第10話 最後まで抗ってやる
今回も短いです。
戦闘シーンを書くと投稿が月単位で遅くなりそうなので許してください。
さて、どうしようなこれ。
とりあえず、まずは会話できるか試そう。
「おい、お前は誰だ。何の目的でここにきた」
しまった、強く言いすぎた。
「君、初対面でしかも目上の人に対する礼儀がなってないね。まあ、でも質問には答えてあげよう。僕はアストネア王国直属の暗殺部隊副隊長、キルリク。何の目的できたかは……まあ、わかるよね?」
暗殺を生業とする部隊がやることなんて一つしかない。殺しに来たんだ、俺たちを。これは完全に予想外だった。
対人戦なんて剣道時以来だし、それもルールがある試合での話だ。今回は違う。ルールのない殺し合いだ。しかもあいつは暗殺部隊の副隊長、殺すことに長けていて、副隊長になるくらいの実力がある。俺が足掻いてどうこうなる相手じゃない。だが、テントでは凛が寝てるので、逃げることもできない。見逃してくれないか、やるだけやってみよう。
「どうして俺たちは殺されなきゃいけないんだ。わけの分からないまま死ぬのはごめんだ」
「どうしてと言われても、そう命令されたからとしか答えようがないんだけど、個人的な意見としては危険だからかな。ああ、それと殺すのはそこのテントの中にいる子だけ。君は無傷で捕らえろって言う命令だ、安心していいよ」
「安心なんかできるわけないだろ。どうして凛だけを殺して俺は生け捕りなんだ」
「そんなこと僕は知らないし、さっきも言ったじゃないか、危険だからって。さて、これから君に選択肢をあげよう。大人しく捕まるか、僕に抵抗して捕まるか。どっちにする?」
「そんなの決まってるだろ。最後まで抗ってやる」




