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19・暑い夏は水浴びに行こう

「マサル暑い、休みだから涼しい所へ連れて行け」

「涼しいところか、川に言って水浴びでもするか」


「川まで遠いぞ」

「ロバに荷車を引かせるから乗っていけ」

週に一日ある休日、まだ行ったことが無いので川へ行ってみようと思う。

川で水浴びが出来るのは、掃除に来ている子供達から聞いている。

多分川へ行けば子供達に会えるだろうな。


丘にある小屋から村の中心にある井戸まで歩いて二十分くらいだ。

井戸を超え、小屋と反対に進むと川がある。

井戸から川までは三十分はかかるかな。


村の集落と川の間には畑とロバ牧場がある。

畑の中の道を進んでいく。


「マサル、いい天気だな。葉野菜が気持ちよさそうだ」

「そうだな、日の光をいっぱい受けておいしい野菜になると良いな」


「向こうに見える牧場にロバがいるぞ」

「そうだな、ロバがこの村の現金収入だから、頑張って育てているんだろう」


「マサル、川が見えてきたぞ。思ったより大きいぞ」

「そうだな、いくつかの山から流れてくる水が集まったんだな」

ギャの質問に適当に答えながら歩いていれば川に着く。


ロバの手綱を適当な木に結び付け、俺とギャは川の浅瀬に入った。


「マサル、冷たいぞ、これでは泳げないではないか」

「山から流れてくる水だろ、もう雪解け水じゃないが、冷たいのは当たり前だ」


「しょうがない、入るのは膝までにしておく。なあマサル、釣りはやらないのか」

「いきなりなんだ、やらないと言うか、釣り竿を持っていなからな」


「そうか、向こうで掃除に来る子供たちが釣りをやっているぞ」

「そうみたいだな、次に来るときは釣竿を用意するか」


俺も膝まで水につかっている。

冷たくて気持ちいいが、あまり長く使っていると体が冷えそうなので。


「ギャ、お茶でも飲むか、お菓子もあるぞ」

「わかった」


異次元鞄からポットとカップ、それとお菓子を出す。

適当な岩に座り二人でお茶を飲んでいると。


「こんにちは」

釣りをしていた子供たちが集まて来た。


「どうした」

「僕たちにもお菓子ちょうだい」


「うーんどうするかな」

「マサル、あげないのか」


「いや、掃除に来ているときは、頑張ってくれるお礼に出しているが、今は違うからな」

「マサルはケチだな」


「ケチじゃない、節約家の守銭奴なだけだ」

「子供に対価を求めるのか」


「当たり前だ、俺はこの子たちの時は冒険者としてちゃんと稼いでいたぞ」

「くそ、マサル、ケチ ケチ ケチ」

ちょっとギャと険悪になった時。


「マサルさん、ギャさん喧嘩しないで。僕たちが釣った魚と交換ならいいんだよね」

「ああ、それならいいぞ」

俺は維持がん鞄からお菓子を出す。

ギャのご機嫌も取りたいので、山のように出してしまった。


「マサルさん、僕たち魚、まだ二匹しか釣ってないんだ。こんなにもらえないよ」

「良いんだよ、俺がその魚二匹をこのお菓子と同じ価値があると判断したからな」


「そうなんだ、マサルさんありがとう」

子供たちはお菓子を抱えて、釣竿を置いたところへ帰って行った。


「よし、ギャ、今日の昼飯はこの魚を焼いて食うぞ」

「小屋に帰って作るのか」


「此処で焼いて食べよう。パンとスープも持ってきているしな」

「わかった、それじゃあギャが魚をさばく」


「出来るのか」

「やったことは無いが、たぶんできる」


「包丁は」

「持ってない」


「そうだろうな、やはり俺がやる」

「・・・そのほうがいいな、任せる」


何でもやりたがるのは良いいことだ。

薬草の処理が上手に出来るので、教えれば料理もうまくなるな。


昼飯を食べ片付けも終わったので小屋に帰ることにする。


「おいギャ、帰るぞ」

「わかった」

ギャはロバに引かれる荷車に乗り込む。


「なあギャ、あの子供たちと一緒に釣りがやりたかったんじゃないのか」

「うん、ちょっと考えた。でもギャは同じ年の子と遊んだことが無い」


「そうか、まあすぐ仲良くはできないだろうが、少しずつ話しかけてみろ」

「うん、努力する」

そうか、ギャの友達もいるな。

とりあえずロマンヌに店番のできる子供を頼んでみるか。


そして次の日、薬屋に行けば当番でもないのにロマンヌがいる。


「おはようロマンヌさん。いきなりだが、店番に女の子を雇いたいのだが」

「はぁっ、何でしょうか。私の店番では心ともないと」


「いやロマンヌさんはしっかりやってくれている。実はな、ギャに同じくらいの年の子の友達がいないんだ。ちょっとした話し相手になる子がいたら店番として雇いたいんだ」

「そうでしたか、まあ薬屋と食堂になりましたから店員は増やさないといけないかなとは思っていました。マサルさんが雇ってくれれば私も助かりますので、何人かの子に声をかけておきます」


これでうまくいけばギャの話し相手が出来そうだ。


「「店長、おはようございます」」

「ああ、おはよう」

すぐにロマンヌは薬屋の店番と料理のできる女の子を用意してきた。


おかげでますます忙しくなる。

店番の子には薬の知識を教え、料理のできる子には食堂の料理を教えるからだ。


薬のほうはギャに教えさせる。

「マサル、教えるの難しい」

「そうだな、だが教えることで自分が何がわからないか確認できる。一緒に勉強するつもりで教えてみろ」

励ますだけでなく、薬草と薬作りの本も渡しておいた。


そして俺も『教えるの難しい』の状態だ。

料理のできる子なんだが、俺の料理の味にしなければいけない。

救いなのは、来てくれた子が2人とも属性が風だったことだ。

風なら教えれば素直に覚えてくれるだろう。


風は料理や薬づくりに向いているが、村ではロバを飼育し畑で野菜を作っている。

飼育や野菜作りには属性:水のほうが向いている。

ロマンヌが適性を見て送ってきたようだ。

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