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第13話

「あの。フィルさん?」

「……」

「どうしよう? フィアさんかジオさんに……」

「神聖魔法の基礎? 無理、私もジオも神聖魔法は相性が悪い」

 ティアナがフィルの研究室に居座り始めて1週間が過ぎた頃、ティアナは神々の力を借りて治癒や支援を行う神聖魔法の講義でわからないところがあるようで教本を片手にフィルの名前を呼ぶがフィルは何かの研究結果なのかいくつかの書類に目を通しながら険しい表情をしており、ティアナの言葉に反応する事はなく、彼女はどうして良いのかわからないようで肩を落とした時、フィリアが研究室のドアを開けてティアナの手の教本を見て苦笑いを浮かべると、

「そうなんですか?」

「うーん。神聖魔法は前衛でも使える人間は多いんだけど、私もジオも向かない。やっぱり、適性があるのよ。それでフィルは何をしてるの?」

「えーと、私もわかりません。私が研究室に戻ってきてから1時間くらい経つんですけど、ずっと、あのままなんです」

 ティアナは首を傾げるとフィリアはため息を吐いた後、険しい表情をしているフィルの事を聞くがティアナはフィルがずっと何かを考えていると言う。

「1時間?」

「もしかしたら、もっと前ですね」

「フィル、何を見てるのよ?」

「……返せ。俺は忙しいんだ」

 フィリアはティアナからフィルの状態を聞いてため息を吐くとフィルが読んでいる書類を抜き取るとフィルは険しい表情のまま、フィリアから書類を取り返そうとするが、

「なら、1時間以上もぴくりとも動かないってのはどうなのよ」

「……うるせえな。こっちは遊んでられるほどヒマじゃないんだよ」

「何々……」

「フィアさん、何の資料なんですか? ……」

 フィリアはフィルの手を交わすと書類に目を通し、ティアナもフィリアの後ろから書類を覗き込むが2人は何が書かれているか理解ができないようで2人で顔を見合わせた後、

「確かに大変な問題よね。あんたが悩むのも仕方ないわ」

「そ、そうですね」

「……バカ2人が見栄をはるな。時間の無駄でしかない」

 理解したふりをしながらフィルに書類を返すがフィルには2人が理解できるわけがないと思っているため、くだらない事で手間を取らせるなと言うと、

「な、何よ。あんただって理解できないから、1時間以上も考えて込んでいるんでしょ?」

「……そんなわけがあるか。だいたい、自分で調べたデータを理解しないわけがないだろ。このデータから考えられる事を抜粋していただけだ」

「あ、あの。フィルさん、それなら、これは何のデータ何ですか?」

 フィリアはフィルだって考え込んでいたのは書類に書かれている事をフィルだって理解していないんだろと言うがフィルは呆れたようなため息を吐き、ティアナはフィルに書類の内容を聞く。

「あ? これはこの間の地質調査の結果だ」

「何かわかったんですか!! お、教えてください」

「ティ、ティアナ?」

 フィルは先日、ジオとともに受けた依頼の調査結果だと言うとティアナは自分の出身の村にも関係ある事のため、フィルに詳しい話を教えて欲しいと言うとフィリアはティアナの食いつきように驚きの表情をする。


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