私には好きな人が居るから気にしないで! 1話
乙女ゲームに少女が転生した話
髪が白い少女は髪を握りしめられている。
「痛い!」
鏡に向かって強く叩かれてしまった。
「アンタ!その髪本当に醜い!!」
「醜いゴミでも、一応はクラスメイトなんですから、ちゃんとした格好をして来なさい。」
横にいる取り巻き達も嘲笑いながら私の悪口を言っている。
「私達がアンタと一緒と思われたくないわー」「見てるだけでイライラしてくる。」
「その髪、私達と次に会うまでに切っておきなさい。」
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鏡についた血を拭き取ろうとる。
【この娘の髪は呪われている!!】【お前のせいで俺たちはお終いだ!】
私の髪は白い。人生で私以外の白い髪の人は見たことがない
この髪のせいで何度も虐められてた。
もう限界だな。
机の中に入ってるハサミを取り出す。
「こんな髪!」
「待ってーー!!」
ピタッと切ることを辞める。
「待ってよ、そんなに綺麗な髪なのに勿体無い。」
「 綺麗??」
「そうだよ、綺麗で可愛いのに勿体無いよ!!」
声を出した人を探すがどこにも見つからない。
ついに幻聴が聞こえるようになったのかな?
「はは、私、頭がおかしくなったのかな?」
「そんな綺麗な髪を切るなんておかしいよ!」
私は鏡に少女が映っていることに気づく。
「貴方は誰?」
「私、まな!!とりあえずその綺麗な髪を切るのはやめてよ。」
私より、全然小さい女の子。
「この髪本当に綺麗だと思う?」
「うん、すごく綺麗だよ!!」
「私この髪で虐められているの。だから切ろうと思うの。」
「虐める方が悪いじゃん!!あとその髪本当に綺麗だよ。」
「・・・私、この髪のせいで家族からも酷い扱いを受けたんだ。」
鏡に何話しかけてるんだろう?幻覚だって分かっているのに、
「こんな色の髪の人私以外居ないから、みんな化け物だって人を騙す魔女だって」
「・・・でも、好きなんでしょ自分の髪」
「・・・なんで分かるの?」
「分かるよ、髪は女の子の命だし。それにさ」
「それに」
「好きだから、そのリボンを付けてるんでしょ?」
「・・・」
「とっても似合ってるよ、色もしっかり髪にあってるし。」
この鏡の少女は一体何者なんだろうか?私の気持ちを知っているかのように、
「だから、切らないで勿体ないから」
私はハサミを置いた。
「・・・ありがとう、初めて初めて私の自慢の髪を褒めてくれた。」
「見る目ないねぇ」
「面白かったらブックマーク、下の評価よろしくお願いします!」
ずっと考えてた3つの企画一つです。
この世界に優くんが来ることはありません。