プロローグ
今までは二次創作をメインに書いていましたがオリジナルファンタジーを書いてみたくなり投稿しました。
感想や評価、アドバイスをいただければ幸いです。
昔々の物語。小さな国が点在し、争いが絶えなかった時代。
父王を戦争で失い小さく幼い王子が小さな国を受け継ぎました。民は幼き王を立て国を1つにまとめようとする一派と幼き王を傀儡とし、国を我がものとしようとした一派に別れて幼き王の知らないところで大きな争いが起きようとした時、幼き王は全ての民の前で言いました。
「国を守るのは兵士ではない。国民1人1人である。私は小さく何も知らない王である。だから、私のために国のために命をかけて戦って欲しいとは言わぬ。ただ、我が国が他国からの侵略を受け、窮地に陥った時は、国のためではなく、大切な家族、恋人、友人を守るために力を貸して欲しい。私はこの国に生きる全ての民が生きる力を守る力を持てる国を作りたい」
その言葉は今までの国の考えを破壊する言葉であり、多くの民はその言葉を鼻で笑うとこの小さな国の結末を決めつけ、この国を後にして行きました。
しかし、幼き王は諦めずに今までの王達が民から集めながらも使う事のなかった血税を投げ出して国に住む全ての民が生きるための守るための学園を建設し、指導する者として近隣から奇人変人と呼ばれる魔術師や荒くれ者と呼ばれる傭兵達を招きいれました。王宮にあった血税は直ぐにそこを付きましたが幼き王は自ら招きいれた者達より多くのものを学び、自分の力とし、他国や魔物から国が襲われた時には常に先陣に立ち民を守り戦い続けました。その幼き王の姿は民に力と勇気を与え、民は幼き王とともにこの小さな国を守る事を誓いました。
小さくも1つになった国の姿に国を見捨てた者達も幼き王の決意に心を動かされ、多くの民が小さな国に戻り、幼き王が守ろうとした小さな国は大きな国や魔物の攻撃にも耐えうる小さくても強く誇り高き国になりました。
この国の根源は大切な人達を守るのは自分達の力であり、大切な人達を守るためには自分の命ですら簡単に投げ出す事のできると言う『自己犠牲』と言う悲しい言葉。
そして時代は、そんな悲しい言葉が当り前になった時代に移り変わり、物語は紡がれて行く。