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181 国境に壁を作っていたら・・・

 あれから1週間経ち、ミルドナーガの館も完成した。


 次は国境に壁を作りに行くのだが、その前にお風呂を使わせてもらった。

 ミケネコ城のような大浴場では無いけど、一般家庭にあるようなお風呂よりは遥かにデカい。旅館のお風呂って感じかな?



「素晴らしい館になった。ありがとう」

「とても感謝!」


「気に入ってくれたなら良かったよ。もっとも家を建てたのは俺じゃなくてルルとライムだけど」

「ボク達は設計図の通りに作っただけなのです。でもコツがわかって来たのですよ」

「ルルの手際が良くて本当に関心したわ!私はまだ大きな屋敷を一人で建てるのは厳しいかな?一ヶ月くらい頑張れば作れるかもだけど」

「ハハッ、一人で豪邸を建てろなんてことは言わんさ。でも他の土魔法使いに建設ってヤツを教えてやって欲しい。ルーサイアの建物をどんどん建て直していけば、いずれは三河のような美しい街並みになるから、とても重要な仕事なんだ」

「すでに住人がいるから、それは難しくないかしら?」

「そうだな。だがいつまでも廃墟に住んでもらっちゃ困る。民衆には強制的にでも首を縦に振らせるさ。家を建てる経費は国が負担する必要があるだろうけどな」



 本来なら家は自分らで何とかするもんだが、美しさを求めてるのはこっちの都合だしな。まだ経済的に余裕がない尾張国民に、無茶な負担をかけるわけにも行くまい。



「よーし、そろそろ国境に壁を作りに出発だ!みんなバスに乗ってくれ」


「「はーい!」」


「リタ、リナ。国境に壁が完成したらまた戻って来るんで、次にルーサイアに帰る人の選定をして準備させといてくれ。伊勢との国境にも壁を作って来るから、時間は十分ある」


「了解」

「次帰る人はもう決まってるから大丈夫」

「そうか。んじゃその時また連絡する」



 ってことで、バスは国境まで移動を開始した。






 ************************************************************






「三河の清光さんが一瞬で作った壁だ。すげえだろ?」


「ちょっ!これを一瞬で!?」

「ひええええええ~~~~!!」

「え、え~と・・・、この大きな壁を横にどんどん伸ばして行くんです?」

「そうなる。一人じゃ無理だろうから、皆で協力してやって欲しい。報酬は期待していいぞ」

「なるほど。それなら頑張るしかないよね!」


「さあみんな!気合入れてやるわよ!」

「「おーーーーーーー!!」」



 と言ってもここからはまったく端が見えないので、壁を伝って端まで歩いて行く。



 ・・・・・



「清光さん、あンたどんだけだよ!!!」



 清光さんの凄さは知ってたハズなのに驚いた。1キロくらい歩いた気がするぞ!?



「その清光さんってどんな怪物なんですか!一瞬でこの距離の壁を!?」

「いやー、ここまでのモノを作っていたとは俺も驚いたよ。凄い人だとは思ってたけど、想像以上もいいとこだわ」


 ダンジョンでバフォメットと戦った時に、大広場を壁まみれにしてたのはこの目で見たけど、直線だとこれ程までに長い壁を作ることが可能だったんだな。しかも僅か数分程度の時間で・・・。

 レアな加護を手に入れたって話しだけど、こりゃあマジで別格だわ。



「じゃあ早速壁を継ぎ足して行ってくれ。まったく同じじゃなくても構わないけど、高さと幅は合わせて欲しい。あと強度も出来るだけ頑強に頼む!」


「これほどの壁は無理かもですけど、頑張ってみるですよ!」

「とりあえず一度上に登ってみましょうよ。その方が色々とわかると思うの」

「たしかにそうですね。じゃあここに階段を作ります」



 そんな感じで壁作りがスタートした。

 俺とボヤッキーは残念ながら力になれないので見学だ。


 しかしボーッとアホ面して眺めててもしゃーないので、途中でエルフの1人に小屋を作ってもらい、中で服の強化をすることにした。暇そうなボヤッキーには、みんなの食事を作ってもらう。



 そんなこんなで5日ほど経過し、美濃との国境に頑強な壁が完成した。






 ************************************************************






「みんなお疲れ様!次はシェルフィーユに行って国境の壁を作ってもらうけど、その前にチェリンの館でお風呂を使わせてもらおうか」


「「さんせ~い!」」



 ミルドナーガの街から美濃国境付近にある砦まで道路が繋がっており、その先に今作った防壁があるわけだが、道路を防壁まで延長してそこに大きな門を作った。

 美濃からの難民受け入れはするけども、不審者が入国しないように門番もしっかり配備する。砦には兵士も詰めてあるので防御態勢は万全だ。



 それからバスはシェルフィーユに移動し、出来立てホヤホヤの館に泊めてもらい、お風呂でサッパリした。



 気になるから視察したいというチェリンを連れて、一緒に伊勢との国境に移動。


 始点となる場所を決めて、早速壁を作ろうかという時に、そいつは現れた。



「おい!お前らは尾張の者か?」



「・・・ん?誰だお前は」

「無礼者め!!口を慎め!我らは京からやって来た聖帝様の使者だ!」

「聖帝だと!?」



 聖帝といったら、確か将軍家を倒して京の都を支配してるとこだよな?

 これってもしかして、メルティー様絡みの揉め事発生か?



「尾張に元将軍家のメルティーが逃げ込んだと聞いた。受け渡しを要求する!」



 やっぱりかよ。

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