41話
高校で最近俺以外にクラスのいじめの対象になっている人がいる。
鎌谷だ。俺のように悪口を吐かれている。
俺は他人の虐めを見過ごせない性格だったが、今回のいじめられている側に問題がある。鎌谷は悪口の塊だった。仮に俺が助けたとして、また誰かに悪口を言うだけだ。アイツの将来も俺が潰すつもりだが、せめてニートか、フリーターになった際に周りに傷付けないように、今更だが、他人の痛みが分かる人になって欲しい。
つまり、ほっとこ。
「ゆう!待ってゆう!」
うるさいな、まじで。はぁ、、、なんであれが
「お姉ちゃんを無視しないでよ」
姉なのだろうか。
「なに、俺バイトなんだけど。」
「最近、春香が、ますます様子がおかしいの」
俺から見たら、家族含めて全部な。
「もう、最近だと、私のことも、お母さんのことも無視するようになって。」
はぁ、俺から見たら無視するアイツこそ、いつものことなんだけど。
「なんか、ずっと悩んでるみたいなの」
「そう、じゃあ」
「待ってよ、ゆう!」
掴まれた。やばいその手をはたき落としたい。
やめろ抑えろ。暴力を振るったら、同じじゃないか。前の春香の時に反省したろ。
「わかった、わかったから」
「あってくれるの?」
「、、、」
俺は無言で頷く。
まぁ、嘘だけど。嘘が当たり前な家族なら、俺だってする権利ある。そもそも、こんな強引なやり方で、良いって言うわけない。
「やった!ありがとう」
冬華は手を離す。
「じゃあ、俺行くから。」
「うん、春香のことお願いね。」
冬華、、、、、、姉だろ。
ーーーーーー
「おい、春香!何してる!」
「、、、、、、お兄ちゃん、久しぶりだね。」
春香が、同じ学校だと思われる、女の子から大金を貰っている。
「これね、貸してた、お金返してもらったんだよ。」
横にいる女の子は小さく顔を振る。
「は、お前一線越えてやがったのか。」
「だから、違うって貸してたんだって。」
背筋が凍った。あの時、春香から返してもらった金。明らかにあんなすぐに用意が出来るわけがない。いくら春香に思い、義母でも、そんなすぐに用意出来るわけがない。
「なら、その手に持ってる金を見せろよ。」
「はい、」
そして、ポット渡す。そこには2万あった。
以上だ、中学生の貸し借りする金額じゃない。
そして、春香のやりくり出来る金額を超えている。
「でも、これ借りたお金なんだよね。」
女の子は頷く。
「じゃあ、私そろそろ行くね。」
そういうと二人は行った。
春香が恐喝しているのは確定だ。しかし、証拠も何より女の子が認めている。そして、もし仮に、あの時無理矢理、金を返すように言うとさらに春香が暴走して結果女の子が苦しむ可能性にある。
だから、何も出来なかった。
いや、俺は出来た筈だったんだ。春香は俺に嘘や、平気で金を盗む。だから、学校の生活を疑うことだって出来た。なのに、しなかった、思わなかった。俺の未熟な考え、女の子をきっと何人もの子が傷ついた。
兄として、人して、自分の不甲斐なさ無力な、馬鹿なことをを知った。どれだけの人が春香によって俺のように辛い思いをしたのだろうか。しかも、年下だ、俺よりも何倍も苦しんだ筈だ。
まなちゃん、、、俺、本当にダメな兄だったよ。
だから、せめてこれからやるべきことをするよ。
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またいつも通り、新しい作品作りました。
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