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赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!  作者: ほむらさん


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262 シロネコ城


 ―――時は過ぎ、春になった。



 そろそろ聖帝軍を警戒しなければならない時期になり、エルフ達を引き連れシェルフィーユに城を建てた。


 ただ最前線の城とはいえ、本拠地を移転するわけではないので、ミケネコ城よりも一回り小さな城だ。

 つってもミケネコ城がアホみたいにデカいだけなので、たぶん他国の城よりも巨大で頑丈な城のハズ。


 聖帝軍の襲撃に備えてココに来たのは、俺・お嬢・ルシオ・アイヴィー・ソフィア、料理班からフローラ、そして2000の兵士達だ。元々チェリンの下に1000の兵がいたので、計3000の軍隊となった。


 ミスフィートさんは兵5000と共に、ルーサイアで通常通りに過ごしてもらう。


 それ以外にトラネコに3000の兵、ミルドナーガに1000の兵がいるので、現状尾張の軍勢は12000人という規模になる。


 もう少し兵を増やしておきたかったが、人口的な問題だからそれはしょうがない。

 無理に徴兵する事態にならないといいんだけどね。


 シェルフィーユの城は、そのまんま『シェルフィーユ城』で良いんじゃないかという案も出たけど、ミケネコ城・トラネコ城に合わせて『シロネコ城』と命名した。


 シロネコ城を建てたエルフ達は、すぐミルドナーガに向かってもらい、そこにも城を建築中だ。美濃の連中だって攻めて来る可能性は十分あるからな。




「エルフ達の土魔法もめちゃめちゃ上達したわよね~。外観はミケネコ城に引けを取らないわ!」



 俺達が来てからというもの、チェリンはとてもご機嫌である。


 1000ばかりの兵でシェルフィーユにずっといたのだから、常にピリピリとした精神状態だったんだと思う。頼りになる仲間達が来て、ようやく一安心したんだろな。



「だな!そのエルフ達は現在ミルドナーガで城を作ってるぞ。なので俺も城の魔道具一式を揃えるのが大変なのですよ。冬の間にせこせこ作ってはいたんだけどさ」

「イズミも呼べば良かったのに」

「俺も最初はそう思ったんだけどさ、ルーサイアにも付与魔法使いが一人いた方が良いんじゃないかと思ってね」

「あ~、それもそうね。小烏丸の代わりがいればミケネコ城も安心だわ!」



 和泉の付与魔法もかなり成長したぞ。



[刀]

 :織田小烏丸作の刀。魔法が付与されている。評価A

 :斬撃強化(大)

 :衝撃耐性++



 とりあえずの目標は、これと同じレベルの付与が出来るようになること。


 現時点では斬撃強化(中)まで強化出来るようになり、衝撃耐性も+まで可能となった。(強)を付与出来るようになるには、後二ヶ月~三ヶ月ってとこだろうか?

 とにかくそこまで育てば、もう付与魔法使いとして完璧に戦力となることだろう。


 軍の兵士が増えれば増えるほど、服の強化で俺が瀕死になってたわけですよ。

 なので当然着替えの服までは強化する余裕も無かったわけで、和泉が成長したら頼んでみようかな?余裕があったらの話だけど。



「この街で大浴場に入れるようになったのが嬉しいわね!健康ランドに行けばお風呂も大きいしプールもあるけれど、やっぱり一般人に混ざっての入浴は落ち着かないから我慢してたんだ」

「領主の館にはプールなんて無かったもんな。これからは毎日泳げるぞ!」

「シロネコ城の大浴場も、女性用にしちゃっていいの?」

「構わんぞ。ミケネコ城を意識して作ったから1階にも風呂はあるしな。あー、ココでは俺も下の風呂使った方がいいか・・・」

「ダメよ!小烏丸がエルフ達と頑張って作ったのだから、いつも通りに大浴場の方を使って!今日は私が背中を流してあげる!」


 なんか、すごい勢いで却下されてしまったぞ!?


「あ、ああ。それは嬉しいけど、他の男連中からどんな噂されてるのかと思うと、少し気になってさあ・・・。まあ今更なんだけどな」

「あはははっ!確かに小烏丸1人だけ男湯に来ないものね。大浴場に出入りしてることを男連中に知られたら袋叩きかしら?」

「ルーサイアの領主の館時代からの流れで、俺の周りでは混浴が当たり前のような状態になってるけど、他の男は大浴場使うの許されないみたいだしな。・・・ルシオくらいは許されないんか?」

「ルシオくんかあ・・・、うん、少し惜しいけどやっぱりダメね」

「なんと!?イケメンで性格の良いルシオでもアカンのか」



 マジでこの差はなんだ?女性達への貢献度だろか?

 絶対ルシオの方がイケメンだから、容姿の問題ではないだろう。


 俺に特別待遇を受ける要素があるとしたら、ミスフィート軍に勝利をもたらした実績だろか?正直な所、俺がいなければ未だにアジト生活だったろうしな。


 あの弱々しい剣じゃジャバルグ軍を倒すのは間違いなく厳しい。皆にジャバルグ軍を倒せる強烈な武器を与えたのは非常に大きな功績と言えよう。

 服も強化したし、聖水もばら撒いたし、魔道具で生活改善もしたな。


 なるほど・・・。そう考えると俺だけ許されるのも納得が行く。

 ルシオが同じ境遇になれるには、国一つくらい落とさなきゃダメかもしれんな。


 うん、冷静に考えたら無茶苦茶難易度高いぞ。頑張れルシオ!



 夕食はフローラが来たことで、ミケネコ城並みに豪華だった。

 シェルフィーユの料理班が感動し、皆フローラに弟子入りしたらしい。


 フローラもいつまでこの城にいられるかわからんから、料理を教わるには今が絶好の機会と言えよう。ミケネコ城の料理班から優秀な人材を引き抜いて来た俺のファインプレイだ。



 シロネコ城の大浴場もミケネコ城に劣らず素晴らしい出来だった。

 そして大浴場に向かった俺は、チェリンにやさしく丸洗いされたのだった。

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