◆84.桜吹雪が見てる。
最近、投稿が遅くなりがちで本当に申し訳ございません……!(スライディング土下座)
「皆さま、夕食までの時間、腹ごなしにカルタ遊びでもいかがです?」
満面の笑顔の妃沙がそう告げる。
なお、本日の夕食についてはメインは既にセット済み、妃沙が振る舞う予定の食事については食べる直前でないとどうにもならないので時間があるのだ。
そしてまた、女性達に団子やおはぎといった重めのお茶受けを提供してしまった自覚はあるので、運動も兼ねようとその競技を提案したのである。
この世界で言う『カルタ遊び』とは『あ』から『を』から始まる有名な詩や格言を上の句、下の句に分けた札の数を競い合うもので、その内容は毎年変わるものなので、暗記する事は難しい。
競技カルタという種目もあるにはあるが、正月に発表されるそれを完璧に把握して札を取り合うのはごく一部の選手のみであるので、この場では下の句を聞いてからが勝負となるだろう。
妃沙はホストという立場であるので読み手に徹するつもりだが、ここにやって来たメンツはなかなかに負けず嫌いな人物が多いようだということは良く理解している。
そして、そんな勝負の場に葵を放り込むことで彼女の闘争心に火がつき、少しでも元気を取り戻してくれれば良いな、という妃沙の思惑だったのだけれど。
「まぁ……。私、今年のカルタは暗記しているのよ? 皆様、ハンデを差し上げましょうか?」
意外にも、そんな事を言い出したのは充の婚約者の詠河 美子であった。
名家と呼ばれる家に生まれ育ち、競技カルタの経験こそないものの、上流階級の嗜みとしてその年のカルタの暗記は自分に課したノルマであるのだ。
だが、不敵に微笑む彼女の様にカチン、と来たのは全員一致の感情であったらしい。
「あら残念。私、今年のカルタの監修委員会に属してるから、去年から内容は把握済だよ?」
腕まくりすらしながら挑戦的な視線を美子に送るのは充の姉で有名作家の栗花落 雫。
充を通して美子との交流を辛うじて持っていた彼女は、美子が実はとんでもない負けず嫌いだという事を良く知っており、そんな所も可愛いから早く嫁に来いと散々言っている間柄だ。
彼女に劣らず負けず嫌いな雫もまた、言葉にした通りの事実を持ち合わせており、自分に負ける美子、という図を充に見せびらかして怒る愛らしい弟の表情から何かを得ようという意思が働いているようである。
「まぁ、雫お姉さま、どうりで今年のカルタには例年と違う艶やかさを感じた筈ですわね。けれど、私は深読みは苦手なので、文字通りの言葉でしか理解していませんのよ?」
普段の話し方は全く違う筈だが、何故だか挑発するときは妃沙めいた令嬢言葉になってしまう美子。
そして、美子と雫のそんなバチバチとした雰囲気にも全く臆することなく、残ったメンツ──凛、美陽、葵は総じて負けず嫌いっぷりを発揮していた。
「アタシはさすがに暗記はしてないから、上の句で札を取られたら勝負にならないけど……下の句の二字まで札を取るのは禁止ってルールなら問題ないぜ。俊敏性なら絶対負けねぇし」
そう告げる葵の表情は、元気がなくなる前の葵そのままだ。
どうやら勝負事を突き付けて葵を発奮させようという妃沙の作戦は大成功のようであるけれど……同じく負けず嫌いである凛と美陽の心にも火を付けてしまったようである。
「私だって負けないよ! 鳳上学園高等部・女子テニス部の誇りに賭けて……!」
「私だって……! 鳳上学園中等部・女子テニス部の誇りと若さに賭けて……!」
互いにそんな宣言をした凛と美陽。
だが、美陽の『若さ』という宣言には、周囲を煽る効果しかなかったようだ。
「お子様は黙ってな!」
「妹キャラはお姉さまに翻弄されるのが定石だよ!」
「若さなど、経験に裏打ちされた私には通用しないわ!」
「私のテニス歴と努力に裏打ちされた実力をナメたら怪我するよ!」
……それぞれ、どれが誰の言葉かは想像通りであるので説明は割愛する。
だがしかし、女性にとって年齢をディスられるのは相手を発奮させるだけだということを、この時、美陽は初めて学習したのである。
「妃沙きさ、なんか、おねーさま達が怖い!!」
慌てて大嫌いな筈の妃沙に助けて、と視線を向けるのだけれど。
あいにくと読み手としての立場におり、葵が元気になった様子に大満足な妃沙は、満面の微笑みを湛えてサムズアップを美陽に送りながら言った。
「自業自得ですわ。美陽様、そろそろTPOというものも学びましょうね」
