インターホン
《インターホン》
ピーンポーン!〔そんな音がすると私はいつものように玄関のカメラモニターを見た。立っていたのは、警察だった。何故かわからない。わたしは、かなり動揺した。〕
警察:「すみません、あなたの家の中ちょっと見させてもらってもいいですかねぇ?」
〔どうやら近くの宝石店で強盗があったらしく、まだ犯人は近くにいるのだそうだ。〕
すっと後ろを振り向いてすぐに警察に応対する。
〔まぁちょっとくらい中に入れて疑いがはれるのならいいか〕
女「あー、はいわかりました。どうぞ中に」警察「では一階を一通り見ていきますね?」
女「あ、すみませんこの右側の和室だけは入らないでくださると助かります。」警察「と、いいますと?」女「いえ、ちょっと理由は、、、」すると、警察は何か納得したように胸に手を当て「はい、了解しました」と優しくいうのだった。
その後も警察は部屋を一つずつ見ていった、、、。警察「次は二階もいいですか?」女「ええ、もちろんいいですよ」(俺は家を探し終わりふと思った。?わからない、この女一見するととても普通な女性だ、いや違う普通よりもいい風に感じさせる何かがある。恋愛的な意味ではないのだ。不気味だ。って俺は何を考えてる!何も無かったんだ。)、、、女「あの、何も無いですよね?」(何故そんなことを気にする、まるで何か隠しているものがあるかのような言い方だ。)、、、
警察「そうですね、何もないです‼︎ご協力有り難うございました。」女「はい!全然大丈夫です。世のため人のためになったのなら!」(と、俺は家を出ようとした…のだが、なにかやはり、引っかかる。この女ずっと何故か笑顔なんだ。普通なら悪いことではない、ただ警察が来てるにもかかわらず、ずっとこのような意味がわからないくらい笑顔のやつは見たことがない。それに、不思議だこいつ、ずっと俺の右側にいると思えば、今度はずっと左側にいる。ずっと何かが見つからないように誘導してるのか?、、、ん?行きは、右側。帰りは、左側。そうか。)
警察「すみません、最後にやっぱりこの和室だけ見てもいいですか?」
女「ごめんなさい、ここは見せられないんです。」
しばらく、無言が続いた。
(俺は、強引にでもその襖を開けた。)警察「な、んだ、、、これ、は?」そこには、死体が5、6個転がっていた。(俺は、なんてやつの家に入ってしまったんだ、)身体中から嫌な汗が滲み出た。(あれ?何処行った、んだ?あの女は、、、)
すると、歩いてる音が近づいてきて…『グサッ』と、とても不快な音が鳴った。(な、んだ?この血は、なんだ?俺から出ているのか。)その瞬間刺された衝撃なのか、何故か男は落ち着いていた。(逃げなきゃ、、、)
男は、走った。女も追いかけてくる。だが、今だけは追いつかれてはいけないと思ったのか、距離は全く縮まらなかった。
しかし、意外にもそれは早く終わった。突然、車が突っ込んできたのだ。違う。俺が突っ込んでいったんだ。男は地面に転がって、ゆっくりと重い体から力が抜けていって、目を閉じた。
次に、目を開けるとそこは病院だった。「俺は、どうしてここに、、、うっ!」(頭が痛い。)
???「君は、お腹を刺されて死にかけていたんだよ。危ない所だった。でも、もう大丈夫だよ、致命傷では無かったからね君は助かったんだよ。」
後で聞いた話では、どうやら俺はあの女性が一家惨殺をした現場に偶然居合わせらしく、後でテレビでも報道されたという。
そんな奇跡にも近いタイミングで俺が訪問するなんて、運があるのかないのか分からないな。