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三章 明かされた真実 4
美狐を連れて家へ帰ってからある程度時間がたった頃ドアをノックする音が聞こえてきた。
誰だろうと思い扉を明けに行くとガチャリと音がしてバタバタと足音が聞こえてきた。
「ただいまー!」
元気な妹の声が聞こえてきた。
合鍵を渡してある真帆が開けたのだと言うことは容易に想像できた。
「やったのか?」
「はい。駆除してきました。」
「よくやったな。」
二人は何かを期待している目でこちらを見てくる。
「はいはい。」
二人の頭を撫でてあげた。
「ってそんなことしてる場合じゃない!」
「大丈夫です。回復魔法かけときました。」
「そ、そうか。」
ホッとため息をついた。
「兄さんに心配されて……。ちょっと嫉妬しちゃうな。」
「元はと言えば誰のせいかな?」
二人はおとなしくなった。
「眼が覚めるまで私たちはそとの見回りへ行ってきます。」
また二人きりに逆戻りだ。