……どうやら妃沙もまた、若さを武器にしようとした美陽の態度にはカチン、と来ていたようであった。
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白熱のカルタ大会は……それはもう熱気溢れるものであった。
正直、彼女らが野獣のように瞳をギラギラさせて次の札を狙う様は、その恋人や想ってくれる人に見せたら百年の恋も冷めちまうんじゃねぇかと、妃沙ですら心配になった程だ。
けれども、彼女達の恋人や家族、そして彼女を想う人物はまた、そんな内面も大切に想っているに違いないとも思う。
その感覚は……少しだけ、妃沙にも理解出来るのだ。
相手がどんなに嫉妬深くても、どんなに残念でも「しゃーねぇなぁ」で済ませられる事があることを、この世界に生きて来て実感する事が多々あったから。
「あーあ、負けちまったかぁ! 美子先輩、強すぎ!」
口惜しそうな言葉とは裏腹に浮かんだ眩いばかりの葵の笑顔に、妃沙は一瞬見惚れてしまう。
もう長いこと見せることがなかったその笑顔が、やっぱり妃沙の『一番』だな、なんて改めて実感するのだ。
この世界で自分が一番にやるべきことは、大好きな葵のその笑顔を守ることなんじゃないかとすら考えてしまうのだけれど……そう断定するには少し、妃沙の『大切な人』は増えすぎたようだ。
ヒーローに憧れている妃沙だけれど、自分が世界平和を護る存在だなどと奢ったことは一度もない。
だからせめて、前世で守ると誓ったのに守り切れなかった知玲だとか。
やっと笑顔を取り戻してくれた親友だとか。
尊敬すべき先輩だとか、親友の大切な家族や恋人といった人々のことは今度こそ守りたいのだと改めて心に誓う。
差し当たってすべき事は、来賓達に順番に風呂に入ってもらい、その間に食事の支度を済ませ、火照った身体が落ち着いた所で簡単ではあるが晩餐会、という流れにしたい所だ。
水無瀬家の風呂は前世のそれに比べればとても広いとは言え、さすがに全員が一斉に入る訳には行かないので、幾つかのグループに分けて……と計画していた妃沙だったが、突然、招待客の一人である美陽が言った。
「そうそう、妃沙、今日は是非、皆さんで東條家の大浴場を使って下さいってお兄様から言い使っていたんだった!」
「え!? 美陽様のお宅の大浴場って、余程のことがない限り使わない露天風呂ではありませんか!」
「そうだよ。でも、今日の会合は歴史的な出来事だからって、お兄様がお父様を説得したの。今使わなくていつ使うのだ! なんていつになく熱弁を振るってたし、お父様も是非にって言って解放してくれたの」
用意が出来たみたいだから早く行こう? なんて、何でもないことのように言ってくれる美陽だけれど。
妃沙としては、何故、露天風呂が特別な時にしか使われないのかという理由を知玲から直接聞いた事はないけれど、手間も金もかかるに違いないと予想しているのだ。
美陽に参加してもらう為に協力要請を出してしまった知玲だけれど、ここまで甘えてしまって良いものかと躊躇っている妃沙のポケットでスマホが震える。
『心を繋ぐには裸の付き合い……でしょ? 遠慮しないでおいで』
……そのあまりのタイミングの良さに、恐らく放たれたのであろう刺客──美陽に思わずジト目を送る妃沙。
だが確かに、全員で一斉に風呂に入る事が出来るのは有り難かったし、ゲストも喜んでくれるだろう、と気持ちを切り替えた。
知玲にはあとで何か御礼を考えなきゃな、なんて考えながらも、彼の気遣いはとても有り難かったのである。
「皆さま、本日の入浴は隣家の東條家が快く露天風呂を解放して下さるそうですから、お手数ですがそちらに移動して頂けますか? 美陽様、案内をお願いします」
妃沙自身は自宅でパラッとシャワーでも浴びて、夕食の準備をしておこうと考えていたので、申し訳ないとは思いながらも美陽に案内を頼んだ妃沙。
だがその瞬間、ゲスト全員がキョトン、と首を傾げている。
「……なんで? 妃沙も行くだろ?」
「いえ。わたくしは夕食の準備がありますので、皆様だけで……」
ニコリと微笑んだ妃沙の両腕をガシッと掴むのは、今や息がピッタリな歴代テニス部長の二人だ。
「何言ってるの、妃沙ちゃん? 一緒にお風呂なんて合宿以来だし楽しみだねー!」と凛。
「妃沙を連れて来なかったらお湯を抜くってお兄様に言われてるんだから逃がさないわよ!」と美陽。
テニスで培った反射神経を武器に妃沙の脇を固め、そして周囲も、頑張り過ぎる妃沙が少し心配だったのでお風呂に入ってリラックスして欲しかったようである。
