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殺し屋タクト  作者: 遥斗
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第1話 命の軽さ

DEAD FLOWERS。それは世界トップクラスの殺し屋組織。この組織の構成員は約500人でで主に10から30代。孤児や浮浪者らを勧誘員がスカウトし、訓練や試験を経て一流の殺し屋としている。この組織は他の組織とは違い、単にターゲットの位置を特定し殺すのではなく、選ばれた者でしか効果を発揮しない人体手術を施された「最強六人衆」とよばれる者たちもいる。人体手術の効果は一般的な人間では不可能な能力を使えるというものだ。





俺の名前は大森拓斗。殺し屋組織「DEAD FLOWERS」の一人だ。16歳で俺はこの組織の中では弱いほうだ。


俺が5歳の時。両親が離婚した。理由は父がギャンブル依存症になり家計が崩壊したためだ。そんな母はストレスから俺に暴力を振るうようになった。そして薬にも手を出すようになり、サツに捕まった。その結果に、孤児院に入れられた俺だが、力のなかった俺はイジメの対象になりボロボロの状態で浮浪者になった。そこに例の組織の職員に声をかけられた。


「君、どうしてそんなにボロボロなんだい?」

「・・・」

「余りにも哀れだ。・・・そうだ、おいしいご飯が食べたくないかい?温かい風呂に入りたくないかい?ふかふかの布団で寝たくないかい?」

コクリ

「それじゃあ行こう。私たちの家へ。」


そうして俺は彼の車に乗せられた。車に乗っているとなんだか心地がよくなり眠ってしまった。


どれくらいたっただろうか。俺はこの殺し屋組織の施設についた。俺が目を覚ますと暗い部屋にいた。どうやらここは寝室らしい。暖房が効いていて暖かくふかふかの布団だった。そうして俺は眠りについた。


次の日は朝から忙しかった。朝の6時に起きトレーニング室でランニングをし、シャワー室の順番待ちをし、朝食のパンとコーンスープ、ヨーグルトを食べ、人の暗殺講座、マネキンを人と見立てて実際にナイフをもち急所の突き方なども学んだ。


このような日々が毎日続いた。疲れはするがおいしいご飯に温かい風呂、ふかふかの布団のおかげで、やめたい、逃げ出したいとは思わなかった。




こんな過去を持つ俺だがとある日、俺と斎藤の兄貴がリーダーに呼ばれた。

「拓斗、お前には今日殺しの仕事を頼みたい。斎藤はサポートに回ってくれ。」

「「了解しました。」」と二人で答えた。

リーダーに今回のターゲットのことを聞き俺たちは部屋を出た。


今回の暗殺の依頼者は某電機会社、ヤマモト電機の社長、山本達郎だ。彼の会社は高度経済成長期に創業され高い需要により大成功した。しかし、ここ最近は赤字状態が続いているそうだ。その理由は近年に創業された電機会社、ヤツハシカメラによって客をとられていっているそうだ。質が圧倒的に勝っていて値段も安い。これにより倒産寸前のヤマモト電機の山本達郎がヤツハシカメラの社長、教徒陸三の暗殺依頼をしたというわけだ。

なんと醜い依頼だろう。だが上からの命令は絶対だ。殺るしかない。


1日後、俺と斎藤の兄貴はヤツハシカメラの本社についた。俺と一緒にいる斎藤の兄貴。はっきりいってこの人は狂人だ。この人はカッターで人を切り刻むのが好きな狂人で拳銃で相手の足を打ち動けなくなっている相手のうでをカッターで切るなどといった奇行をしている。この人は無能力者ではあるが身体能力はとても高い。

ビルの前には警官が二人。俺たちは偽造の入館証を見せて侵入した。マップを見てみると社長室は最上階である12階。俺たちはエレベーターを見つけ乗った。エレベーターの上昇中に斎藤の兄貴がこんなことを言ってきた。

「拓斗、わかっているとは思うが殺すとき、躊躇はするなよ。一度ビビったらやられっかもしれねえからな。」

「はい。わかっています。」

「それとあともう一つ。目撃者は出すな。もし見られたら絶対に殺せ。もしかしたらサツをよばれるかもしれねえ。わかったな。

「はい。わかりました。」

正直いうと目撃者を巻き込むのは反対だ。だが逆らえば俺が先に殺される。


そうして12階についた。社長室とかかれた部屋はエレベーターの前にあった。

行くぞと兄貴が俺に言い俺は鍵がかかっていた扉を蹴破った。

そこには社長である教徒陸三と社長秘書の北野天真がいた。

「なんだお前らは!北野くん警察を!!」

「はい!社」

バァン!!!!!!!!

激しい銃声とともに北野の左足には穴が開いた。

引き金を引いたのは兄貴だった。


「なめたことすんじゃねえぞ。」

社長と北野は恐怖そのものを顔に浮かべ震えている。

そうして兄貴は北野の右足に1発撃った。

「なめたことしたお前には地獄を見せてあげよう」

そういって兄貴は俺に

「お前は社長を殺れ!!」

といった。俺は社長に近づいていく。

社長はおびえた表情をしている。俺は人を殺すとき遺言を絶対に聞く。大体は罵詈雑言なんだが。

「おい社長。あんた今から死ぬけど最後に言いたいことある?」

すると社長は

「娘に電話をさせてくれ。それだけでいい。」

俺も悪魔ではないい。これを許容してしまった。この判断が最悪の結果をもたらすとも知らずに。

ピッ ピッ プルルル

「もしもし私だ12階に今すぐ来てくれっ!!!!!!!」

なんだとっ!!!娘じゃねえのか!?やばいっ!!

バァン!!

俺は社長の頭を撃った。

そうして兄貴に

「サツがきます!!逃げましょう!」

といった。兄貴は北野の顔をカッターで刺しながら笑っていた。すると


「お前らぁ!なにしとるんじゃぁ!」

という声とともに二人のサツが来た。彼らはこの建物の入り口付近にいた人だった。

そうして彼らは拳銃を持ち降伏を促してきた。

すると北野を仕留め終えた兄貴がサツに向かってカッター1本で挑んだ。兄貴の踏み込みは異次元の速さで一人の頸動脈を確実の切り裂いた。

しかし仲間を殺された警官が激怒し引き金を引いた。弾丸は兄貴の眉間を確実にうち抜き兄貴は倒れた。

警官は変わり果てた仲間をみてしゃがみ込み号泣していた。だが今しかない。俺は泣く警官の後頭部に


バァン!!!


引き金を引いた。その後ふと後ろをみた。そこには傷だらけの北野の死体が。俺は何も言わず落ちているカッターで斎藤の顔にカッターを刺しまくった。そうして、冷たくなった北野に向けて土下座をし何百回もあやまった。すまない。ターゲットじゃない、死ぬはずじゃなかったお前をこんな死に方で死なせてしまって。すまないすまないすまないすまないすまないすまないすまないすまない・・


俺はその後死体処理班に電話をした。

「死体が5つ出た。血痕も多い。しっかり処理しといてくれ。」

そうして俺は本社を後にした。


後日俺はニュースをみていた。

「では続いてのニュースです。ヤツハシカメラの社長である教徒陸三さん、秘書の北野天真さん、警官2人が行方不明となっています。警察は誘拐事件として捜査を進めています。」


.行方不明、か...

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