1話 少し変わった毎日
少年はまだたった七歳だったが行動も考えかたも七歳にふさわしくなかった、そんな少年の生きた証をここに書き記しておこう。
ブルーローズ村にて
「あぁ、すげぇ疲れた」
「お疲れ様、 はい」
今タオルを渡してくれた青髪の美少女はエリィだ、幼馴染の俺から見ても確実に美少女と言い切れるほどの可愛さだ。
「おっ、ありがとな」
「ほんとに、こんな頑張ってまで冒険者なんかに成りたい訳なの?」
このエリィに似た美少女はサリィだ、エリィの双子の姉なのだがもう少し優しくなって欲しいものだ一年前はもっと優しかったはずなんだが。
ちなみにさっきから喋ってる俺はクロムだ親の顔が悪くはないからそこそこカッコイイのではと思っている。
「おい、冒険者なんかって言うなよ人の夢をなんかってひどくねぇか」
「はぁ、だって一年前のあの日からずっとがんばってまでなりたいと思うほどのものではないでしょうに、しかもそんな状態になったうえ、死ぬかもしれないのに」
「いやいや、死ぬかもしれないんだから今ごろからがんばっとかないとだろ」
「死ぬかもしれないからこそ糸を生み出して操る程度のあなたがなる必要はないでしょ、お父さんが商人なんだから継げばいいじゃない」
「私もクロムがこれ以上傷つくいて欲しくないな」
今まで静かだったエリィも賛同してきた。
「商人は妹に託したんだよ、憧れちまったからなもう無理だって思うまではがんばってみたいんだよ一年前も一匹は魔物だって倒してみせたじゃねぇか」
もう無い左腕を見た あぁそうだ一年前の話をしようじゃないか。