浴衣選び
「じゃあどれがいいか選ぶよ~!」
「いろんな柄の浴衣があって迷いますね」
「Jeder ist sus.」
(どれもかわいいわね)
「じゃあ俺は待ってるから好きなように見るといいよ」
「颯汰は袴着ないの?」
「俺はいつも通りの私服でいいよ」
「つまんないの~」
「いいから選んで来いって」
こう見ると浴衣って花、金魚、花火とかいろんな柄があるんだな。
みんながどんな柄を選んで来るのか楽しみだ。
「颯汰さん、この柄なんてどうですか?」
最初に来たのはシャロだった。
「お、燕柄か、かわいくていいんじゃないか?」
「そうかですか!では私はこれにしましょう」
シャロは少し頬を赤くしながらそう嬉しそうに言った。
「What do Sota think?」
(颯汰、これどう思う?)
「えーっと、リナは蝶柄か」
「A butterfly-patterned Yukata has the meaning of immortality.」
(蝶柄の浴衣には『不老不死』って言う意味があるんだって)
「おい、シャロなんて言ってるのかわからん。
蝶柄の浴衣くらいしか聞き取れなかった」
「Lina sag es mir nochmal.」
(リナ、もう一度教えてください)
「Die Yukata mit Schmetterlingsmuster hat die Bedeutung”unsterblich und unsterblich“」
(蝶柄の浴衣には『不老不死』って言う意味があるんだって)
「えーっと、蝶柄の浴衣には『不老不死』という意味があるそうです」
「そうなのか、通訳ありがとなシャロ」
「お安い御用です!」
「じゃあリナに『吸血鬼を意味しているみたいでいいんじゃないか?』って伝えてくれ」
「わかりました」
「Ich finde es gut, einen Vampir zu mein en.」
「Sota,ありがとう」
「シャロ!リナがいま日本語で『ありがとう』って言ったぞ」
「『ありがとう』だけは覚えたんですね」
「さて、あとは藤花だけだな」
藤花は一体どんな柄の浴衣を選ぶんだろうか。
そういえば、リナが浴衣の柄には意味があるとか言ってたけどシャロが選んだ燕にはどんな意味があるんだ?
「なぁシャロ」
「なんですか?」
「シャロが選んだ燕柄にの浴衣にはどんな意味があるんだ?」
「颯汰さんの手にはスマホがあるんですからそれで調べればいいじゃないですか」
「それもそうか」
えっと、『浴衣 柄の意味』っと
「あったあった、えっと燕柄の浴衣は『幸せを運ぶものの象徴』として親しまれているから『恋を運ぶ』ってことを意味しているらしいぞ」
「恋ですか・・・」
シャロが赤くなりながらつぶやいたが声が小さすぎて聞き取れなかった。
「ん?なんだ?」
「なっ何でもないです!」
「お、おうそうか、」
「ねぇねぇ颯汰!これなんかどうかな?」
「これは何の柄だ?」
「牡丹だよ!」
「牡丹か、意味は、、、」
意味を見て俺はつい笑ってしまった。
この浴衣の柄の意味をシャロとかリナに見せたら俺みたいに笑うと思う。
なぜかって?それは・・・
「ねぇ!なんで今笑ったの!」
「い、いやだってその浴衣の柄の意味は、、やっぱ言うのやめた」
「なんでよ!」
「ちょっとシャロ、リナこっちに来てくれ」
「なんですか?」
シャロとリナを呼んで俺は二人にスマホの画面を見せた。
ちゃんとリナも読めるようにドイツ語に翻訳した上で、そしたら二人も俺と同じように『フフッ』と笑い始めた。
ちなみに意味は幸福、富貴
『立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花』と言われ、牡丹や芍薬は『美しい女性』の象徴とされているという意味らしい。
藤花は『美しい女性』というより『元気な女の子』って感じだからつい笑ってしまったのだ。
「なんでシャロたちも笑ってんの!」
「いや、ついですね」
「I think this pattern is better」
(私はこの柄の方がいいと思うわ)
そういいながらリナが持ってきたのは、蝙蝠の柄の描かれた浴衣を持ってきた。
「蝙蝠柄の浴衣だぁ~」
「いいんじゃないですか?可愛いですし」
「うん、これにする!Thank you Lina!」
「You 're welcome」
(どういたしまして)
「みんな決まったな、じゃあ会計するぞ」
