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赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!  作者: ほむらさん


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208 料理専用の魔道具作り

 翌日、俺は大事な用事があるからとミスフィートさんに伝え、ダンジョン探索には行かなかった。

 もちろん『大事な用事とはなんだ?』と聞かれたけど、和泉が美味しい料理を作るための魔道具を作ると言ったら、ミスフィートさんはニヤリと笑みを浮かべ、『最善を尽くせ!』と、その重要性をわかってもらえた。


 ダンジョンに向かったメンバーは、ミスフィートさんとピピン隊5人、そしてユリとルーシーだ。

 一般兵に開放することを踏まえて難易度を見極めるよう、ミスフィートさんにお願いしといた。


 あと昨晩カーラ達に通信したんだけど、すぐにダンジョン行きたいと駄々を捏ね始め、今朝早くからボヤッキーがバスを運転する羽目になった。

 まあそうなるだろうとは予想してたんだけどね。


 そして俺だけはなぜか、ダンジョンを見つけたばかりなのに料理の道に入ってしまったという・・・。なんかタイミングおかしくない!?






 ************************************************************






 ブンブンブンブンブンブン



 ふむ・・・、迫力が半端ないけど良い出来だと思う。


 大きすぎるとその分衝撃が大きくなり、壊れて中身が撒き散らかされるかもしれんので、4連ピストン作戦で作ってみた。直列4気筒だ。なんかバイクみたいだな。


 上手くいったとは思うけど、実際にバターを作ってみないと成功かどうか今は判断出来ん。まあでもとりあえずバター製造機はこれで完成だ。


 後はミキサー・自動泡立て器・ミンサー・麺製造機か。

 よーし、この勢いでどんどん作るぞ!






 ************************************************************






「おーい、和泉ーーー!」


「ん?小烏丸じゃない。何か用?」

「作ったぞ!バター製造機だ!」

「え?もう出来たの!?」



 マジックバッグから機材を取り出して、厨房の隅っこの牛乳を入れてある容器の横に設置した。



「うわっ!何かすごいのが出て来たわね~」


「この筒の蓋を開けて、中に牛乳容器の上に溜まった生クリームの部分を入れるんだ。4つとも全部にな」

「なんで4つなの?」

「ピストンの要領で作ったんで、上下にブンブン振るんだよ。なので大きいと衝撃でぶっ壊れる可能性がある。だから4つに分けたんだ」

「なるほど!えーと、牛乳はどれくらい入れればいいかしら?」


「んーーー、半分でやってみっか」

「わかったわ、半分ね」



 牛乳の容器から柄杓でクリームの部分をすくって筒に入れて行く。



 バチン バチン



「入れ終わったら蓋をするんだけど、こうやってガッチリロックしてくれ」

「なるほど~、蓋が開いたら大惨事だもんね」


「じゃあ動かしてみるぞ?」

「なんか怖いわねえ・・・」



 スイッチを押す。



 ブンブンブンブンブンブン



「おっしゃ!とりあえず動いたぞ」

「うわっ!想像以上に豪快な機械だったーーー!」

「ただ何分でバターになるかわからんから、次はそこを把握せんとな」

「あー、そっか!音で判断できればいいけど・・・」

「なるほど~、確かに音はいい判断材料になるかもしれん」



 計測しようにも厨房には時計が無いので、正確には計れない。

 砂時計でも作った方がいいかもしれんな。まあとにかく今は音で判断だ。


 数分待つと、確かに音が変わって来たのがわかった。



「ゴトゴト聞こえて来たな。そろそろいいかな?」

「一旦蓋を開けてみて判断しましょうか」



 そしてなんとなーくだけど、どれくらいの時間で完成するのかがわかった。



「バッチリじゃない!作ってくれてありがとね!」

「おうよ!だが喜ぶのはまだ早いぞ」



 テーブルの上に、ミキサーと自動泡立て器を置いた。



「あーーーーっ!これってミキサー!?」

「正解!でこっちのは自動泡立て器だ」


 スイッチを押してギュルギュル回して見せる。


「すごいじゃない!!これで今よりももっと料理が捗るわ!」

「喜んでもらえて良かった。作った甲斐があったってもんだ」


「あれえ?二人で何をしてるの?」


 フローラが厨房に来たようだ。


「小烏丸がね、便利な魔道具を作ってくれたのよ!」

「へ~~~、また新しい魔道具を作ったのね!」


「ただミキサーは正直まだ未完成だな~。これじゃ中が見えなくて使いにくいだろう?どうせだから外側をガラスで作ってやるよ」

「それは非常に助かるわ!」

「よくわからないけど頑張ってね!」


 ガラス工場の職人に注文しよう。細かく伝えなきゃだから直接行く必要があるな。


「他にも二つほど魔道具を作ろうと思ってる。明後日くらいまでには完成すると思うから楽しみに待っててくれ」

「小烏丸って便利ねえ・・・」

「そう!すごく便利なのよ。お城にある魔道具は、全て小烏丸くんが作ったのよ?ドライヤーとか洗濯機とか、あと掃除機なんかもね」

「アレってやっぱり全部小烏丸が作った魔道具だったのね!でも私が1番驚いたのはガラス工場!なんでガラスの作り方なんか知ってるのよ!?」

「あ~それな、一時期雑学を調べまくった時期があったんだよ。こうして役に立ってるのだから、我ながら当時の自分の行動を褒めたいね」

「私ももっと実戦で役立つ勉強をすれば良かったなあ・・・」

「イズミも色々な料理を知っていて、十分すごいと思うけど」

「俺もそう思うぞ?そして料理班のみんなが美味い料理を作れるようになれば、尾張全体の成長に繋がるハズだ。ってことで今日も美味いメシ頼むわ!」



 でも実際に食文化を国全体に広げるならば、俺が用意した調味料じゃなく、この世界の素材だけで作れるようにせんといかんよな~。

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