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赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!  作者: ほむらさん


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232/909

232 回すのです

 ミスフィートさんが、とうとうデラックスガチャと対峙した。



「えーと、どうすればいいのだ?」

「そこに投入口があるでしょう?その中に魔石(小)を10個入れるんです」



 ミスフィートさんが、言われた通りに魔石を10個投入する。



「おお!?ココが光ったぞ!」

「準備完了したって合図です。その光ってるレバーを回すと、下の取り出し口からカプセルが出て来ます」

「なるほど。じゃあ回してみる!」



 ガチャコン!キュピン!



 ミスフィートさんが音に驚いてビクっとした。

 わははは!なんか可愛いな。



「なんか鳴ったぞ!?」

「えーとですねえ、レア物が当たると音が鳴るんですよ。今のは銀カプセルの音ですね。おめでとうございます!」

「銀ということは・・・、おお?上から3番目だな!?」

「銀以上のカプセルはなかなか引けないですからラッキーですよ!・・・あ、そうそう!たまにピアノみたいな巨大な物が出たりするので、俺が『ヤバイ』と言ったらカプセルを持った手を上げて下さい」

「カプセルからピアノが出て来るの!?それ、危険なんてもんじゃないわよ!」

「なるほど・・・、了解した。じゃあ開けてみるぞ!」



 ミスフィートさんがカプセルを開けると、中のカードに書かれていたのは『家具』だった。



「家具だと!?ヤバイ!」

「何ッ!?」



 ミスフィートさんが慌てて手を上げると、カプセルがポフッとソファーに変化した。



「よっと!」



 ミスフィートさんがソファーを床に置いた。


 ピアノよりかはマシだけど、これも大きさ的に十分罠だ。



「言った傍からいきなり大きいのが出ましたね。でも高級ソファーとは、なかなか良い物が当たったんじゃないですか?」

「カプセルの中から出て来るのかと思ったら、ポフッと変化する感じなのね。でも手の平にそんな大きい物が現れたら怪我するじゃない!」

「家具は危険だな。でも良い物を手に入れたぞ!」



 ミスフィートさんがソファーに座ってみる。



「おおおおっ!すごく良い感じだ!」


「私も座ってみていい?」

「構わんぞ。横に座るといい」


「へえええええ!すごく良いじゃないのコレ!絶対大当たりだよ!」

「ソファーが出たのは初めて見ました。やっぱり俺が知らないアイテムが、まだまだいっぱい入ってそうだな」



 ・・・なんかガチャを回してるのを見てたら俺もウズウズして来た。

 和泉にちょっとサービスしてやろうか。



「よし!初回記念ってことで、和泉にデラックス1回分の魔石を奢ってやろう」


「え?いいの!?」

「おお、良かったなイズミ!小烏丸は太っ腹だ!」

「とはいっても、ガチャを実際に回すのは俺なんだけどな」



 デラックスガチャに、魔石(小)を10個投入した。



「あ、そうだ。念の為、和泉が回せるか試してみてくれ」

「そうね。やってみる」


 和泉がレバーを回そうとするが、レバーはビクともしない。


「ダメだあ~~~!やっぱりレベル不足じゃ無理みたい」

「なるほど、レベル制限に引っかかるとレバーが回らないのか」

「やっぱりアカンかぁ。んじゃ俺が回すから後ろで祈っていてくれ。和泉の祈りが力となる!」

「任せたわよ!」



 ガチャコン!



「よっしゃ来たっ!!この力強い音は赤カプセルだ!」

「赤カプセルって当たりなの?」

「えーとな、デラックスの赤カプセルからは確実に服が出るんだよ。和泉の狙いは服だろ?ならば和泉的には赤が大当たりだ」

「へーーー!すごいじゃない!問題は何が出て来るかだね」



 カプセルを開けると、ポフッと服に変化した。



「・・・あっ、もうわかってしまった」



 和泉に服を渡した。



「・・・・・・体操服じゃないの!しかも下はブルマだし!!」


「少し残念な結果だったけど、レベル上げには動きやすくてアリなんじゃないか?」

「まあ確かに、動きやすそうではあるけどさ~」

「今だけでも使えるなら、とりあえず着てみればいいんじゃね?」

「そうねえ、せっかく出した服だし・・・」



 和泉が後ろでゴソゴソを着替えだした。



「着心地は確かに悪くない。悪くはないんだけどさぁ・・・」



 和泉の方を見てみると、白いシャツにブルマと完璧な体操服コスプレだった。・・・しかもだ!



「すげーーー!胸んとこ見てみろ!平仮名で『いずみ』って書いてあるぞ!なんて無駄に高性能なんだ!」


「え?・・・何これ!?私こんなの書いてないよ?勝手に出て来たの?」

「着た人の名前が勝手に出現するのか?」

「そうだ、ミスフィートさんで試してみようよ!今脱ぐから、この服に着替えてみて?」

「その服を私が着てみればいいのだな?」



 二人共その場で着替え始めた。・・・って、俺がガッツリ見てるんだがいいのか?



「あはははははははっ!胸にひらがなで『みすふぃ~と』って書いてあるよ!」

「すごいな、この服は!!」



 プハッ!



 ヤバイ、なんて破壊力なんだ!久々に鼻血が出てしまったぞ!



「でもよく考えたらこの服は危険じゃないか?腕と足が露出しすぎている」

「そういえばそうね。って小烏丸!なんでそこで鼻血出してるのよ!」


「だって、しょうがあんめえ!こんなん誰だって鼻血出るだろ!」



 結局、戦闘向きじゃないってのもあるけど、ダンジョンで戦うには服の強化も必要になるので、とりあえず体操服はお蔵入りした。

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