残りの面々は『妃沙』という荷物を抱えた凛と美陽の荷物を纏めたり、知玲にくっついてこの家に来ることも多かった美陽の指示で妃沙用の荷物を纏めたりと、一糸乱れぬ動きを見せ始める。
そして……
「ちょっと!? 皆様、いつからそんな軍隊めいた統率行動を身に付けたのです!? わたくしはホストですから準備をォォーー!!」
妃沙の絶叫が、水無瀬家から遠ざかって行ったのはわずか三分後の事であった。
女子の団結力半端なしと、あまりの速さで自宅にやって来た彼女らを迎えた知玲の表情にも怯えが浮かんでいたのは当然の事かもしれなかった。
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そのあまりの光速っぷりには軽く引いている知玲だけれど、計画通りに妃沙をこの場に連れ出してくれた美陽にご褒美とばかりに満面の笑顔を向け、そしてそのまま、知玲にとっても来賓である少女達に人好きのする笑顔を送っている。
その様子には見慣れているはずの美陽ですらポッと頬を染めていたので、慣れていない少女達がドキドキしない筈もない──普通の少女、であれば。
だが、残念ながらその場にいたのは、充以外の人物にはまるで興味がない美子、海のお世話で手一杯で知玲とはただの同級生という認識を持つ凛、そしてどんな状況であっても全てはネタだと認識している雫、そして、こと恋愛のなんちゃらについては妃沙と同等以上に鈍チンであった葵というメンツだ。
だからこそ知玲も安心して妃沙用の甘い笑顔を振る舞えるのだが……美陽には効果覿面であったので、彼女にしてみれば堪ったものではないかもしれない。
そしてまた、その笑顔でどうにかしたかった相手は今、それどころではないらしい。
「凛先輩、美陽様!? わたくしにはホストとしての仕事があるのですわ!!」
なんて可愛くないことを言っている妃沙の腕を取る凛と美陽の腕を優しく叩いて妃沙を解放させ、知玲は再び甘ったるい微笑みを放ち、妃沙の頬をそっと両手で取ってみるのだけれど。
「知玲様、今日は貴方がどんな我が儘を仰っても会合への参加は認めませんからね!?」
何処か好戦的な色をその瞳に浮かべてそんな事を言い放つ妃沙を可愛いと思えるほどには……知玲はとっくにどうかしているらしい。
「解ってるよ。いくら僕だって単身でこの会合に侵入するなんて、寿命が縮まるだけだってことは理解してる。けどね……妃沙」
そう言ってズイ、と一歩、妃沙との距離を縮め、吐息すらかかりそうな距離に顔を寄せて片手で頬に触れ、さっき美陽に見せた満面の笑みに更に甘さを足して妃沙にだけ見せる笑顔を浮かべて言った。
「今日の分がまだだったね、妃沙……好きだよ。女子会なんて、僕ですら経験したことのない秘密の会合なんだよ? 正直、前世の僕より君の方が女子生活を満喫してるかもね」
前世の情報を含んだ台詞だけに、こっそりと耳元で告げたその言葉は妃沙の耳の先端を桃色に染めるには充分な効果があるようだ。
知玲の腕の中の妃沙は今や耳だけでなく頬も桃色に染めながら悪態をつく。
「それはもう、アナタよりわたくしの方がしとやかで愛くるしい令嬢を演じてますしね!?」
「……そう。だから僕は君に夢中なんだよ、妃沙」
秘密の会話は密やかに。前世に関わる会話のそれは大声では言わないのは、さすがの妃沙も理解していることらしい。
突然に始まった甘ったるい恋人(?)達の睦言に、置いてけぼりにされた感満載の少女達はポカーンとしていたのだけれど、彼女達の中で唯一、知玲と妃沙を心から応援出来ない美陽が何やら慌てたように彼らの間に割り込んでガシッと妃沙の肩を掴んで言った。
「妃沙キサきさ! 風呂上りは皆でお揃いの浴衣なんてどう!? 温泉の後に浴衣なんて旅館に来たみたいな気分になるだろうからって私、用意してあげたんだから!」
お揃いの浴衣、というキーワードにピクリと反応する妃沙に、美陽はしめたとばかりにニヤッと微笑んで自らデザインした浴衣をバッと掲げてプレゼンを開始した。
「この国の国花の桜とウサギがテーマなの! 桜吹雪は肩から下に流すっていうのはお兄様のアドバイスだけど、今回は女の子が着る物だから桃色の花弁が似合う白くて可愛いウサギを自分達に見立てて右下に配置して……」
「素晴らしいセンスですわ、美陽様!! なんて……なんて素晴らしいのでしょう……! 肩に桜吹雪を纏う事が出来るなんてわたくし……夢のようですわ……!」
大興奮の妃沙は浴衣ごと美陽を抱きすくめてキャーキャーと大騒ぎだ。そしてその彼女の腕の中で美陽は泡を食った表情で固まってしまっている。
