三章 明かされた真実 1
僕は驚きを隠せなかった。
美狐が急にいなくなってもしやと思って転校生の二人を呼びつけた。
「お前ら何してるんだ!」
「すみません。」
「ごめんなさい。」
僕が二人に会ったのは転校してくるずっと前の話であった。
二人の話によると美狐は僕の命が狙われることに責任を感じて家出したらしい。
どこかでひっそりと死ぬつもりなのだろうか。
「お前らはほんとに……。」
「いやでも俊ちゃんが悪いと思う。」
唐突に矛先を向けてきたクラスメイトの転校生は僕にとって幼馴染みといったとこだった。
神田真帆。
魔術師の名門出身で何度も殺されかけている。
僕の母親の一番弟子である。
「なんで僕が悪いんだよ。」
「私もそう思いますであります兄さん。」
もう一人の後輩の転校生は母親が違うだけで妹である。
鬼束理恵。
こいつにも何度も殺されかけている。
なぜか我が妹は敬礼しながら話している。
「お前たちが余計なことを言うからだろ。」
「俊ちゃん、一緒にお風呂はいることは普通じゃないよ。」
「朝に味噌汁出されてメロメロになってた兄さんが悪いと思いますであります。」
「それとこれとなんの関係があるんだよ?」
「俊ちゃん、鈍感キャラに転職するつもりなんですか?。味噌汁を作るのは私の特権です。」
「照れ隠ししてますであります。お風呂一緒に入るのは私の特権です。」
実はとっくに二人からは告白を受けていて返事を返していないので二人が嫉妬で軽い発言をしてしまってこういうことが起こってしまった。
「いつからお前の特権なんだよ。」
「半年前です。」
「半年前であります。」
「やっぱり美狐を探しにいくぞ。」
「確かに私たちも悪かったと反省してるので手伝います。」
「了解であります。」
「おい理恵。その話し方はなんだ?」
「そりゃもちろんひとりひとりわかりやすいようにキャラ付「お前は第四の壁越えるな!」」
理恵にはきっちりとその話し方をやめさせた。
「私たちの正体を言ってからコメディ増えまし「お前も越えるな!」」
二人にはしっかりとやめさせました。