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創作詩14: 小さいクモと大きい蜘蛛

作者: 香月融

本投稿では、創作詩 ”小さいクモと大きい蜘蛛” を発表します。


 私は虫と節足動物と爬虫類が苦手です。特に、毛虫・ゴキブリ・蛾・ムカデ・ヘビを見かけると、走って逃げます。一方、蜘蛛・蟻・蜂・ゴカイ・青虫・ミミズ・穴子・うなぎ・ナマコについては気持ち悪いのは間違いないですが、逃げるほどではありません。ゴカイや青虫は釣りの餌として使用しますので慣れています。

 我が家は庭付きの木造一軒家ですので、蜘蛛と蟻と蚊はときどき家の中に入ってきます。私の部屋にときどきやってくる2匹の蜘蛛はなんとなく憎めない存在です。ちなみに、子供たちもどういうわけか蜘蛛を嫌がりませんし、殺したりすることもありません。自宅で見つけてもそのまま放置するか、生け捕りして野外に放してやります。

 ところが、ゴキちゃんが出たときは家族全員が逃げ惑います。そんな時は、やむなく私が勇気を出してゴキジェットでやっつけます。


 今回は、私の部屋から何度追い出してもやってくる蜘蛛たちを詩に紡ぎました。

目覚めると、壁に大小ふたひきの蜘蛛が戯れ鬼ごっこ!


・小刻みにチョロチョロ動く小さなクモを、大きな蜘蛛が機敏に追う。

・小さいヤツは5ミリ足らず、大きい奴は1センチ以上もあった。

・「うぁ、きも!」と反射的に体が跳ねつつ、頭は沈着冷静!

・生類憐みを自称する私は生け捕り排除一択だった。

・やつらはどことなく可愛げがあった。


・まずは、動きに先んじて大きい奴の背後からグラスをそっと覆い被せ、

 奴がグラスの内側の壁面に這い上がったところで、

 グラスを壁から離し、手のひらで蓋をした。

・そのまま小走りに、肘で窓を開け、

 奴を外に放った。


・振り返るやいなや、小さいヤツはサササッとベッドの下に潜り込んだ。

・「あれ、どこ行った、出てこ〜い、逃しやしねーぞ!」と、

 床をパンパン、布団をぽんぽん、マットをガサガサ。

・グラス片手にじっと待ち伏せしたが、

 ヤツは一向に出てこなかった。


・しばらくして現れたヤツは柱や天井をやたらと行ったり来たり!

・あれこれの末、ついにヤツを捕まえることはできなかった。

・ヤツは枕の上に飛び移り、四つ這いで私を睨みつけた。

・「怒ってんの? いやいやいや、まいったな・・・」

・「だって、気持ち悪いんだもん・・・」


・その日の夜遅くに帰宅した私は、自分の部屋のドアを不用意に開けた。

・その瞬間、糸をひく影が上空からパッと中へ忍び込むのが見えた。

・「あっ、奴だ、この野郎、待ち伏せしてやがったな!」

・部屋の電灯を点けると、すでに奴は消えていた。

・翌朝、目覚めると天井にはヤツと奴が・・・


お前らはそんなにも愛し合っているんだね!  


終わり

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