスフィートさんにエルフ達の派遣要請をした。

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