始まりは突然に
タァジアンフ大陸の南部、クルモワクヨモ王国。その王城の謁見の間。
其処が初めて踏み入れた異世界の地。
その直前までの記憶は、はっきりしている。
中学三年の何気無い日常。三限目の授業が始まる前の休み時間が終わる、という状況の教室。
男女半分ずつの30人。
次の授業の用意を机の上にして、着席しながらも他愛無い事を隣同士で話したり、ぼーっとしたり、何かを書いたり、読んだりしていた。
何処にでも有る様な、何の変哲も無い風景。
──で、気が付いたら、自分達は其処に居た。
俗に言う“クラス転移”だった。
国王だと言う三十代前半位の金髪のイケオジから自分達は神の御業によって、この世界へ召喚された勇者だと言われ、一通りの説明を受けた。
1.異世界から召喚された勇者には必ずスキルが神様から与えられるという事。
但し、個人の資質・適性・経験により発現する力という事らしく、望む物だとは限らない事。
2.召喚された勇者だけがジョブに就く事により特別な恩恵を受けられるという事。
スキルによって最初に選択出来るジョブの種類や数は違うのだとか。
要はスキルを活かす為の補助的な役割の様だ。
3.ジョブにはレベルが存在し、高める事により強くなる事が出来るという事。
自分にではなく、ジョブに、というのがポイントなのかもしれない。
事実、レベルを上げて行けばジョブは上位職へとクラスチェンジ出来るそうなので。
4.御約束な展開。魔王が存在し、倒す事により元の世界に戻る事が出来るという事。
この世界に残っても構わないらしく、その辺りは各々の好きにしていいそうだ。
ただ、魔王を倒した者だけが、という話。
確殺ではなく、倒したパーティーが対象。
5.勇者は世の為、人の為、力を授かっている。それ故に犯罪行為や非道徳的な行為を行った場合、即座に全ての力を失うという事。
当然、そうなったら勇者ではない。指名手配され見付け次第、処刑されるそうだ。
6.勇者には、異世界から召喚された時点で勇者となる為、拒否権は無いという事。
文句が有るなら神様に言え、という話。
まあ、個人、或いは組織的な方法だとしても人が行える事なら、召喚しまくってると思うから納得。そして、ある意味では公正だとも思う。
拒否権が無い代わりに非人道的な扱いはされず、きちんと説明したりしてくれるのだから。
7.勇者は勇者としての使命を全う出来無ければ力を失ってしまうという事。
その力は魔王を倒す為の物。だから勇者に対して求められる事は前進有るのみ。
遣る気の無い者には力を与えておく理由は無い。厳しい様ですが、納得も出来ます。
尚、この場合は力を失うだけで、処刑されたりはしないそうです。
但し、一般人になる為、国民としての義務や法律が適用される事は避けられません。
それを無視すれば普通に裁かれます。
──という事なんだそうです。
つまり、異世界から召喚された時点で、強制的に勇者として生きなければならない訳です。
どんなに文句を言っても何も変わりません。
寧ろ、「それが嫌なら死ね」という無言の正論を突き付けられている様な気がしました。
そんな訳で話は進み、スキルを確かめる事に。
勇者は「ステイタス・オープン」と言えば自分のスキルやジョブ・レベルが判るんだそうです。
ステイタスの確認は念じるだけでも可能ですが、最初という事で口に出す形にしたそうです。
実感・経験するって大事ですよね。
ワクワク、ドキドキしながらステイタスを確認。授かったスキルは──【種蒔き】でした。
就けるジョブは【農夫】のみ。
はい、はっきりと誰でもハズレだと判ります。
爆笑・嘲笑していたクラスメイト達は案内されて移動して既に此処には居ない。
居るのは困り顔の国王達と自分だけ。
ええ、判ってます。「ハズレか」と言いたいのが本音でしょうが、神様によって召喚された訳なので乱暴な真似は出来無いんでしょう。逆恨みは勿論、神様の怒りを買う可能性も有りますからね。
──とは言え、このままでは何も動かないので、此方等から希望を言ってみました。
「支度金と一通りの生活用品、それから住む家と土地を貰えませんか?」と。
金品で解決するなら、という感じで即了承。
ただ、問題になったのが家と土地。
魔王を倒す筈の勇者が居ると判ると色々と面倒。そうなると田舎か離れた僻地になるのだが、何処も安全面に関して不安が有る。
自分としても安全面では妥協はし難い。あっさり死にたくはないので。
大陸の地図を見ながら悩んでいる国王達。
その際、判ったのは会話は兎も角、使われている文字や表記は日本語で、長さの単位等も自分達には馴染みの有る物ばかり。
自動的に変換されている訳ではないみたいなので文化的には近い世界なのかもしれません。
名前だけは何故か、カタカナ表記なんですけど。
