19話
今日は体育があって、久しぶりに俺にボールが回ってきた。
肩森くんだ。
「ゆう、すごいんだな!こんなにバスケ上手いとは思わなかった。」
昔、自分がスポーツが下手だと、春香と冬華が悪い印象を同時に持たれないように、必死に練習したからな。
自分で言うのは何だけど、バスケやってる奴には勝てないが、
そこそこは出来る。
「まぁ、ボールをくれない強制縛りプレーをしてたせいで」
「お前、一回、一回文句言わないと駄目なのか?」
「君こそ、今の一言で、謝罪は無効だと感じた。」
「せっかくボール回してやったらこれだよ。」
俺も、一言返しただけ、キレられると思ったよ。
別に、俺にボールを回さなくてもいい。むしろ、回すな。
クラスメイトからパスを貰いたくない。
そして、試合に負けた。
あー言いたそうに、言いたそうにしてるよ、
ゆうのせいで負けたと言いたそう。
だけど、残念。俺が半分以上点をとっているから、文句言えないんだな。
うーん、良いね。
教室に戻る途中、女子から声をかけられた。
浜川さんだ。
「ゆうってスポーツを上手いんだね。見てたよ、見直しちゃった。」
「それって、つまり、今まで見下してた、ってことだよね。」
「生意気」
逆にこれをまとめている冬華を見直していた。
昼休み、俺はまた誘われた。
「学食行くから」
「なら、私も行くよ」
冬華か、
「いや、一緒に弁当を食べてろよ」
「一緒に食べるって決めたから!」
「わかった。」
めんどぉ、
俺はパンを買って男子トイレで食べた。
割と悪くないな。
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