第6話 銅像の謎と買い物
しかし、何故俺と兄貴の像があるんだ?
その答えはすぐにわかった。何故なら、像の下に説明のような物があったからだ。
兄貴の説明は、
如月零人
この国の勇者であり、日本教の布教者。
エクストラスキル『真の勇者』 『神級の職人』を持つ。
なるほど、兄貴の言ってたことは本当だったのか。じゃあなんで俺のまであるんだ?見たらわかるかな?
如月来人
勇者零人の弟。
いずれこの世界に来るらしい。
いつになるかは未定。
この像を作ったのは勇者本人と言う噂がある。
……なんだこれ。意味わからん。どう言うこと?
いや、一つだけわかることがある。
兄貴をぶん殴らないといけないということだ!!
「ねえ、来人くん」
「なんだ凛?」
「とりあえず、防具屋行こ」
「ああ、そうだな」
いけない、この銅像のせいで本来の目的を忘れていた。
銅像から離れ、目的の防具屋に向かう。噴水広場から見える位置にあるのですぐに着いた。
「はぁ、ここまで来るのに、一体何分かかったことか」
「ほぼ来人くんのせいだけどね」
「うぐっ。わ、悪かったよ」
「わかればいいのです」
「じゃ、入るか」
「すいません、防具一式ありますか?」
「おう、いらっしゃい!あんたら、冒険者か?」
「はい、まだFランクなんですけど」
「そうか初心者か。なら、あれがいいいな」
そういうと、店主のおっさんは店の奥から防具を持ってきた。
「俺がオススメすんのはこいつだ。これは、ロックベアっつう魔物からできてて柔軟性と耐久が高く、何より軽いんだ。値段は普通なら一着金貨2枚だが、二人まとめてなら金貨3枚にしてやろう。どうする?金はあるのか?」
「凛、これでいいか?」
「私はなんでもいいよ」
「よし、なら二着くれ」
そう言って、金貨3枚を渡す。
「まいどあり!そういやお前ら、武器はどうすんだ?うちは安いやつなら置いてるぞ」
「なら、片手剣を一本頼む」
「私は、弓でおねがいします」
「よしわかった!ちょっと待ってな」
そういうと、棚から剣と弓を持ってきた。
「ほら、鉄の剣と黒樫の弓だ。合計銀貨8枚だな」
「オーケー。じゃ、金貨で頼む」
「おう、銀貨2枚だ」
「ありがとう、おっさん」
「へっ、また来いよ」
「ああ」
そう言って、俺たちは店を出てギルドに向かった。
カウンターには、前にギルドカードを作った時と同じ人がいた。
「あ、来人さん凛さんこんにちは」
「「こんにちは」」
「午前中は何をなさってたんですか?」
「ちょっと武具を買いに」
「そうでしたか。本日はどのようなご用件で?」
「採取と討伐のクエストを受けようと思いまして」
「では、この解毒草採取とゴブリン5匹の討伐クエストはどうでしょうか」
「じゃあ、それにします」
「わかりました。契約金は銅貨4枚です」
「はい」
俺は、懐から銀貨取り出して渡す
「つりはいりません」
「いいんですか?」
「はい」
「わかりました。では、クエスト頑張ってください」
「ありがとうございます。頑張ります!」
さて、初クエストだ!
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