その地図を見ていて、ふと気になった場所。
王国の西側。海に囲まれた孤島。大きさは縮尺が正しいのなら、直径は凡そ1キロといった所。
訊ねてみると王国の領土ではなく──何処の国の領土でもない場所だと判りました。
陸から距離が有る為、人が住むには往来が不便。また、未開拓地の為、直ぐには……と。
納得しながらも、「此処だ!」と直感します。
自分のスキルとジョブなら開墾は可能だと思うし自給自足も難しくはない筈。
問題は家でしたが…………閃きました。
そんなこんなで、異世界で勇者にされてしまった平凡な中学生の耕原 愛育。
この世界ではアイク・ヤスハラになりますが。
無人の未開拓地、モモクヤイズ島。
現在、其処に立っています。
護衛を兼ねて送ってきてくれた王国軍の皆さんは既に船に乗って帰って行きました。
島から大陸に向かう潮流の為、来る時とは違って直ぐに船は小さくなり、見えなくなりました。
一人きり、という状況は意外と寂しいものです。こうなるまでは他人なんて鬱陶しいとしか思ってはいませんでしたけど。皆さん、いい人でした。
「仕事だしね」と思うのは、自分が捻くれているからなのでしょう。或いは強がりなのか。
だけど、魔王と命懸けで殺し合う為だけの生活を強いられるよりかは良いと思う。
そういう意味では間違い無く自分を反映しているスキルやジョブだと言えると思います。
さて、此処に人が住んでいた記録は有りません。一応、簡単にですが調査もしてくれて、それらしい痕跡も見付からなかったという事でした。
少なくとも、島の東側には人は居ません。南東の砂浜以外は東側は断崖絶壁。低い場所でも海面から5メートル以上は有りますから。自分達が上陸した砂浜に人気が無い以上は居ない可能性が高いので。
人が住んでいないので古い建物等も有りません。だから改築するという方法は取れず、一から建てるというのは時間も労力も費用も掛かります。
其処で思い付いたのが、船を一隻、家に改装して陸に引き上げて住む、という方法。
幸いにも、砂浜から丸太に乗せて動かせば人力で引き上げられる地形という話で。
早速、港に行って船を選び、改装の希望の内容を伝えて作業開始。その間に必要な物を買い揃えて、十日後には港を出発しました。
家用の船と、それを牽引する船が二隻。王国軍の人達に加えて大工さん達も同行してくれました。
島に到着したのは七日後。潮流に逆らう為、帆に風を受けられないと進めませんが、運が良いのか、特に停滞はしませんでした。それでも七日も掛かる訳ですから不便なのは間違い有りません。
ただ、逆に言えば滅多に来訪者も居ませんから、のんびりと気楽な生活は出来ます。
そして、目の前には設置が完了した我が家が。
全長20メートル、全幅8メートル、船底からの全高さは7メートルのポッチャリなボディの船は、航海をする為の実用的な造りではなく、王公貴族が海辺や湖で使うパーティー用。
しかし、だからこそ広く、家には適していた。
此処までは前後にマストを立てて帆を張って風を少しでも受けて進み易くし、着いてからは取り外し再利用しています。
帆は畳んで仕舞っていますが、マストは加工して別組みで用意をして積んできた船に被せる様にして設置している大屋根の柱に。
最初から家みたいな形に造ると島に向かっている途中船が転覆してしまう可能性が高かったので。
その辺りは仕方が有りません。
砂浜からは丸太に乗せて、人力で引っ張り上げた訳ですが……正直、吃驚する光景でした。
魔王を倒す為に、異世界から勇者を召喚しているとは言え、この世界の人々は弱くは有りません。
寧ろ、勇者という強化補正が無ければ、戦えない自分達とは雲泥の差でしょう。
元の世界でなら、この世界の人達の方が圧倒的に優れた身体能力を持つ事になる筈です。
そう言い切れる程度には凄かったです。
そして、それを見た事で魔王という存在が如何に強大な力を持つのかを認識出来た気がします。
改めて戦わずに済んで良かったと思います。
頑張れ、真の勇者達!。
そんな事よりも先ずは自分の事です。
船は丸太の上に乗せ、岩や砂で動かない様にして固定して有ります。
一応、緊急時には船として使って脱出出来る様に考えた結果なので。
同時に腐食防止の為でも有ります。固定した後で防腐用塗料を塗ってくれてはいますが、永久的には効かないでしょうから。風通しや水捌けの良さには気を使って、という訳です。
そんな我が家は二階建て。ただ、出入口は船尾に掛けてある梯子を上った所に有るので、二階部分が一階に相当し、一階部分が地下一階に相当。
陸上に有るので地下室ではないんですけでね。
因みに、船として見れば、甲板上に二階部分が、甲板から下に一階部分が有ります。はい、船だから出入口を上にする必要が有り、緊急時には船として使える様にも考えた結果でも有ります。
