第4話 王太子殿下と婚約でちゅか!?
第4話です。よろしくお願いします。
「こんにちは。アーロン・トーツ・フォン・キャメロンです。よろしくね、ティリアちゃん。」
そう言うと男の子、アーロンはティリアの頭を撫でた。
「ほら。ティリアちゃん。ご挨拶は?」
「はいでしゅ。こんにちはでしゅ。ティリア・フォン・ランドルフでしゅ。はじめまして王太子殿下。」
「…!」
ティリアが淑女の挨拶をするとアーロンは目を見開いた。
「ティリアちゃん。初めて会ったのにどうして僕が王太子殿下だって分かったんだい?」
ティリアは乙女ゲームの世界であることを知っているからアーロンが王太子殿下だと分かっているが、アーロンには不思議で仕方なかった。たった3歳の女の子がデビュタントも迎えていないのに、5歳のまだ社交界デビューもしていない自分のことを知っているのかを。そこでティリアは焦った。怪しまれてはいけないと思い咄嗟に言い訳をした。
「しょれは、殿下がなまえのしゃいごにきゃめりょんと言ったかりゃでしゅ。なのでキャメロン王国の王太子殿下だと分かりました。」
「そうなんだね。ティリアちゃんはとっても聡明な子なんだね。さすが夫人と公爵の子だ。是非とも我が妻に迎えたい。」
「お褒めに預かり光栄でございます。ですが王太子殿下。我が娘はまだ3歳でございます。ですので、どうかお考えを改めて頂きたいと存じます…。」
「それでは、仕方がありませんね。婚約者候補としてはいかがでしょうか?」
アーロンはどうやらティリアのことが気に入ったようだ。みすみすと逃してなるものかと思い、婚約者にしようと考えた。だが一筋縄ではいかないようだ。ティリアの母、ミアは警戒心が強い為かなかなか頷かない。
そこでアーロンはティリアに話題を振ってみることにした。
「ねぇ、ティリアちゃん。僕と婚約しない?」
「ふぇ?」
さぁ、ティリアちゃん。どう返答するのでしょうか!楽しみですね。