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赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!  作者: ほむらさん


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210 その名はポテチ

 一瞬でポテチを食い尽くし、芋をスライスしようとした所で待ったが掛かった。



「ちょっと待って!コレ以上食べたらハンバーグが食べられなくなるよ!」



 和泉の声で俺とルーシーが我に返った。



「あ、あぶねえあぶねえ。確かに夕食前にコレは良ろしくないぞ」

「食べるのが止まらないっス!!コレは非常に危険っスよ!!!」

「このお菓子の名前はポテチだ。覚えとけ」

「ポテチ!完璧に記憶したっス!なんせ最強のお菓子っスからね~」


「じゃあ続けてフライドポテトを揚げるわね」


「オーイ!それも試食したら、結局腹いっぱいになっちまうぞ!」

「フライドポテト?ってのも危険な美味さっスか?」

「非常に危険だ。試食は1人10本までとしよう」

「妥協しても10本は食べるのね!?」



 続けて揚げたフライドポテトに塩を振り、三人で試食。



「うんめーーーーーーー!!」

「おいひ~~~!!」

「コッチもホクホクで美味しいっス!!このような料理があったとは目から鱗っスよ!」

「揚げて塩を振るだけの簡単料理なのに、今まで完全に忘れていたな・・・」

「忘れていたからこそ今こうやって楽しめているのだから、それはそれでアリだと思うよ?」



 まあな~。最初から美味い物ばかり食べていたら、新しい感動が無いとも言える。

 しかしマジでうめえな!こりゃあもう健康ランドで売りに出すしかあるまい。


 けどそれには塩と油は現地生産しないとダメだ。手持ちの調味料に頼った商売はできん。・・・しかしそうなると、まーた俺は大規模な事業を始めてしまうのか。

 そして日本の心、醤油と味噌の生産も急務と言えよう。食の道を開拓するのも大変だなあ。




 ・・・・・




 夕食のハンバーグを皆で美味しく頂いた後、お待ちかねのお菓子がそれぞれのテーブルに置かれた。もちろん、さきほど試食したポテトチップスだ。



「わおっ!今日も新作のお菓子が出て来たよ!?」

「ポテチっスよ!さっき試食したけどむっちゃ美味いっス!」

「ポテチ?」


 その謎の風貌のお菓子を皆が食べてみる。


「うまーーーーー!!」

「甘いのかと思ったけど、今回のは塩味だったー!でもおいしーーー!!」

「すごい食感ね!私コレすごく好きかも!!」


 当然の如く大好評だ。


「和泉、やっぱりみんな大絶賛じゃないか。フライドポテトは明日か?」

「うん。同じ日に2種類出すより、次の日に新作登場って方が楽しいじゃない?」

「それもそうだな。ただ芋が一瞬で尽きてしまいそうだから、仕入れを増やさんと拙いな。でんぷん粉を作るのにも芋を使った方が効率良いだろうし」

「そうね~、ジャガイモがメインの農家とかを募集した方が良いと思うわ。尾張にポテチ革命を起こすのよ!」

「春ジャガイモの植え付けは2月くらいからで、秋ジャガイモは9月くらいだったと思う。ってことは・・・、今から農家に声を掛ければ良い感じかな?あとビニールハウス、いや、ビニールが無いからガラス張りの巨大ハウスでも作るか。国営の野菜農園だ!」

「ナイスアイデアね!けど、発展途上国はやることが多すぎて困っちゃうわね」



 どっかに原油があればビニールも作れるのにな。

 ここは日本の様で日本じゃないから、採掘出来る資源も完全に未知数だ。


 何にしてもガラス工場を完成させたのは我ながら天晴だ!巨大なガラスハウスを建てるのも今ならば造作も無い。窓ガラスやコップくらいしか頭に無かったけど、ガラスハウスとは我ながら名案だろ!年中新鮮な野菜が収穫出来るってのは大きいぞ。


 日当たりさえ良ければどこにでも建てられるのだから、それぞれの街の近場にガラスハウスを建てて、食糧難も一気に解消と行きますかね。当然そこで働くのは街の人達になるから、また大勢の人々に職を与えてやれるぞ。


 しかしホントやることが多すぎて堪らんな。


 鉄道事業に、野菜農園に、次は漁業か。どれも最初は俺が動かんとダメだろうな。

 だがその後は、鉄道をドワーフに任せ、農園は野菜が好きそうなエルフに任せ、漁業は人族に任せる感じで、それぞれが規模を広げて行けるように成長して欲しいね。


 何にしても机上の空論じゃダメだ。先行者の俺が止まれば尾張も止まるのだから。



「なあ和泉、醤油と味噌の開発をやってくれねえか?」

「んーーーー、出来るかしら?大豆らしき豆はあるけど難しそうよね」

「俺が手に入れた調味料は無限にあるわけじゃないからな。尾張に食文化を根付かせるには絶対に必要なことなんだよ。俺はガラスハウスを作った後、漁船とかも作るから余裕が無くてさ。それと海から塩も生産出来るようにしようと思ってる」

「一人で抱え込み過ぎよ!わかったわ。味噌と醤油は頑張ってみる!」



 だがその前に麺製造機だな。俺は麺類が食いたいのだ!






 ************************************************************






「よっしゃ完成!」



 穴の大きさを変えた部品と交換することで、そうめん・パスタ・ラーメン・うどんなど、色々作れるようにした。

 これを厨房に届けたら、前に作ると言っていたゼラチンでも作ってみっか。

 ゼラチンがあればゼリーなんかも食えるしな!


 それとフライドポテトマシーンを少し改良し、網目状に作り変えた。

 新型の方ならば、振り下ろし一発でフライドポテトの大きさに切断出来るのだ。っていうか最初からこうしとけば良かった。まあ、気付けたのだからいいか。


 とりあえず料理の道具はこれで一旦終了だ。


 そして和泉に道具を配達した後、試行錯誤しながらゼラチンも作ることが出来た。



「おーい、和泉ーーー!ゼラチン出来たぞ!」


「ホント!?」

「作り方も細かくメモっといたから、量産の方は料理班に任せたぞ」

「ありがとう!じゃあ今日のおやつは早速牛乳プリンを作ろうかしら?」

「おおっ!ゼリーが来るのかと思ってたが牛乳プリンか!」

「卵が手に入れば、普通のプリンが作れるのになあ・・・」



 卵はなあ・・・、どこかにデカい卵を産む鳥でもいればいいのに。

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― 新着の感想 ―
一応日本にも油田はあるんですけどねぇ。ストーリー上、一番近いのは静岡……遠江か。相良油田てのがありますね。問題はこの世界を創った神様がその事を知ってるかどうか…… 寧ろ金鉱の方が有名なのはどうなんだ…
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