55話
「なぁ、流石に読書の邪魔なんだけど。」
すぐ近くに、雪の姉がいる。たまに邪魔して俺の顔と本の間に顔を入れてくる。3回目までは我慢した。そして、席を3回移動して、その度に3回入れられた。よく我慢したな俺。
「なんで?別に近くいるだけで問題ないでしょ。」
香水臭いし、雪とのことを思い出してはムカついている。
「はぁ、どうせ、俺と仲良くして雪との関係を取り繕って貰おうと考えているんだろうけど、無駄だぞ。」
「そんなことないよ。私も反省して、考えを改めて仲良くしようと思ったんだよ。」
「なら、反省した通り本を読むことの邪魔しないでくれる?」
「えー、良いじゃん本より私と話そうよ。」
「もうした。あと仮に反省したとして、その結果がこれなら何も意味が無い。」
もしそうなら、一生こんな成長しないのが姉なのか、、、苦労するな雪。
「一つアドバイスしてやる。相手の趣味を認めて、受け入れろ。それがほんの少しでも雪と仲良くなるポイントだ。」
「陰キャのアンタからのアドバイスなんて聞くわけないでしょ。」
「本音出るのはや。」
「あ、今のは違うのよ。つい癖でね。」
「つまり、俺の話を聞かない癖があるのか。」
そんな癖を持っているのに、俺に話かけてくるとか、やっぱり終わってるなこのクラスの奴。
「だから、違うって。」
「違うって何が?あとここ図書館だから静かに話せ。」
「じゃあ、貴方が静かにしなさいよ。」
まさかの、言い返された。明らかに原因は姉の方にあるが、先に話しかけてしまったのは俺だ。
「じゃあ静かにする。」
「じゃないわよ。私と話をしなさいよ。」
はぁー、仕方ない。他の人に迷惑かけたく無いし。
「ちょっと、どこ行くのよ。」
俺は男子トイレに行った。
がしかし、男子を使ってトイレに入ってる俺にノックをされてしまった。
「これで、逃げられないわね。いいから話をしなさいよ。」
「嫌なんだけど、本読みたいし。何か用でもあるの?」
「あるわよ!雪との関係を取り持つこと。」
「はぁ、、、じゃあ、一度だけ話すように取り持つよ。」
「えっ、いいの?」
「一度だけな。ついでに俺に話しかけないことを約束して。」
「分かった。ありがとう!」
元から俺が居るときに、雪は姉としっかり話がしたいと言っていたからな。むしろ一度だけと約束が出来たから俺の方がちょうど良かった。
まぁどうせ破るとは思うけど
「面白かったらブックマーク、下の評価よろしくお願いします!」
計画が、進まないー。
人の笑顔が好きで人助けが好きだった。けど冤罪を掛けられて半年間牢屋にいた。冤罪が認められて、外に出たが
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