多少の不便は有りますが時間や手間等を考えると文句は言えません。十分、良くして貰ったので。
──という訳で、取り敢えず中を確認します。
………………よし、これと言って問題は無しと。それじゃあ、さっそく生活の為に働きますか。
先ず遣るべき事は水の確保です。
──とは言え、水が出るまで手当たり次第に掘る様な無駄な事はしません。
ちゃんと考えて有ります。
ですが、いきなりだと失敗した時に困りますから一端外に出て──念の為に家からも離れます。
其処までしなくても大丈夫だとは思いますけど。万が一にも家に何か有ったら一大事ですから。
一応、大工道具は有りますけど。
さてと、水を確保する方法ですが、答えは単純。水の魔法を使う。それだけです。
スキルやジョブに関係無く魔法の適性さえ有れば誰もが魔法を使う事は可能だと聞いて。
水を確実に入手する為に準備期間中に魔法を習い身に付けました。基礎の基礎の初級ですけど。
生活の為なので、それで十分でも有ります。
あと、入門書は貰っているので、余裕が出来たら頑張ってみたいと思います。
──で、この世界の魔法はシンプルなもの。
魔法の源であるマナを消費し、発現させます。
魔法の発現は数式の様な形で、発現の為の手順が詠唱呪文であり計算式。数式の解が、完成形であり魔法名。
その為、熟練者は魔法名での発現も可能。ただ、余程の実力者でなけるば省略化した場合は完全形の6~7割の威力に為ります。
速さを重視する戦いにおいては省略化も必要技術ですが、そうではないなら完全形、が主流です。
自然体で立ち、両手を前に。人によっては片腕を掴む事で、より力を収束させる様なイメージで遣るという事も有るそうですが、初心者なので両手にて安定させるイメージで行きます。
安全第一なので。
目を閉じ、ゆっくりと深呼吸。
落ち着いたら、目を開け、魔法を発現させる所を決定して意識を集中。
そして、始める。
「……ふぅ~…………──其は根幹にて生命の源、抗わず流れ行く者、変わり巡りても尽き絶えぬ者、その恵みを我に与え給まえ──【ウォーター】!」
両手の延長線上──発現させようとした場所に、ちょっと不気味な感じですが、スライムが動く様に空中に水が湧き出しながら塊を成していきます。
基本的に2リットル程で、消費するマナの量では一度に20リットル程までは生成が可能。
ただ、基礎魔法である【ウォーター】は飽く迄も水を生み出すだけの魔法なので戦闘では用いられるという事は無いそうです。
生み出した水を操作する事は出来無いので。
初級の戦闘用魔法は【ウォータースピアー】で、水の槍を生み出して攻撃します。
一応は、使えます。
同じ基礎魔法には【ファイアー】【ウィンド】と有りますが、土属性は基礎魔法が有りません。
土を生み出す事は出来無いのは物理的な理由でも有るのかもしれません。
そんな魔法も万能では有りません。
今、生み出した水の量は2リットル。再確認する為なのでマナの消費は必要最低限です。
それから、水は用意していた木桶の中に。無駄にマナを消費するなんてしません。勿体無い。
問題無く魔法が使える事を確認した後、家に戻り特注の貯水槽に水を充填。100リットル程が入る様になっています。
ただ、これが結構疲れます。肉体的にではなく、精神的に疲弊するというか……気力が減ります。
そういう訳で、一端休憩です。
……気付いたら、午後3時前でした。
一休みしようとしたのが午前10時過ぎなので、五時間近く寝ていた訳です。
やはり、未熟な内は魔法の多用は危ないですね。慎重に、計画的に使う事にします。
話は変わりますが、この世界にも時計が有って、一般家庭にも有る位には普及しています。なので、宅にも一応は有ります。
まあ、この世界での時計は飽く迄も目安としての時間感覚を共有する為の道具としてです。
でも、それで良いと思います。時間に縛られると息苦しくも有りますから。慣れれば判り易いですし動き易くはなるんですけどね。異世界に来てまで、時間に縛られ、捕らわれたくはないので。
そんな訳で時間の事は置いておいて。
この後、どうするのかを考えます。
自分一人なので、一ヶ月位は大丈夫な量の食料は用意して有ります。
自給自足の生活をすると言っても、直ぐに十分な食料を確保する事は難しい。少なくとも、スキルやジョブが自給自足向きでも万能ではないので。
……はい、だからこそ、初日から頑張らないと。
用意していた鍬に斧、鉈に手鎌に、と必要な物を背負い籠に入れて出発──はせずに方位磁針を手に持ってから外へ。
はい、土地勘なんて有りませんから。
同行してくれた実家が農業をしている兵士の人が農業向きの場所を家からも近い所で三ヶ所見付けて教えてくれているので、其処に向かいます。
