Side零人 出発
本日2話目
さて、予定がずれてしまったが俺も異世界に行くとしよう。
あいつらを呼びに行くか。
俺は先生の元を離れ、司のいるところへ向かった。
「おう、零人。先生の話何だったんだ?」
「それがまずい事になったんだ。来人が異世界に召喚されたみたいなんだ」
「…それはまずいな。因みに1人か?」
「いや、クラス全員らしい」
「もっとヤバいじゃねぇか!で、どうするんだ?俺の魔法じゃ1人しか異世界へ渡れんぞ?けどお前も久々のあっちは1人じゃきついだろ」
「その点は問題ない。3人で行くぞ」
「もしかして完成したのか?」
「ああ、ちょうど昨日完成した。ただ座標指定をしてないからどこに出るかわからんけどな」
「完全に博打だな。まあでもそれをしてる時間はないし、仕方ないな。あ、ちなみにどこの国だ?」
「青い光だからアストネアじゃないか?」
「……あの世界終わったかもな」
「そうなる前にさっさと行くぞ」
「ああ、わかった」
「じゃあ、俺は茜を呼んでくるからお前は準備して俺の家に来い」
「了解。なんか昔を思い出すな」
「今は感傷に浸ってる余裕なんかないぞ」
「はいはい」
俺は司と別れて茜のいる方へ向かった。
確か体育館にいるはず…。お、いた。
「おーい、茜ーー!」
茜の方へ叫びながら走って向かった。すると茜は怒った表情をしながらこっちを睨みつけていた。
……俺何かしたっけ?
「…何の用?零人。大声で呼ばれると恥ずかしんだけど。もしかして殺されに来たの?だから死ぬ前に一矢報いてやろうって訳?そういう事?」
ヤバい、茜を怒らせちまった…。しかも黒いオーラ見えるし。ってかこれ魔力だ。流石に死んだな、体動かなくなって来たし。
「じゃあ零人、さようなら」
黒いオーラを纏った茜の手が俺に触れた途端、だんだんと視界が暗くなり、俺は絶命した。
「はっ、俺どんだけ死んでた?」
「3秒よ」
「そうか。八つ裂きにされたわけじゃなかったんだな。助かった」
「魂を消す呪術を受けて生き返るなんておかしいわよ。で、私に何の用?まさか本当に殺されに来ただけ?」
「違う。そうだ、聞いてくれ!まずい事になったんだ」
「あなたの頭が?」
「違う!来人がアストネア王国に召喚されたんだ!」
「…それは確かにまずいわね。それで?私を呼びに来たって事は3人で行くんでしょ?どうやっていくの?」
「遂にあれが完成したからあれで行くぞ」
「そう。じゃあ準備してくるから。あなたの家でいい?」
「ああ。なるべく急いでくれ」
「わかったわ」
それから約10分後、全員が俺の家へ集まった。
「よし、みんな集まったな。じゃあお披露目だ。これが俺の作ったーー転移ゲートだ!」
そう言って俺は魔法で収納していた転移ゲートを取り出した。
「「大きい…」」
「ロマンを求めた結果だ」
「つまりもっと小さくできた訳ね」
「痛いところを突くな…。ま、いいじゃないかそれくらい。それよりも早く行くぞ」
「おう!」
「そうね」
「よし!じゃあ行くぞ!」
そう言って俺たちは転移ゲートをくぐり、異世界へ向かった。
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