勇者と聖女の子
えー初めてしっかり書きました。
設定等ぐちゃぐちゃなところも出てくるかもしれませんが
温かい目で見てくれると嬉しいです!!
もちろん感想もどしどしお待ちしております。
神政暦にて2000年。長きにわたる人と魔王率いる魔族との戦いが勇者たち6人によって終わった。
元々神であった魔王が地上に降りて大陸に住まう様々な種族へと災厄を振りまいた。もともと1つであった大陸は地割れによっていくつにも分かれ魔王が降臨した大陸やその周辺には瘴気が満ちた。さらに、そのほかの大陸にも魔族が現れ村や街などを襲うようになった。
この状況を打破すべく大陸に住まう者たちは力を合わせて魔王を討たんとした。しかし腐っても神であった魔王に人類が立ち向かうには動物を狩猟するだけの魔法や剣ではあまりにも力が足りなかった。
みかねた天界に住む神々たちは各大陸に一人づつ降臨してそこへ住む者たちに加護を与えることにした。加護には様々なものがあった、そして優れた加護を授かるには神と深いつながりを持たなければいけなかった。そのものが神を思い神に愛され強い精神を持っていなければ優れた加護も加護の数も与えられなかった。
その中で特に優れた加護を授かりその高潔な精神のもと魔王を討伐戦とする者たちはたくさん集まった。2000年という長い時間をかけて魔法は磨かれ剣術についても神に近づくものさえ現れた。
そして、それらを受け継ぎ続け1つの勇者パーティーと呼ばれる者たちによってついに魔王は打たれた。
そしてこの勝利は速やかに大陸に住まう者たちに知らされこれから始まる平穏を祝っての勝利の凱旋は1か月にもわたった。もちろん勇者パーティーたちには様々な褒賞が与えられた。そして、勇者と聖女は中央リメール連合大陸の王に願った。
「「静かな生活をしたい」」
と。
二人は互いを愛し合っていた。
もちろんこの願いは聞き届けられある神の采配の元これまで誰も入ることが許されていなかった大陸にて過ごすこととなった。これまでの生活を取り戻すように過ごし一人の子供にも恵まれた。
その子供の名前は
「ノア」 と 「ティア」
そうこの一人の子供には2つの名が必要だった。
伝説的な偉業を成し遂げた勇者と聖女の子もまたやはり偉業を成し遂げるのだろうか?はたまた静かにのんびり暮らしていくのだろうか?
これは、伝説的な偉業を成し遂げた勇者と聖女の子が
後に人類で初めて神になるお話。
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ーテウス大陸の湖のほとりー
「はぁ-------!!!」
「遅いぞ!もっと踏み込んで来い!!」
「シッ!!」
今僕は絶賛実の父にいじめられている。いや正確には剣術の訓練を受けいるところだ。
--パシィ!!---
「痛い!」
本当に痛い。今度は手首を打たれた、父さんは木の枝で戦っているとはいえめちゃくちゃ痛い。昔はかなり優しく教えてもらっていたのだが9歳になったころから本格的に始まった気がする。
「ほら!もっと相手の足運びと重心を見るんだ!」
かれこれ4歳から剣を握り9年以上たち今は13歳。少しは剣を扱えると言ってもいいと思っていたがそんなことはなかった。他の大陸に行ったらお前に勝てる奴はなかなかいないって父さんは慰めてくれるけどここまでボコボコにされると信じられない。
「はっ!」
とはいえ真面目にこっちの時には鍛錬し続けて100本に1回くらいは父さんにかすらせることができるようになった…。
「よし!今日はここまでにしておこう。そろそろ日も落ちるだろうしな」
「はぁはぁ、今日も疲れたよ。」
「もう少しうまく身体強化の魔法が使えるようになるのと、加護が【森羅】以外にも使えるようになったらだいぶ楽になるさ。なんたってお前の加護の数は異常といってもいいくらいだからな。」
はっはっはと笑いながら言っているが自分ではあまりピンとこないんだよな。
生れてこの方父さんと母さん以外の人にはあったこともないしこの大陸の外のことは母さんとの勉強の時間に聞いた話しか知らない。
その母さんの話によると普通加護の数は1個か2個伝説と呼ばれる者たちは5個授けられるらしい。両親は5個持っていると言っているが発動しているところなんて見たことがないので嘘なんじゃないかと思っている。
そして、僕はというと12個である
…。
嘘くさいでしょう?