先ずは一番近い場所で、家から北東に向かって、緩やかな斜面を上って──少し下った先の野原で家からは200メール程。目印である白い布を巻いた木の棒も刺さっているので間違い有りません。
軽く掘り返されてはいますが野生動物によるものではなく、試掘の様なものです。
取り敢えず、その場所で土の状態を確認。
街育ちなので園芸の経験も殆ど有りません。
しかし、ジョブ【農夫】が有ります。
この世界のスキルは神様からの授かり物であり、召喚された勇者に1つのみ与えられる力。
その為、ジョブのレベルを上げても、何をしても新しくスキルを得る事は有りません。
ですが、ジョブには様々なアビリティが有ります。
各々のジョブに、引いてはスキルに関係する効果なのは言うまでも有りません。
そんな【農夫】のレベル.1時点のアビリティは全部で3つ有ります。
【農具Ⅰ】は農具を扱う際に強化と理解の補正。農具の使い方を理解し、使い易くなります。
【耕すⅠ】は文字通り耕す事に特化した補正。
そして、【農者之眼Ⅰ】。これが実は地味に優秀だったりします。“農業に関係している事”に限定されますが、意識するだけで鑑定が出来ます。
この【農者之眼Ⅰ】で土の状態を確認して見ると兵士の人の見る眼が確かだった事が判ります。
スキルは任意ですが、アビリティは全自動なので彼是考える必要が無いのは楽で良かったです。
──という訳で、早速耕しましょう。
鍬を手にすれば、それだけで、それなりに経験の有る農家さん並みの実力に。
勇者が厚遇されるのも納得です。まあ、戦えない勇者なんですけど。一人暮らしなら何と思われても言われていても気になりませんから平気です。
野原を耕す事、1時間。自然なままだった野原は立派な平地の畑に。
素人であり、身体能力も平凡な自分にとっては、驚くべき成果であり、心地好い疲労感と達成感。
“異世界で農業”というジャンルが確立するのも実際に経験すれば納得ものです。
……まあ、これがノルマが有ったり、搾取される様な環境とかだったら違うんでしょうけど。
自給自足というのが重要なんでしょうね。
畑の広さは30メートル平方。それだけ有れば、人一人分の生活用の作物を作るには十分です。
既に買っていた種を蒔いて、水遣りもしました。本当なら土作りから遣るんでずが、【耕すⅠ】には土作りの効果も含まれているみたいです。
【農者之眼Ⅰ】で、土が畑用に変化しているのを確認したので。
しかし、実際に開墾してみて思うのは地味だけど物凄く大変だという事。
土を掘り返すと大小の岩石が出ますし、草の根が広がっているわ、木は伐ってから切り株も取り除く必要は有るわで遣る事は沢山。
自分は授かった力の御陰で遣れていますが……。
遠い昔から、農業を遣っていた多くの人々による努力と研究と試行錯誤、継続と継承が実を結んで、自分達の時代に到るまで絶える事無く、改善を含め発展してきた事実に、心からの感謝と尊敬を。
この世界で自分も頑張って生きたいと思います。
さてと、他の二ヶ所を見たら家に戻りますか。
直ぐに耕して広げるかは判りませんが、どういう状態なのかを見て置かないと開墾の計画もしようが有りませんからね。
「────え? マジで?」
翌朝、畑の様子を見に行ったら芽が出てました。はい、畑全体にズラリとです。
昨日、確かに種を蒔きはしましたが、蒔いた種は十種類有り、何れも発芽までの期間は違っていたと思ったんですが…………ああ、合ってましたね。
【農者之眼Ⅰ】で芽を確認した所、記憶の通りに各々の説明文では、やはりバラバラでした。
そうなると……【種蒔き】の効果ですか。
実はスキルってステイタスでも説明文が短くて、ザックリとした感じしか判りません。
【種蒔き】は“蒔いた種の成長を促す”と。
いや、とっても判り易くはあるんですけでね。
戦闘用なら、それでも良いんだと思いますけど、自分の様な生産系だと困ります。
まあ、あの反応からすると想定外──前代未聞の事だったのかもしれませんが。
取り敢えず、【種蒔き】を使えば一晩で発芽まで行く事が判ったので、残り二ヶ所も今日中に耕し、片方にだけ種を蒔きます。発芽が早いだけなのか、それとも成長も早いのか。三ヶ所目は、その辺りを見極めてからです。食べ切れないと勿体無いので。
しかし、これは嬉しい誤算です。予想外に順調に自給自足生活が可能に成りそうですからね。
まだまだ不安な事は有りますけど、それと同じ位楽しみでも有ります。
いきなり異世界に召喚された上、実は戦力外だと判った時には正直、色々と思いもしましたが。
これからの事を考えれば、もしかしたら、自分は逆に大当たりだったのかもしれません。
そう思えば、楽しく生きて行ける気がします。