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赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!  作者: ほむらさん


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228 またもやアリアのダンジョンへ

 今回は俺だけじゃなく、和泉とミスフィートさんも3日間城を留守にすると皆に通達された。


 そして丸1日かけて、その為の準備を終えた。


 俺とミスフィートさんの用事はほとんどが仕事関係だったが、3日分のおやつを作った和泉が1番忙しかったかもしれん。まあ今ならば他の料理班の人達もそれなりに作れると思うんだけど、和泉は今や料理班の総支配人なので、やはり和泉が色々と取り決める必要があるらしい。




「二人共、準備はいいですか?」

「問題無い!」

「私も大丈夫よ。3日間の料理の献立もちゃんと決めて来たから」

「じゃあ城門へ行きましょう。もうそろそろ虎徹さんが迎えに来る頃です」



 城門へ行き、数分もしないうちに虎徹さんが出現した。



「オッス!みんな準備は出来てるな?」


「準備はバッチリですよ。前にルシオと行ってから数ヶ月ほど経ってますから、久々で俺もワクワクしてます」

「楽しみだなっ!尾張のダンジョンよりも遥かに難易度が高いと聞いている」

「えーーー?私なんか全然楽しみじゃないよ!レベル1で高難易度のダンジョンって、正直、無茶苦茶だと思うんですけど!」

「わはははははっ!確かにレベル1が行くような所じゃねえな!でもオレもアニキもレベル1で放り込まれたけど結果的に生きてたから、案外どうにかなるもんだ!」

「攻略法があるからそこは安心していいぞ。ミスフィートさんは、いきなりゴブリンと戦っても問題無いでしょうね」

「まあここで話しててもしゃーないから、とりあえずダンジョンに飛ぶぞ!」



 全員手を繋いで、アリアのダンジョンに転移した。



「わわわっ!なんかすごい部屋に出たんでビックリした!」

「おおっ!もうここはダンジョンなのか?明るくて変な感じだな」


 和泉もミスフィートさんも、いきなり景色が一転したので驚いてるな。


「ここはダンジョン内部の、オレとアニキが昔使っていた部屋だぞ。今でもたまに使ってるけどな」

「この部屋の全然変わらない感じが好きかもです。『俺は帰って来た!』って気持ちになれますから。ダンジョンに来てそう思うのもどうかと思いますけど」


 なんせ、2年もここで暮らしたからな~。


「んじゃオレは帰っても問題無いな?説明は全部小烏丸に丸投げする!」

「いつも送迎ありがとうございます!では3日後またお願いしますね」

「虎徹殿、感謝する!」

「レベル上げ頑張るわ!」

「おう!んじゃサラバッ!」



 虎徹さんは瞬く間に消え去った。ホント嵐のような人だな。



「さてと、じゃあまずはここでのルールから説明しますね」



『虎徹さんのベッドは使わないように』とか『ゴブリンは危険なので注意』とか『10階の魔法陣には絶対乗ってはいけない』など、思いつく限りの警告をした。



「ルシオの時はこのタイミングでゴブリンを見せて、このダンジョンの恐ろしさを肌で感じてもらったんだけど、何となく二人には逆効果な気がするので、普通に和泉のレベル上げから開始しようか」


「なにッ!?ゴブリン見たいぞ!!」

「まあまあ。それはすぐにでも可能なので、雑魚敵で戦いの勘を取り戻してからにしましょうよ。とにかく最初は和泉に戦闘をしてもらいます。じゃあ和泉、俺に付いて来てくれ」

「いきなり戦闘かぁ~・・・」



 女神の泉の前に立ち、和泉に柄杓を渡す。



「何よコレ?」

「柄杓だな。この水を汲むのだ」

「????もういきなり意味が分からないわ!」

「ゲームとかやったことあるだろ?ゲームには攻略法ってのがあるんだよ。和泉の武器はこの柄杓だ!」

「エエエエエーー!?私は剣とか持たないで戦うわけ!?」

「そんなモノはいらん!じゃあ手順を説明するぞ?」



 このダンジョンならではの攻略法を、和泉に詳しく説明した。



「わははは!聖水で倒せる魔物がいるとは驚きだなっ!」

「うぅ~、本当なんでしょうけど、なんて頼りない武器なの!?」

「しかしだな、最初に出現する雑魚敵と言っても、このダンジョンは格が違う。近寄ったら剣でバッサリ斬られて即死だ。離れた場所から聖水をぶっかけるんだ」

「ひいいぃぃぃぃ!怖いこと言わないでよお~~~」

「真実なんだからしょうがないだろ。よし行くぞ!」

「危なかったら私達が守ってやるから、安心して戦うのだ!」

「うわ~~~ん!絶対守ってよね!!!」



 通路に入り、三人で慎重に進んで行く。



 ゾワッ



 おっ、いたいた。相変わらずイイ殺気してやがるぜ。


 和泉とミスフィートさんの方を見ると、二人も殺気を感じたのだろう。とても真剣な表情だ。



 ジリジリと近付いて行き、柄杓の射程範囲に入った。



「今だッ!」



 こっちが射程範囲に入ったということは、骨も攻撃して来る距離だということ。

 カタカタしながらファントムが接近してきて、剣を振り上げた。



「いやーーーーーー!!!」



 和泉渾身の一投がファントムに降り注ぐ。



 ジュワアアアァァァァァ!! カラン



 白い靄とともにファントムは消え、剣だけが地面に落ちた。



「はあっ、はあっ、はあっ、はあっ」



 パチパチパチパチ



「おめでとう。なかなかの攻撃だったぞ」


「今のが雑魚敵だというのか!?凄まじい殺気だったぞ!」

「・・・・・・・・・怖かったあああああああああああ!!!」



 和泉がへたり込んでしまった。


 ミスフィートさんが落ちていた武器を拾い上げ、何度か振り下ろす。



「・・・なんだこの素晴らしい剣は!?」


「ああ、すごいでしょそれ。皆の刀はそいつで作ってるんですよ」

「なるほど!!だからあれほどの質だったのか」



 とりあえず、地面にへたり込んでいる和泉を起き上がらせて部屋に戻った。


 しかし、まだ和泉のレベル上げは始まったばかりだ。頑張れ和泉!

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