何故だか自分はあまり美陽に好かれていないんじゃないかと思っていた妃沙は美陽へのスキンシップを-ほとんどしたことがなかったので、美陽が慌てるのも無理はない。
そして、そんな様子を面白そうに見つめながら、美陽ごめん、肩の桜吹雪が妃沙に齎す影響は僕ですら想定外だったみたい、と内心で謝りながら笑いを噛み殺す事が出来ない知玲。
もちろん、このデザインは主に妃沙に向けて作られた知玲のプロデュースだ。妃沙であれば名奉行よろしく肩に桜吹雪が散るそのデザインを気に入らないはずがない。
「……桜吹雪は全てをお見通しだもんね、妃沙? 君の強がりも本心も……お天道様と桜吹雪が見ているよ」
お白洲の上で嘘はダメだよ、なんて色っぽく微笑む知玲に、妃沙はもう何が何だか解らないと言った様子で知玲に向き直ってその鍛えられた大胸筋あたりをポカポカと叩いている。
その様子はまるっきり少女漫画の可愛らしい主人公のそれだし、葵などは甘ったるいその雰囲気にペッと舌を出しながらその様子を眺めていたのだけれど、『妃沙には知玲』だと自ら認識したり、家族や恋人から聞かされ続けていた来賓達には眼福以外の何物でもない。
そして、そんな光景を目にし、それぞれがこの会合を心から楽しみながら『彼』にどんな風に報告しようかな、なんて考えていた。
美子は充に。
凛は海に。
そして……葵は大輔に。
葵にとって、大輔が特別で大切な人だなんてことは誰でも知っている事だ。
幼馴染だから当たり前だし、そもそも、葵にとって大輔は好敵手だ、子どもの頃から何かと勝負を挑んで来て、負け続けているのに「おれが10回かったらけっこんしろー!」だなんて、そんな子どもじみた……まさしく子どもの頃の約束を全うしようと次々と勝負を挑んで来る、葵の幼馴染──颯野 大輔。
家の庭や校庭、時には廊下なんてあまり褒められた所ではない場所ですら、一緒に駆けずり回って来た、幼馴染で、悪友で、気が付けば一番長く葵の隣にいてくれた人物。
性別こそ違うけれど、大輔に関してはその程度の認識しかなかったはずだった。
勝負の内容は葵に一任されているので、決して叶わないと自覚して以来、野球で勝負をする事がなくなるほどに優秀な、この国期待の野球選手。
きっと彼は、世界を舞台に活躍する選手になるだろうことは予想が出来る。それは葵の夢でもあるし、最近なんだか、そんな大輔がやたらとキラキラと見える事があるな、とは思っていたのだ。
勝負で大輔が十勝したら葵と結婚する、なんて、今の大輔なら簡単に叶えられそうな約束を幼い頃から交わして来た自分達だが、先日、大輔の提案で一つの賭けをした。
「俺が全国大会に行けたら、勝負の一勝を加えても良いか?」
真剣なその眼差しを受け、どうせなら目標にして欲しくて「お前の活躍で全国に行けたなら二勝付けて良いぜ」なんて軽々しく約束してしまった葵だけれど。
その後、野球部は一年生である大輔の大活躍で全国大会への切符を見事手にしてしまっていたし、挙句、自分はその直後に『あの事件』に遭遇して……その後、大輔とはろくに話が出来ていない。
全国大会に行った事で手にした二勝で大輔が十勝したということは、『結婚』なんていう約束がどうこうという話になるのもなんだか怖かったし、少しだけ感じるようになった大輔の視線の意味を改めて目の当たりにするのも……葵には怖くて。
そして何より『あの事件』以来、自分の心がなぜ千々に乱れているのか、だとか、自分の気持ちはどうなのだとか……色々考えた結果、頭がパーンとなって何にも集中出来なくなってしまった自分を妃沙が救おうとしてくれている。
その彼女は今、知玲に抱きすくめられて何やら可愛くない事ばかり言っているけれど。
そんな妃沙を見つめながら、知玲が妃沙に向ける視線の優しさや、それを受ける妃沙の表情の可愛らしさを初めて感じながら、葵は自分の心と向き合おうと決意した。
──今また、一つの恋がその成就に向けて幸せの階段を一つ、昇ったようである。
◆今日の龍之介さん◆
龍「フッ、桜吹雪とお天道様は何でもお見通しなんだぜッ!」
葵「ウォォーー!! かっけェェーー!!」
知「イヤイヤ、そんなワケないでしょ!? お天道様はともかく、桜吹雪は存在してないよ!?」
龍「なんだよ、知玲……盛り下げんなよ(´・ω・`)」
葵「盛り下げんなよ……(´・ω・`)」
知「いやいや、イヤイヤ! 葵さん、君は今、もっと違うことに注目しよっかァー!?」