ただこれは僕に加護を授けてくださったディルティーネ様が言っていたことなので本当なのだろうと思っている。授けられる加護をすべて授けたらしい。
「来年の春月にはお前は中央リメール連合大陸の学校に行かなきゃならんからなしっかりと剣術と魔法を身につけていかなきゃな」
そう、なんと来年ついに僕はこの大陸の外に出られる!今までも何度かお願いしたのだが面倒なことに巻き込まれるから来ない方がいいと言われて連れて行ってもらえなかった。父さんは仕事があるとかでたまに飛行船にのって他の大陸に行っていた。なんでも一応大事な会議に出席しなければいけないんだとか。
この世界では14歳になったら基本的に学校に入学することになっている。学校は幾つかあるので近いところに行くなり優秀な学校に行くなり選ぶ必要がある。
僕は父さんの知り合いがやっているという学校に行くことになっている。
まぁ父さんの知り合いがやっているというくらいだからそんなに有名な学校というほどでもないだろう。
「よし!そろそろ一息付けたか?」
「うん、もう大丈夫帰ろっか。」
そうして父さんと二人いつも剣術の鍛錬をしている湖から家へ向かって歩き出した。
「ただいま、母さん」
「ただいまー」
家のドアを開けるとクリームシチューの匂いが鼻を通り抜けた。お腹がペコペコなのでお腹が鳴りそうだ。
「おかえりなさい二人とも、もうすぐ出来上がるから座って待っててね」
僕の母さんはきれいな金色の髪に金色の瞳の人だ逆に父さんは銀色の髪に青っぽい瞳をしている二人とも多分だけど整った顔をしているんだと思う。前に父さんが母さんがいないと思って僕に昔モテモテだった話をしていたからだ。途中から母さんは冷たい顔をしながら父さんの後ろで聞いていたので僕はうつむいているしかできなかったが…。怖かったです…。
さて、ご飯の準備もできたのでご飯にしよう。
「「「いただきます。」」」
今日のご飯はクリームシチューに焼きたてのパンとサラダ、昨日父さんが森でとってきたシカ肉のステーキだ。とてつもなく旨い。
「ノア、明日はどっちなのかしらね」
おもむろに母さんが僕に聞いてきた。
「んーここのところこっちが多いから明日はあっちの方なんじゃないかな?」
「そうだな、学校に行くまでにそのことをなんとかせんといかんなぁ」
父さんが少し困り気味につぶやいた。そう、僕は今一つ悩みがある。長い睡眠による性別の転換が起きることだ。外の大陸では僕のように日にちごとにランダムで入れ替わる人はまずいないらしい。なので、これをなんとかしないことには学校へ行ってから大騒ぎである。
「やっぱり、ディルティーネ様に相談しに行くのがいいんじゃないかしら?」
「そうだな、ちょうどノアの顔を出していないから拗ねてしまっているかもしれんし明日行ってみようか」
ディルティーネ様はこの大陸の主である主神だ。僕が生まれる前にはディルテウス様という神様の中の最高神がこの大陸の主神だったのだが娘であるディルティーネ様が、生まれたばかりの僕を見たとき変わってほしいめちゃくちゃお願いしたらしい。
「確かに、久しぶりにディルティーネ様に会うね」
「ふふふ、今回はどのくらいノアのことを抱きしめているのかしら?」
口に手を当てながら少しからかうように言ってきた。
「さすがに今回こそは大丈夫だよ…。 た、たぶん…。」
ディルティーネ様に会いに行くたびにディルティーネ様はずっと僕にくっついてくる。何をしようにもくっついてくるのだ。しまいには帰り際には少し駄々をこねるくらいには僕のことが大好きだ。
「さて、そうと決まれば明日は少し早い。今日は早めに寝るとしよう。」
美味しい晩御飯を食べ今日の鍛錬の疲れをもとに眠りについた。
明日はディルティーネ様にこの入れ替わりについてしっかりと聞いてみな、い、tzzz
寒いです。寒いです。寒いです。