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25・犯罪者

「おい、魔獣の素材はどうした」

「それが、ルンドリガンドで繁殖に失敗したそうです」


「それがあの方の言い訳になると思うのか」

「なりませんね」


「それなら、サメル村の素材を奪ってこい」

「泥棒したらそれこそ周辺国を巻き込んでの騒ぎになります。捜索の手も激しいでしょうね」


「なら、この前はどうやって手に入れた」

「それはたとえ親方でも教えることは出来ないですね」


「ちっ、何で教えられないんだ」

「簡単です、私たちの方が偉いからです」

親方はあの方から頼まれ魔獣の素材を集めている。


属性:水の親方は何となくだが魔獣を判別できたので、違法ハンターとして国の目を搔い潜り山に入り魔獣を狩っていた。

魔獣の素材は異次元鞄だけではなく、魔具の素材にも使えるので高額で売ることが出来たからだ。


だが密猟なので、販売先は限られる。

販売先を探しているとき、あの方の組織に目を付けられ下働きをさせられていたのだ。

だたし、違法ハンターが貴族であるルンドリガンド家との交渉や高度な作戦の居るすり替えが出来るはずもなく、実行部隊として部下をあの方から手配されていた。


『ちっ、何であの方は俺を通すんだ、自分の配下に直接命令すればいいだろ』

と、親方はいつも思いながら、一匹でも魔獣を狩ってあの方の納めるため、森に出かけて行った。

この親方、万が一の時の切り捨て要員だろうな。


その頃王都へサメル村から魔獣素材を運んだ業者は。


「やっと俺たちの疑いが晴れたな」

「ああ、長くかかったが、いったい何時すり替わったんだろうな」


「俺達は、サロメ村で魔獣の素材を積んだろ」

「そうだ、サロメ村の村長と素材判定が出来る属性:闇の、えっと・・・ダン、そうダン、それと王都から来た属性:闇の人が確認して積んだんだ」


「その職員と属性闇の人と、俺たち二人と護衛に騎士が付いたな」

「そうだ、冒険者に頼まず王都の騎士が護衛に就いたぞ」


「六日かけて王都に着いたが、宿に泊まる時もも交代で見張ったよな」

「ああ、宿の人にもついてもらった」


「王都について城の中の倉庫に収めたよな」

「そうだ、サメル村で確認していたから、おろすだけだったがな」


「あの時すでにすり替わっているはずないよな」

「ありえない、だから俺たちの疑いが晴れたんだ」


「そうだよな、それから三日後に、素材を使うために工房に運んだら魔獣の素材じゃないぞって言いだしたんだよな」

「ああ、それで全品サメル村に返品したんだ」


「あれって、普通の運送屋に頼んでサメル村に運んだろ」

「そうなんだよな、まあただの獣の素材ならその辺の運送屋で良いんだが、すり替わっているのなら返品しなくてもよさそうだな」


「サメル村に素材の週類と数の確認をさせる為だとか言ったな」

「そうか」


「それで、出荷と同じ数の素材が返品されたが、ただの獣の素材だったんだよな」

「ああ、えっとダンだっけ、彼が確認したそうだ」

運送業者の二人には何時何処ですり替わったかわかることは無かった。


一方、お城にある魔獣素材を加工している工房では。


「なあ、半年前に入った属性:闇の職人、もうやめたんだってな」

「そうらしいな、何でも魔獣の素材の判別は出来たが、異次元鞄の魔方式付与がへたくそだったそうだ」


「それは聞いた、あれは下手というより出来ないと言った方が良いだろう。此処の工房で働きたくて能力を盛ったんだろうな」

「盛りすぎだろ、あれじゃやめなくても首になったぞ」


「そのせいかな、やめてから何処へ行ったかわからないそうだ」

「そりゃそうだ、恥ずかしくて逃げしたんだからな」

工房で働く王都職員にとっては、やめた職人のことはどうでもよかったようだ。


お城の中にある魔獣素材を扱う国営の加工所。

働く職員は公務員だが、加工する職人は公務員ではなかった。

加工所に素材が入った時だけ、革製品の職人が来て鞄を作り、異次元鞄の魔方式を付与する付与師が雇われていた。


サメル村の素材のすり替えには付与師がかかわっていたのだ。

彼が魔獣の素材をだたの獣の素材と言い出し、返品するよう言い出したのだ。

そう言われれた職員は素材をサメル村に返品する


素材がすり替わったのは王都にある城からサメル村に返品のため運ばれた時だった。

犯人を捜していた国がそれを知った時には、嘘をついた付与師の行くへはわからなくなっていた。


すり替え事件後、密かに付与師の身元確認が厳しくなっていた。

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