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頼庵のエッセイ集

夏になると思い出す。プール帰りに食べた懐かしいあの味……

作者: 藤谷 K介(武 頼庵)

※このお話は、自己自主企画『夏の○○が好きだった!! 企画』への出展作品です。



 いつもK介のちょっとしたお話にお立ち寄り頂きありがとうございます!!


 本日のお話は――


 夏休みって年齢によってその捉え方って変わりますよね。小学生の頃は遊ぶことに夢中になってて、もちろん勉強もしなくちゃいけないんですけど、メインはやっぱり『友達と遊ぶ』事だったりしませんでしたか?

 

 遊ぶことに関してはそこに男女の垣根なんてなかったですよね。みんなで楽しく遊ぶ。それが楽しかった。


 中学生になるとちょっと変わってしまって、部活に根注したり、勉強を本格的に始めたり、男女を意識し始めるのも中学生くらいだったって人が多いと思います。


 高校生になると更にバイトを始めたり、それこそ大学進学へ向けて勉強に力を注いだ理り、スポーツをしてる方はプロを目指して汗を流す。そんな感じかな?


 大学生、そして大人になって――

 夏休みって聞くと何を思い出しますか? 何を思い浮かべますか?


 

 今回のお話はですね、そんな夏休みの私自身の思い出話です。

 最後まで御付き合い頂き、自分の子供の時などを思い出して頂けると嬉しいです。



 ではまいりましょう!!




 子供の頃の話。

 小学生の時の事になるんですけど、私が住んでいる場所はプールに遊びに行くとなるとですね、小学校のプールに行くというよりも、市で運営しているプールに行く方が多かったです。というのもですね、通っていた小学校が住んでいる地域からかなり遠くて、子供ですから自転車を使って行く事になるんですけど、片道数十分かかる道程なんですよね。


 当時はまだ土地の改良などが始まる前の事で、そんなに整備されていない道で、街灯もあまりなく、一人で学校へと遊びに行くとなると本当に億劫になるほど(子供心なのにですよ?)だったんです。


 しかしですね、市で運営しているプールはというと子供でも自転車で片道十分程度で行けちゃうので、そちらをメインに『プールに行くなら』という前提で遊ぶときは、そちらへといっていました。


 もちろん市営なので、料金がかかるんですよ。学校なら無料なんですけど、学校への往復時間と労力を考えると市の運営するプール一択でしたね。


 料金も割と安くて、子供で30円、高校生までで50円、大人が100円だったと記憶してます。


 さすがに小学生時のお小遣いを考えると毎日――というわけにはいきませんでしたけど、私と同じ地域に住んでいる同年代の子達と一緒に通ってました。


 市営のプールは一日に4回制となっていて、午前、午後、夕方、そしてナイトと分かれていたんですが、ないとは高校生以上でないと使用不可なので、小学生時の私たちは一日で3回を休憩しながら楽しんでましたね。


 もう帰りは遊び疲れてくたくたです。(笑)



 そんなプールで思いっきり楽しんだ後は、もちろん帰宅するわけですけど、自宅へ帰る道からちょっと離れてしまうんですけど、帰りでは必ず寄っていたお店が有って、そのお店に寄るのが楽しみでもあったんです。


 そのお店では、かき氷やラムネ、小さいラーメン何かも置いてあったんですけど、私たちのお目当ては店頭でチロチロと水が流れているものの中に有ったんです。

 そう、そのお店では昔ながらの『ところてん』が食べれたんですよ。


 お金を払うと、道具を渡されて、流しっぱなしの水桶に入ったこんにゃくを自分で道具を使い、むにゅっと押し出して出てくるこんにゃく。それを器に入れてタレを掛けて食べる。


 当時はポン酢という概念が無かったんで、そう呼ばれていたのか分かりませんけど、酸味の利いたたれをかけて食べていました。


 ちゅるる

 モグモグ

 すっぱぁ~!!

 うんまぁ~!!


 という感じで。(笑)


 遊んだ後にですから、さっぱりとしたものを頂くのがとてもおいしく感じていたんですよ。(*^▽^*)

 市営のプールに行くときは毎回恒例になっていて、寄らないと一緒に行く子達からぶ~ぶ~言われるくらい。


 私も初めはですね、高学年の子達と一緒に連れられて行っていたんで、お兄ちゃんたちに教えてもらって食べたのが始まり、自分が学年が上がるにつれて、歳下の子達に食べ方などを教えるようになって、その教えた子がまたその下の子に教えて――という感じで、連帯感というか代々教えていく流れができあがってて、皆と食べるそのところてんがおいしかった!!


 ただ、中学生になる頃に、土地開発の波が私の住む地方にも押し寄せてきまして、市営のプールがある場所へ行くための道が整備され、かなり直線的にプールに行けるようになったんですよね。


 そして中学を卒業するころには、もうそのお店が有った道を使わなくなってしまいました。



 久しぶりに高校生になって、友達と市営のプールに行き、遊んだ帰りにそのお店に行く事にしたんですけど、その時は既にお店ではなくなってしまっていて、お目当てのところてんは食べられなかったです。



 今の年代になって、時折小学生当時の幼馴染と会う事もあるんですけど、その時は夏にプールに行った時の思い出として話が出ることが有ります。


 そして、その道を車などで通る時もまた独り、当時の事を懐かしむ自分がいるんですよね……。


 それからというもの、時折ところてんを食べたくなる時が有って、市販のものを買ったりするんですけど、なんだろう……市販のたれが合わないからなのか、どうしても『うんまい!!』とは思えない自分がいる。


 もう一度その当時のところてんが食べたいなぁ……。

 なんて、毎年夏が来るたびに思ってしまいます。




 本日のお話はここまで。

 思い出の味って鮮明に記憶してたりしますよね。今回はそんなお話しでした。


 お付き合いいただきありがとうございます。


 

御読み頂いた皆様に感謝を!!


 当時そのお店と市営のプールの間には広い川が流れてまして、その川に架かる橋を渡った先にお店が有ったんです。

 橋を渡るときに感じる風も気持ちよかったですね。


 家に帰るだけならその橋を渡ることなく帰れるんですけど、ところてんを食べる為だけに渡ってました。 


 今はその川も、橋も無くなっちゃいましたけどね……。

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― 新着の感想 ―
[一言] ところてん、つるつるしたものが好きなのでずっと憧れていました。 デザートみたいに甘いものだと思っていたので、初めて食べた時は酸っぱくてびっくり!笑。 味って記憶に結び付いていますよね。 市営…
[良い点] 私のいきつけの駄菓子屋さんにはところてんはなかったです、羨ましい! 市営プールは足が届かなくて怖かったんですが、友達と行くより父と兄弟と行っていたかな。 参りましたね、ご企画、皆さんの作品…
[良い点] アイスやカキ氷も良いですが、ところてんも夏の風物詩として欠かせないですね。 ところてんは材料が海藻なので、ローカロリーでヘルシーな所も有難い所です。 [一言] そう言えば最近は、天突を使…
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