レジに持ってくと金額がヤバかった、三人の合計金額は6万円を優に越していた。
「支払いはこれでお願いします」
っと言いながらシャロがクレジットカードを差し出した。
「シャロ、どっからそんな金が出てきてんだ?」
「昔のお金とか金塊とかを売っただけですよ?」
そうか、シャロは二百歳以上だから古銭とか金塊をたくさん持ってるのか。
「はいどうぞ」
「わぁ~い、シャロありがとう」
「喜んでくれて何よりです」
「Vielen Dank」
(ありがとう)
「Gern geschehen」
(どういたしまして)
「よし、浴衣も買ったことだし次は何を買いに行くか?」
「血はないんですか?」
「さすがに人間のショッピングモールには血は置いてないかな」
「置いてないのですか」
「じゃあ俺はちょっと本屋に行くから藤花達は飲み物でも買いに行ってくれ」
「わかった、だけどなんで颯汰だけ別行動?」
「理由は後でわかるから」
「じゃあ飲み物とかを買い終わったらラインしてくれ」
「わかった」
俺は本屋である本を探していた。
「お、あった」
ちょうど本を買い終わった頃に藤花からラインが来た。
『飲み物買い終わったよ』という文字とともにシャロと藤花、リナが並んで飲み物を持った写真が送られてきた。
仲がいいみたいでよかった。
『今からそっちに向かうから待っててくれ』っと
「遅いぞぉ~」
「そうでもないだろ」
「で、どんな本を買ったの?」
「これだ」
「なにこれ、日本語検定の本と小学生から高校生までのワークじゃん」
「そうだ、これでリナに日本語を学んでもらおうと思ってな」
「シャロ、リナの勉強に付き合ってくれないか?」
「わかりました」
「ありがとな」
「Can Lina do that?」
(リナ、出来そうか?)
「I will try」
(試してみるわ)
「Thank you」
(ありがとう)
「じゃあ買い物も終わったし今日はこれで解散だな」
「そうですね」
「おかえり~」
家に帰ると妹がいた。
「はいこれお父さんとお母さんから手紙」
『お父さんが海外に転勤することになったからよろしくね~』
マジかよ、なんて身勝手な親なんだ。
まぁ転勤ならしょうがないか。
「今日からおにいちゃんと二人暮らしだよ!」
「結月は父さん達と海外に行かないのか?」
「おにいちゃんと一緒がいいって妹が言ったの」
「そうなんだ、お兄ちゃんは明日お祭りに行くんだけど結月も行くか?」
「いく!」
「じゃあ準備しようか」
「うん!」
『ピンポーン』
ん?俺何か頼んだかな?
「はい」
「私です」
「シャロか、ちょっと待っててくれ」
『ガチャ』
「で、何の用だ?」
「おにいちゃんこの人だれ?」
「颯汰さん、この子は一体・・もしかして、誘拐ですか?」
「違う!断じて誘拐などではない!だからスマホから手を放してくれ!110を押そうとするな!」
「わかりました、ですがこの子は誰ですか?回答によっては今度こそ通報しますよ?」
「わたしの名前はやましろ ゆづき。そうたおにいちゃんのいもうとです!」
「なんだ妹さんでしたか、びっくりしました」
「びっくりしたのは俺の方だよ!急に警察に電話しようとするなんて!」
「すいませんでした、つい手が勝手に」
「まぁいいや、で、何の用なんだ?」
「また一緒にご飯を食べたいと思いまして」
「別にいいけどシャロの家にはリナがいるじゃないのか?」
「そうなんですが、リナは颯汰さんからもらったワーク?とやらでずっと勉強していて話すら聞いてくれないんです」
「そうなのか、じゃあ一緒に食うか」
「おにいちゃん、このおねえちゃんはだれ?」
お姉ちゃんというかおばあちゃんのような気もするがそれは言わないようにしよう。
「このおねえちゃんはね、シャーロットって言うお隣に住んでる吸血鬼さんだよ」
「おねえちゃんきゅうけつきさんなの?」
「そうですよ、私は吸血鬼です」
「ゆづきの血を吸うの?」
「私は人間から血を吸わないですから安心ししてください」
「わかった!」
「ほら、二人ともリビングに行くぞ」
「おじゃまします」「はぁ~い」
俺と結月は母が作り置きしてくれたカレーを温めて、シャロは自分の家から持って来た血をレンジで温めた。
「「「いただきます」」」
「こう三人で食べてると家族になったみたいだな」
「おにいちゃん、ゆづきは家族でしょ!」
「そうだね結月」
「家族ですか、」
「そういえばシャロの家族ってやっぱり吸血鬼なのか?」
