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赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!  作者: ほむらさん


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241 眠るよ?


「人魚が干からびて見えるようになったら、耐性上げは完了ですからね。その時点で幻惑耐性が7まで上がった証明になります。それと同時に睡眠耐性と魅了耐性も同じだけ上がっているので、二人共頑張って下さい!」


「了解だ!」

「眠気に耐えるのって、簡単なようで難しそうよね~」

「難しいぞ。まあでも俺が後ろで見張ってるから気楽にやってみ」



 今の所そういう技能を持った奴はこのダンジョンの魔物だけなんだけども、催眠や幻惑の魔法を使って来る人なんてのがいたらマジで危険だ。いくら強くても、戦場で眠らされたりしたら簡単に殺されるだろう。耐性を上げればそれを防げるワケだから、こういうチャンスは絶対に生かさねばならん。


 寝ないで死神の所に通うのもそういう理由だ。耐性を上げるってのはただ強くなるよりも難しい。そういう特性を持った相手がいないと、耐性を上げるのはまず不可能だからな。



 二人が人魚の見える位置についた。

 あの場所なら確実に状態異常の射程範囲だろう。



 あっ、和泉が地面に崩れた。完全にオネムだな。



 ミスフィートさんは粘っているけど、そろそろ厳しいんじゃないか?


 2分ほど経つと、ミスフィートさんも地面にへたり込んだ。

 ああなってしまうと、もう限界だろう。



「おーい!二人とも起きろ~~~」



 二人の顔をペチペチ叩く。


 ウーーーム、起きねえな・・・。

 人魚がこっちに来てしまうと倒さねばならんから、そうなると次のが湧くまで時間の無駄になってしまう。


 しゃーない、二人を抱えて一時撤退するか。

 両脇に一人ずつ抱えて射程範囲外に離脱した。




 ペチペチペチ



「ん、ん~~~・・・」



 お?今度は目覚めそうだ。やっぱ人魚の近くだと催眠効果が高いのか。



「ハッ!?あれ?・・・・・・くそっ!眠ってしまったのか!」

「ぐっすりスヤスヤでしたよ」


 ペチペチペチ


「和泉~、起きろ~~~!」

「・・・はっ!?」

「やっと起きたか。さっきの場所だと近すぎたのかもなー」

「私、何分耐えられた?」

「1分」

「ぐはっ!!全然ダメじゃない!」

「ミスフィートさんは3分くらい粘ったかな?」

「結構耐えたつもりだったのに、それでも3分なのか!?」


 死神で体験したばかりだけど、辛い状況を耐えるって長く感じるんだよね。


「たぶんだけど、近付き過ぎたのかもしれませんね。俺がやった時は自分一人だったので、絶対眠るワケにいかないから、歌声効果の範囲ギリギリくらいでやったんですよ」

「人魚との距離も大事だったのか」

「もっと離れれば耐えられる?」

「俺は1回でも眠ったら死亡確定だったから、気合で耐えたぞ。次は俺と同じように範囲ギリギリで緊張感を持ってやってみよう」



 ってことで2回戦スタート。



「全然眠くならない場合は有効範囲から外れてるってことですから、少し眠気が来る位置を探し出して下さい」



 二人がジリジリと近付いて行き、良い感じの場所を見つけて止まった。



 そこからはもう持久戦だ。


 二人は眠気に耐えてるけど、地味に俺もまったく寝てないから眠気に耐えなけりゃならん。後ろの俺が眠ってしまうと、全滅の恐れがあるんで責任重大だ。



 二人はたまにウトウトしながらも必死に耐える。


 頑張れよ~!あと、たったの5時間くらいだ。

 しかし耐性が上がるワケでもない俺が、地味に1番地獄だな。






 ************************************************************






「人魚が干からびた!!」


「ん?・・・あっ本当だ!!ということは、耐性が上がりきったのか?」



 うおっ、やべ!少しウトウトしてたようだ。

 やっと耐性が上がりきったか!



「二人共お疲れ様!ステータスを見て、睡眠耐性と幻惑耐性と魅了耐性のレベルが7になってれば任務完了です!」



 二人がステータスをチェックする。



「やった!全部7になってるよ!」

「こっちも7だ!ん?魅了耐性だけ8になってる。いや~、しかし長かったな!!」

「じゃあ、もうその干からびた人魚を倒しちゃって良いですよ」



 人魚はミスフィートさんがサクッと倒した。



「疲れた~~~~~!正直今のは狩りより辛いよ!!」

「本当だな。もう今すぐにでも体を動かしたいぞ!」

「俺も夜中にやったんでむっちゃわかりますよ。精神の疲れってのは肉体の疲れよりもキツいですね」



 また今日の夜もやるんだけどな!


 広場前の部屋に移動した。



「とりあえず和泉にとって脅威となる敵は、4階にはもう存在しない。ってことで狩りまくりの時間なんだけどさ、俺はミスフィートさんをゴブリンの所に案内しなければならん。なのでその間は一人で頑張ってもらいたいんだ」

「もう一人でも大丈夫よ!あー、でも食材はどうしよう?」

「もったいないけど、倒したら魔石以外は放置でいいぞ」

「エーーー!?すごくもったいないよ!!」


 うん、滅茶苦茶もったいない。


「小烏丸を借りてしまってすまんな。でもマジックバッグ無しで、あの大きな魚介類を集めるのは無理じゃないか?」

「この部屋に集めといてくれれば回収は可能だけど、それだとかなり効率が悪くなる。レベル上げを取るか海産物を取るかの二択だけど、時間効率を考えると海産物は諦めた方がいいと思うぞ。8階くらいまでのゴブリンを倒したら俺は戻って来るつもりだから、海産物はそれから集めようぜ?」

「そーね・・・、わかった。食材は諦めてレベル上げを優先する!」



 ってことで、この後の方針はこれで決まりだ。

 なあに、時間に余裕が出来たら三人で狩りまくって大量確保だ!

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