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第20話

「……」

「フィル、どうだったんだ?」

 ティアナとジオの作った夕飯を食べ始めるがフィルは食事をしながらも魔法で灯りを照らしながらも資料を読んでおり、

「フィル、ご飯の時くらいは止めなさいよ。ジオはどうでも良いけどティアナに失礼よ」

「あ、あの。別に私は」

「まぁ、いつもの事だしな」

 フィリアは先ほどからここに来る前からフィルに口で負けているためかティアナは引き合いにするとティアナとジオは苦笑いを浮かべるが、

「……」

「ちょっと、フィル、聞いてるの!!」

 フィルは食事を終えたようで何も言わずに立ち上がり、フィリアはフィルの態度に声を上げる。

「……」

「フィルさん?」

 フィルはフィリアの事など気にする事なく、近くの植物が枯れている場所に向かい歩きだすとフィルの資料を照らしていた灯りは2つに分かれ、1つは食事をしていた場所にとどまり、もう1つはフィルの足元を照らして行き、

「えーと、これって凄いんですよね?」

「そうじゃないかな? 少なくとも俺はフィル以外でこんな魔法を使う魔術師とは依頼を受けた事はない。まぁ、実際は戦闘時でもなければ魔法で灯りを点けている必要もないんだけどな」

「そうなんですか?」

「ランタン使えば良いからね。魔法に比べれば暗いけどそこまで気にする必要はないからね」

「確かにそうかもしれないですね」

 ティアナはフィルが使っている魔法の事をジオに聞くとジオはフィルだけの魔法ではあるがあまり必要性のない魔法だと言うとティアナはランタンの灯りと魔法の明るさを比較して苦笑いを浮かべた時、

「……始まったか」

「キレイ」

「普通は歌うのは男じゃないとは思うんだけどね」

 フィルが歌い始めたようでフィルの歌に精霊達が反応し始めたのか、精霊達が残っている個所は淡い光を放ち出し始め、幻想的な光景がティアナはその光景に小さな声を漏らすがジオは苦笑いを浮かべたまま、歌う人間が間違えていると言うと、

「あ、あの。フィルさんは呪歌を使えたんですか?」

「ん。使えるよ。相性もあるとは言ってたけど基本的にあいつは現在使用されている魔法の8割くらいは使えるって言ってたから、まぁ、使えないのは血に魔法の特殊なルーンが刻まれているため、特殊な家系の人間にしか使えないと言われる魔法。だけど、許可をくれた人間もいて、それも分析して使えるものもある」

「やっぱり、凄い人なんですね」

 ティアナはフィルが自分と同じように呪歌を使っている事に気づき、驚きの声を上げるがジオはフィルにとっては簡単な事だと言い、

「だけど、ティアナを連れてきたのよ。ティアナに歌って貰えば良いのにあいつの歌なんか聞いても面白くないわよ」

「まぁ、それに関しては同じ意見だけど、フィルの事だから何か考えがあるんだろ? それにフィルはしっかりと飯を食ってから動き出したぞ。飯の途中でいなくなるお前はあいつより失礼だろ?」

「う……そうかも知れない……ごめん」

 フィリアは呪歌を使い始めて調査を再開させた邪魔はさすがにできなかったようでティアナとジオの元に戻ってくると不満そうな表情をするとジオはフィルの考えがわかるまで大人しくしていろと言い、フィリアはジオの言葉にバツが悪そうな表情でティアナとジオの顔を交互に見てから申し訳なさそうに謝る。


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