「はいそうです、もともとは人間だったんですけどね」
「シャロってもともとは人間だったのか、生まれつき吸血鬼かと思ってた」
「生まれつき吸血鬼でしたらら赤子のままの姿じゃないですか」
吸血鬼は年を取らないんだからそれもそうだな。
「じゃあシャロはいつ吸血鬼になったんだ?」
「ちょうど十二歳の誕生日です」
「十二って小学六年生じゃん」
小六の時からずっと同じ姿のままか、
「でもなんで吸血鬼になったんだ?」
「吸血鬼に噛まれちゃったんです」
「え、吸血鬼に噛まれると吸血鬼になるのか?」
「正確に言うと違うんですが、そんな感じです」
「そうなんだ・・・なんか悪いこと聞いちまったな」
「そう気にすることないです、そんなことより楽しくご飯を食べないとご飯が不味くなってしまいますよ」
「それもそうだな」
それからは結月とシャロも仲良くなって楽しい食卓になった。
「「「ごちそうさまでした」」」
「やっぱり母さんの作るカレーおいしいな結月」
「そうだねおにいちゃん」
「そのカレーとやらにはニンニクが入っていますよね?」
「そうだけど?」
「吸血鬼はニンニクに弱いんです」
そういえばアニメとか漫画の吸血鬼もニンニクとか純銀とか十字架に弱いな。
「そうか、それを言ってくれればニンニクが入って無いのを作ったのに」
「匂いだけなら死なないから大丈夫ですよ」
「それってニンニクを食べたりしたら死ぬって事?」
「死ぬわけじゃないですが、百年ほど眠るだけです」
「百年ほどって、人間じゃ人生ほぼ終わってるよ」
「人間はそうでしたね、吸血鬼になってから時間を気にしなくなってきていますから忘れていました」
「そういえばシャロは今何歳なんだ?二百歳以上っていうのはわかるんだけど」
「秘密ですよ、しかも女の子に年齢を聞くのはタブーですよ」
「そうだな」
「では私はそろそろ家に帰りますね」
「おう、また明日な」
「初めてのお祭りですから、楽しみで眠れなさそうです」
「ちゃんと寝ろよ、じゃないと明日起きれなくなるぞ」
「それは嫌ですね、ではおやすみなさい、結月ちゃんもおやすみなさい」
「おやすみなさいシャロおねえちゃん!」
「じゃあ結月はお風呂入って歯を磨いて寝ような」
「はぁ~い」
さて、俺は明日のためにいろいろ準備するか『祭りに持っていくべきもの』っと、なになに財布、タオル、ウェットティッシュ、ティッシュ、汗拭きシートっと飲み物は明日行くときに入れれば問題ないな。
財布には五千円程度入れときゃいいか。
「よし!準備完了だ」
あとは、結月の後に風呂入って歯を磨いて寝るだけだ。
「おにいちゃんお風呂いいよ」
「わかった、じゃあ結月はおやすみ」
「おやすみおにいちゃん」
さて、俺は風呂に入るかな。
「ふぅ~今日は浴衣選び楽しかったな、俺は選んでないけど。結月と二人暮らしは急だったな事前にラインで連絡くれればいいのに」
そんなことを考えてたら四十分も風呂に入っていた。
あとは歯を磨いて洗濯機を回して寝るだけだな。
「よし、一通り終わったから寝るかその前に藤花に結月を祭りに連れていくことを知らせておかないとな」
『もしもし?』
「夜遅くにごめんな」
『大丈夫だよー』
『で、こんな時間に何の用?』
「明日の祭りなんだけど、結月も連れて行ってもいいか?」
『結月ちゃん帰ってきたんだ、じゃあお父さんとお母さんも帰ってきたんだね』
「父さんが海外に転勤するから母さんも父さんについて行って今は結月と俺で二人暮らしだ」
『そうなんだ、大変だね』
「まぁな」
『結月ちゃんの事なんだけど、シャロちゃん達がいいって言うなら私は大歓迎だよ』
「シャロにはもう話してある」
『そうなんだ、じゃあ明日は結月ちゃんも浴衣かな?』
「そうだった!結月の分の浴衣も用意しないとだった!」
『私のおさがりでいいなら明日持っていくよ』
「それはありがたい」
『じゃあ明日持っていくね』
「わかった、じゃあおやすみ」
『おやすみ』
結月の浴衣の事をすっかり忘れていた。
危ない危ない藤花に言われなかったら気がつかなかったよ。
もう十二時だから寝よう。
『ピピピピ、ピピピピ』
吸血少女との日常#4へ続く
読んでくださった読者の皆様ありがとうございます!
更新遅くなってすいません!
ついに吸血少女との日常の第3話目です!
今回出てくるリナは外人(?)設定なのでグーグル先生に翻訳を頼みました。
これで小説のストックがなくなってしまいましたww
次話頑張って書きます。
また次回お会いしましょう