死竜の覚悟
初めての戦闘を終えた龍彗
100戦100勝の無茶な条件に打ち勝つことができるのか
それとも敗北の味をしり一生戦い続けるのか
真良3年1月6日
俺は悪夢で目を覚ました。
昨日殺したガリ男の「殺してください」という言葉…
奴がどんな殺しをしたのかは、俺にはわからないが苦しんでたんだろう。
<死竜>「うなされてたようだな。」
『なんでお前ここにいるんだよ。暇なのか?』
<死竜>「今はお前のインストラクター的なものをやっているつもりだが…まぁとりあえず飯だ」
死竜から飯を受けとる。
インストラクター………
教育または訓練の担当者、指導者
だよな…
こいつ意味知ってんのか…
ルールは教えてもらったがそれ以外こいつ何もしてなくないか?
案内も案内人だし
まぁ気にしてもしょうがないか
『お前、次の相手が誰だか調べられないのか?』
<死竜>「それは無理だな。まぁ予想するぐらいならできるかもしれないが、予想したところでここでは、一日に何人もの奴が死んでるからな。いちいち覚えても無駄だろう」
『確かにな…実際ここで何勝もしてる奴はいるんだろ?そいつの情報とかはないのか?』
<死竜>「あるにはあるが、そいつが勝ち進んでいるのかはわからないな。ここディスハイムは地下7階まであると言われているが、実際のところ俺でも把握できてない部分が多い。俺は自由に行動できるのこのフロアの地下一階だけだからな。」
地下一階…本当だろうか?
死竜が騙されているのか。
もし死竜の言っているここが地下一階だとしたら、勝ち進めば勝ち進むだけ地上からは遠ざかるってことになる。
ありえるか…俺は100勝することで出られるがその他がそうとは限らない
実際勝てば勝つほぼ要注意人物になるのは確かだからな。
『本当に100勝すれば出られるのか…』
<死竜>「それは安心しろ、爆弾と引き換えの約束だ」
『爆弾だぁ?』
つい大声が出てしまった。
<死竜>「そうだ。俺に嫁まで殺させた総支配人の男に、口約束だけじゃ信じられる訳がないからな。俺が死ぬと同時に爆発するようにセットしてある。」
死竜がここまで言っているのなら本当の事なんだろうが…その総支配人ってやつは
『まじか…お前、勝手に死ぬなよ』
<死竜>「お前が負けなきゃな」
『そうだったな』
そうか…こいつも覚悟を決めてるんだな。