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一人至上主義者の女難  作者: いとぅー
3/3

第3話 義妹とヒロインズ

「はじめまして。お兄ちゃんの妹の遠藤美紀です」


俺の周りを囲んでいる女の子たちに向かって俺の隣に座った美紀が自己紹介をした。


しかし、どうやら歓迎している奴はいないらしい。


「ダイちゃん?幼馴染の私はキミに妹がいるって知らなかったんだけど・・・どういうこと?」


「そりゃあ知らなくても無理ないだろ。美紀が俺の妹になったの俺が高校に入る直前のことだし」


「じゃあ、もしかして・・・美紀ちゃんって・・・」


「ああ、義妹だな」


そう言うと、テーブルの温度がまた数度下がった気がする。


・・・ていうか寒すぎて鳥肌立ってきた。


「そういえば美紀、お前一緒にいた子たちはいいのか?」


「うん、大丈夫だよ。いつもはにいさんの世話があるから放課後誘われても断ってたんだけど、今日はにいさんが家にいなかったから誘いにのったんだ。でも、ここにいるなんて偶然だったよ」


「誘った子たちはどこいったんだ?」


「みんな急用ができたからって言って帰っちゃったよ」


あぁー。この雰囲気が怖くなって逃げたのか・・・。


まぁ、気持ちはわかる。


俺も今すぐ逃げたい。


可能なら美紀に興味が移っているうちに逃げたかったが、そんなことをすれば明日学校にいたら俺の人生は終わっている可能性すらあるし、そもそも美紀を置いて逃げたら帰ってから美紀に何されるかわかったもんじゃない。


そんなこんなで複雑な心境の俺はただひたすらドリンクバーの飲み物を飲んでいた。


・・・そろそろコーヒーにも飽きたな。


「兄さん?・・・あ、そろそろ飲み物なくなりそうだけど私がとってこようか?」


「いや、いいよ。自分で行くし・・・」


「遠慮しないで。私も自分の分のお替り行こうと思っていたから。コーヒーでいい?」


「コーヒー飽きたから・・・そうだな、コーラ持ってきてくれ」


「わかった~。ほかに皆さんはどうします?」


俺たちの様子をあっけにとられた顔で見ていた4人に美紀が声をかけると全員が首を横に振ったため、美紀は両手にコップを持って俺たちの席を離れ、ドリンクバーの機械が置かれている場所に向かった。


俺はカバンからスマホを取り出し、連絡が来ていないか確認するとメールが届いていた。


誰かと思ってメールを開くと、()()と書かれていたため、俺はすぐにスマホの電源を切った。


これでおっけー。


あのバカから送られてくるメールの8割は暇つぶしだ。


ちなみに残り2割は宿題を教えてくれという懇願メール。


しかも連絡を返さないとやたら鬼電してくる。


お前は束縛激しい彼女か!!


と、ツッコミを入れることももはや飽きて、俺はあのあほからのメールが来たら基本的に電源を切り、寝る直前に眠いから寝ると返しそのまま放置して寝てる。


あのバカの暇つぶしになぜ俺が突き合せられねばならないのか・・・。


陽キャは陽キャらしくタピってウェーイしてればいいの・・・。


俺が電源を切ったスマホをカバンに戻すと、ふと周りが静かなことに違和感を覚えた。


いや、店内はガヤガヤしてるのは変わらないんだが、俺の座っている席が異様に静かなのだ。


さっきまでめっちゃ騒がしかったのに。


どうしたんだろうと思いながら4人を見るとさっきまでお互いをにらみ合ってた4人が顔を突き合わせて何か相談していた。


小声でしゃべっているせいで何言ってるのかわからないが・・・。


なんか変な誤解されているような気がするのは俺の気のせいだろうか?


俺が4人の様子に首をひねっていると美紀が戻ってきた。


「はい。兄さん、コーラ」


「ありがと。美紀」


「どういたしまして」


美紀にお礼を言うと美紀ははにかみながら微笑んだ。


その顔を見ていた4人が「やっぱり・・・」とか「これは・・・」とか「厄介な・・・」とかつぶやいているけどどうしたのやら?


「そういえば、兄さんたちはどうしてここに?」


「俺は帰るところをこの4人に拉致された」


俺がそう言うと4人が俺を睨んできた。


おぉー、怖い・・・てか、視線が物理的にチクチク刺さってる気がする。


・・・帰りたい。


俺がホームシックになってると、会長が一度咳ばらいをして話し始めた。


「美紀さん。私たちは1つの共通点を持っている者同士だってことが最近分かってね。丁度いい機会だからお互いに顔合わせをして、情報交換しようってことになってね。それで今日はここに集まったんだよ」


「1つの共通点ですか?それって兄さんに関係することですか?」


「そうさ。私たち4人は全員が大地くんと浅からぬ仲なんだよ」


そういうと、一瞬、美紀の目からハイライトが消えたかと思ったが、勘違いだったようでそのあとは普通に興味津々といった様子だ。


「へぇー。兄さんの知り合いの方々ということですか?」


美紀の言葉に空気がまた凍った気がするのは気のせいだろうか?


・・・気のせいだよな?


「それで、お互いの情報共有をしようとしたときに美紀さんが声をかけてきたというわけさ」


「そうだったんですね。それじゃあ、私も聞きたいので皆さんで情報共有しませんか?」


「いいよ。それじゃあ私から始めてもいいかい」


会長の言葉に俺以外の4人が頷いた。


なぜだろうか、話が進むたびにここの空気が冷え切っていく気がする。


・・・本当に!!もう!!帰りたい!!


俺は本気でホームシックになっていた。

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