殺し合い
人殺しである主人公が、金持ちの道楽で作られたディスハイムという闘技場で戦うことに
そして勝利の報酬として……
生き残ることができるのか
<案内人>「2-8463時間だ。ついてこい」
『あぁお前が案内人ってやつか』
男は一切返答せず、鎖を外す。
そして無言のまま歩き出す。
案内人についていくとモニターがある部屋に出た。
部屋にはモニターと赤いボタンが1つ
おそらく武器の支給部屋だろう。
俺は適当にボタンを押す。
<案内人>「武器はあっちだ。」
案内人が扉の鍵を開けて言った。
<案内人>「ここをまっすぐ進めば左側に箱がおいてあるはずだ。それが今回のお前の武器となる。俺の案内もここまでだ。」
案内人は俺に近づき耳打ちで「がんばれよ」と一言いい去っていった。
言われた通りに扉を抜けまっすぐ進むと箱がおいてある。
案内人が言っていた箱だろう。
手に取り中身を確認すると、透明なワイヤーが入っていた。長さは約1メートルぐらいで太くて頑丈なやつだ。
俺はワイヤーをポケットに入れ、先へ進むとフィールドに出た。
目の前には身長190ぐらいだろうか。俺よりも10~20㎝ぐらいは大きい男だ。
男の手にはナイフが1本
<闘技場の男>「お前が今回の獲物かぁ。へっへへまだガキじゃねぇーか。おまけにチビで筋肉もねぇときた。へっへへ今回も楽勝だな。」
がたいがでかいだけの単細胞か…
<闘技場の男>「かかってきな、ひょろがきおチビちゃん。」
男は笑いながら中指をたてる。
こいつみたいなタイプは、頭に血がのぼると行動パターンが限られる。
『いいのか?単細胞。お前みたいな図体がでかいだけの奴に負けるほど俺は弱くないぞ。お前こそかかってこい単細胞』
俺は奴の真似をして中指を立て返す。
<闘技場の男>「なんだごらぁ、ひょろガキが生意気言ってんじゃねぇぞぉおおらぁあ」
『よく吠える、おい知ってるか。弱いものほどよく吠えるらしいぞ。ほらほらもっと吠えろ吠えろ。はっはは。出来るじゃないか』
俺は再び中指を立てる。
すると頭に血が上った男は、俺に向かって走り出した。
俺は男を引き付け、男が大きくナイフを振り上げた。
その時俺は、頭を下げナイフを避けると同時に背後に回り込みポケットからワイヤーをだし男の首に巻き付け背中を蹴り後ろに飛ぶ。
すると首が宙を舞い、血が飛び散り男の首が地上につくと同時に歓声が鳴り響くと同時に一度目の殺し合いが終わった。
闘技場を出ると激しい嘔吐に襲われる。
『う、うぇえええ』
<死竜>「お前すげぇよ。即座に相手のリサーチをして即行動。考えることはできても動くことまでは普通はできない。」
『このありさまだけどな。うぇ』
実際の所、俺自身も驚いている。
身体が軽くなる感覚があった。
<死竜>「いつまでもここにはいたくないだろう。戻るか」
『あぁ、すまない…肩をかしてくれないか』
俺は吐き気に耐えながら監獄部屋に…
<死竜>「ほら、お前に頼まれていた睡眠薬だ」
俺は、睡眠薬と水を受けとりすぐに飲んだ。
飲むと吐き気もあいまってかすぐに眠りに落ちる。
<死竜>「寝たか…お疲れさん」