29話
クラスは対立している。昔はクラスが仲は良かった。
冬華達の姉弟の関係から拗れている。
クラスのみんなも隠す気もなく、悪口を言うようになっている。
そして、その雰囲気について行けず、はみ出し者も増えている。私のように、
「ごめんね、そこに気付かなかった。」
「いいよ、私こそ注意が足りてなかったね。」
明らかに気付いてぶつかってきた。
注意や文句を言う自信が私にはなかった。
筆箱に書きものが無くなっている。このクラスでよくやることだ。
クラスメイトが私に向けて笑っているのを感じる。
ボッチってこんなにも辛いんだな。
心が痛く、精神が病み始めてることを実感する。
こんなのが毎日、続くんだろうな。
わたしはゴミを見る。
アイツはよく耐えられるな。
「アイツ、椎名のところに行ったよ。」「何アイツまで何かするの?」
そして、そのゴミは授業中なのに急に立った。
あれ?なんで私のところに来るの?
「これあげるから、使って」
ゴミは私の机に、シャーペンを置いて行った。
何これ?同情なの? 嫌がらせなの?
結局わたしは、そのシャーペンを放課後まで使った。
私はすぐに返しに行った。
「これ、ありがとう。返す」
「あげるつもりだったけど、はい」
ゴミは貰うとそのまますぐにバイトに行った。
「アイツ、ゴミのシャーペン使ってるよ。」
みんなからの悪口が聞こえる。変に目立った最悪。
次の日、私の机の中にゴミが入っていた。
すると、別のゴミが
「はぁ、用意する手間をこんなことに、使うなんてますます関わらないな。」
ゴミ箱を持ってきた。
「ほら、やってやるよ。」
ゴミはゴミ箱の中に手を入れ、ゴミを捨てた。
私は、なんでこのゴミはこんなことをするだろうかと思った。
同じ立場だから、友達になれると思ってるから?
いやだ、気持ち悪い。
でも、他の人に冷たくされているからか、暖かく感じた。
それから、ゴミは私が困っていると助けてくれた。
私は一つの考えあった。
もしかして、私のこと好きなんじゃ?
それからも、彼は助けてくれた。
その日、また虐めをされていた。最近は助けてくれるから気になら無くなっていたが、今日は違った。
放課後だった、私は呼び出されて、居残っていた。
そして、バッグの中に、たくさん泥と、匂いがするフンが入っていた。
私は流石に心が折れた。
クラスメイトはとっくに移動している。
私はバッグを握り締めて泣いた。
「中身何入ってるの?」
ゆう?
「教科書とか筆箱とか」
「大事な物は?」
「特に入れてなかった。」
「教科書は何入ってる?」
「今日のやつ全部」
「はぁ、そうか」
そう言うと彼は自分の名前札を取り外した。
「これやるよ、教科書とかも含めて、俺教科書に名前とか書いてないから、幸いうちはノートとか使わないし、まんま交換でいいよ」
「え」
「いいから、ほら。」
彼は私が握り締めていたバッグを奪い取り、自分のバックを私に渡すとそのまま帰っていた。
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