第36話
「ティアナ、何してるの?」
「えーと、特にやる事もないのでどうしようかと、ただ、植物が枯れていないところには食べられる植物はあるのでそれを集めようと思ってます。夕食も朝食も買い物をしてきたのがジオさんとフィルさんだったからか……がっつりお肉でしたし」
「……まぁ、男共だし、仕方ないわよね」
「美味しかったんですよ。凄く。で、でも、お野菜を取らないといろいろと問題が現状ではいつ帰れるかわからないですし」
フィリアは朝食の後片づけを終えると周りをきょろきょろと見ているティアナに声をかけるとティアナはジオがメインで作った料理に少し不満なようで苦笑いを浮かべるとフィリアも同じ事は思っていたようだが彼女は料理ができないため、強く言えないようで苦笑いを浮かべる。
「それで、少しこの辺を探索してこようと思うんですけど」
「……1人で行かない。いくらなんでも1人で歩きまわると危ないでしょ」
ティアナは平原を探索しに行こうとするがフィリアは戦う術を持っていないティアナを1人にするわけにはいかないためため息を吐くと、
「フィル、ジオ、私とティアナはちょっとこの辺を見てくるわ」
「ん。フィア、あまり遠くに行くなよ」
「わかってるって」
フィリアはフィルとジオに声をかけるとジオはフィリアの実力なら、この辺にいる肉食の野生動物くらいならどうにかなると思っているようであまり深く考える事なく返事をするが、
「……ティアナ、これを持って行け」
「これ、何ですか?」
「……お守り見たいなものか?」
「……フィル、あんた、自分で渡して置いてなんで疑問形なのよ?」
フィルはティアナに魔法のアイテムなのか小さな首飾りを渡すと彼女は首をかしげて聞き返すとフィルは研究が忙しいようで彼女の言葉は耳には残らなかったようであり、フィリアはフィルの言葉にため息を吐くと、
「ん? まぁ、ティアナの安全を守るために使えるだろう。効果は安定しなくてな。何もないよりはマシだろ」
「……逆に不安になるようなものを渡さないでよ」
「ま、まぁ。実際に私は戦えないので身を守れるものは嬉しいです。ありがとうございます」
フィルは作業の手を休める事なく、首飾りについて簡単な説明をするがその説明は曖昧であり、フィリアは大きく肩を落とすがティアナはフィルが渡してくれたものだから何か意味があると思ったようで笑顔でフィルに頭を下げ、
「えーと、フィルさん、似合いますかね?」
「ん? 似合うんじゃないのか?」
「……そうですか」
首飾りを首に付けてフィルに似合うかと聞くがフィルの反応は鈍く、ティアナはフィルの反応の薄さがさびしいようで肩を落とし、
「……鈍いわ。この男はどうしようもないわね」
「ま、まぁ、仕方ないだろ。それより、フィア、それなりに準備はして行けよ。フィルがそれなりに結界魔法は使っているけどな。昼間は視界がはっきりしている分、魔力消費の関係で範囲は狭くなってるからな。遠くに行くなよ」
「わかってるわよ。1人ならまだしもティアナがいるのに無茶はしないわ」
「はい」
フィリアはお世辞の1つも言えない鈍い幼なじみにため息を吐くとジオは苦笑いを浮かべながらティアナとフィリアにあまり遠くに行かないように言い、2人は返事をすると並んで歩きだす。