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赤い流星 ―――ガチャを回したら最強の服が出た。でも永久にコスプレ生活って、地獄か!!  作者: ほむらさん


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128 おもてなし


「すごいじゃない!!」

「これは本当に素晴らしいですね!」



 完成した大浴場を見たカーラとカトレアは、目をキラキラさせている。

 一心不乱に頑張ったからな!ルルも本当に良くやってくれた。


 ちなみに浴場にはすでにお湯が張ってあり、今すぐにでも使える状態にしてある。

 もちろん、プールの準備も全て終わらせてからカーラ達を呼んだのだ。



「じゃあ早速みんなで風呂を楽しんでくれ!何か不具合があったら俺を呼びに来てくれれば、そん時はすぐに対処するから」

「え?一緒に入らないの?」


「・・・え?いやいやいや!!さっき大浴場は女性専用にするって話したやん!」


「そんなの今更じゃない?小烏丸はいいのよ!大浴場に入ることをアタシが許可します!さあ、入るわよ~!!」

「お、おい!服を脱がすなって!」



 結局ココでも、いつものように大浴場の中に連れて行かれた。




 ・・・・・




 お風呂の仕来(しきた)りを守り、まずは洗い場で体を洗う。



「今日のお礼に、アタシとカトレアで精一杯のおもてなしをするからね~!」

「なぬっ!?おもてなしって、このタイミングで来るのか!」


 頭にシャンプーをかけられ、2人掛かりでワシャワシャと洗われる。


 裸の美女2人に髪を洗ってもらうとか、感無量でございます。


「痒い所はありませんか?」

「全然大丈夫。すごく気持ちいいぞよ」

「あはっ!人に洗ってもらうのって気持ち良いよね~」


 髪を二度洗いしてもらい、その後はリンスでやさしく洗われた。



「さあ、次はルルの番よ!」


「・・・え?ボクもですか!?」


「ルルもすごく頑張ってくれたんだから当然よ!」

「小烏丸の隣に座って下さい」

「はわわわわ~~」


 そしてルルも2人掛かりでワシャワシャ洗われる。

 同じ様に頑張ったのに、俺だけおもてなしを受けるのもおかしいからな。


 同性にこの様なおもてなしをされるのってどんな気分なんだろう?と思いながら、ルルがシャンプーとリンスされるのを隣で見守った。


 お?次は俺の体を洗ってくれるようだ。


 シャンプーであれだけ気持ち良かったのだから、体を洗われるのはどれほどのモノなのか・・・。期待に胸を躍らせながらその時を待つ。



 ボディーソープを直接体にかけられ、カーラとカトレアの手が体を這い回る。



「フオオオオオオオオオーーーーーー!」



 イカンですよ!これは気持ち良いどころの話ではない!!

 なんて素晴らしいおもてなしなのだ!


 その時、カーラとカトレアがアイコンタクトをとっていたことに俺は全く気付かなかった。



 ふにょん



 ぬ?



 ふにょふにょ



 こ、これはまさか!?



「では、前は私がやりますね」



 カトレアが前から抱き着いて来て、胸で俺の体を洗い始めた。



「ぶふぉっ!!マジか!こ、これが、おもてなしの心!?」



「小烏丸にはいつも頑張ってもらってるけど、アタシ達にはこんなことでしかお返しが出来ないからね」

「はわっ、はわわわわわわわ!」

「そうだ、ルルも一緒にやろうよ!結構楽しいよ?」


「えええええ!?い、いやでもボクの貧相な体では、とてもその・・・」

「のんのんのん、むしろそれが良いのよ!アタシの予想では、小烏丸は大きいのも小さいのも全て愛せる万能型ね!ホラホラ、折角だからルルもおいで~」


 くっ!カーラに全て見抜かれている!俺は胸で女を差別しない主義だ。

 それはそれ、コレはコレなのだ。



 なぜかルルも後半はおもてなしをする側に回ってしまい、美女3人の猛攻に耐えきれなかった俺は、無事賢者へとクラスチェンジを果たした。




 ・・・・・




 トラネコ城最高!大浴場最高!


 俺の中でトラネコ城の評価がうなぎ登りだ、

 おもてなしの心によって、『トラネコ城は良い所』と洗脳されてしまった模様。


 しばらく浴槽で寛いでから、プールで3人に泳ぎ方を教える。


「速く泳ぎたいなら断然クロールだな~。平泳ぎでも、背泳ぎでも、自分に合う泳ぎ方をするのが1番だと思うけど」


「ボクは犬かきが一番泳ぎやすいのですよ」

「それ、すごくわかるわ!」

「でも犬かきだとすぐ疲れるし、長距離を泳ぐには厳しいからなあ・・・」



 そんな会話をしてると、カトレアが素晴らしいフォームで横を通り過ぎて行った。



「カトレアが、もうすでに達人級な件について」

「あれがクロールよね?教わってすぐなのに、何であんなに泳げるのよ!?」

「ミケネコ城でも泳いでる人結構いるけど、カトレアさんが一番上手な気がする!」



 しばらくするとみんな泳げるようになったので、俺は先に風呂から上がって、城のいたる所に魔道具を設置していった。




 ・・・・・




「明るくなったわ!やっぱり照明があるってのは素晴らしいわね!」

「これは本当に有難いです。あと洗濯機は絶対みんな喜びます」

「小烏丸さん、洗濯機まで作ったのです!?」

「数は最低限だけど、暮らすのに不自由しない程度にはなったんじゃないかな?」


 今は忙しくて無理だけど、余裕が出来たら魔道具を追加しに来よう。

 もしかしたら次回も、おもてなしがあるかもしれないし!


「隊長が言ってたけど、ホント小烏丸って便利よねえ・・・」

「此処にも一人欲しいですよね」

「さすがに俺でも分身は不可能だ!でも遠くないうちに尾張中に綺麗な道を張り巡らせるつもりなので、移動するのが今よりもすごく楽になるぞ。それと並行して何か乗り物を作りたいと思ってる」


 無理だったら、三河から動物乗り物を仕入れても良いしな。

 しかしタイヤって何とかならんもんかなあ?


「乗り物ってバイク!?それともラビちゃん号みたいなヤツ?」

「まだそこまでは考えてないけど、目指すのは速度の出る乗り物だな。けど俺は土魔法が使えないんで、ルルとの共同作業になるかも?」

「ボクですか!?良くわからないけど、が、がんばります!」

「期待してるからね!!」



 とにかくタイヤさえなんとか出来れば、何かしら作れるとは思うんだよね。

 ゴムじゃなくても、代用品が見つかればいいんだけど・・・。

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