二章 波乱の学校 ss 美狐視点2
次回から二日に一回投稿に戻ります。
次の投稿は3/5です。
二人はやはり魔術師と鬼の子であった。
「私たちはある大罪者を追ってここまで来たんです。」
「そしたら偶然あなたがいたんだよね。」
二人が協力しているのは目標が同じだからという。
「まあ親には協力していることは伝えてませんけどね。」
「私も。」
二人は内緒で協力関係にあるらしい。
「そりゃ伝えたら即戦争でしょうね。」
「私たち殺されるかな。」
「それはよいがなぜ助けたのじゃ。」
「それはまあ理由はありますけど。」
「言うわけは無い。」
その時の二人の顔は何か同じことを考えている顔であった。
「それよりえっと?神様?」
「そうじゃな。一応神じゃ。」
「あなたは一般人を巻き込んでいる。」
「あやつはもう一般人ではないじゃろ。」
「巻き込んでいるのはあなたです。」
確かに儂がいなけりゃ俊太は安全だろう。
追われることもないのだから。
「関係の無い人を巻き込んでいてなんとも思わないのですか?」
「ちゃんと深く考えておかなきゃなにか起こってからじゃ遅いし。」
「そうじゃな。あやつにとって儂は邪魔な存在かもしれんな。」
「噂ではあなたは妖怪と神のハーフだとか。」
「そうじゃよ?それがどうかしたか?」
「それをあの一般人に伝えましたか?」
「いいや。あやつはたぶん二重人格のように捉えておるじゃろ。そのためにしゃべり方も変えておるし。」
実は日頃使ってたしゃべり方は丁寧語なのだ。
古風なしゃべり方は俊太と会って初めて使った。
「とりあえず考えた方がいいですよ。」
「一般人にも普通の生活をしてほくない?」
そして私は彼女らと判れて思った。
私はやはり死んだ方がいいのだと。
私は産まれたときから生きてるだけで罪に問われていた。
父と母は私を庇っていま捕まっている。
昔聞いたことがある。
私のように魔術師と鬼の子供がいると。
その子のお陰でいまあの子達は協力しているのかもしれない。
ただその魔術師と鬼の子供は父親と母親からも命を狙われているらしい。
そう考えると私は幸せなのかもしれない。
私は何人もに命を狙われた。
何回殺されかけたことか。
私を庇って何人捕まり殺されたことか。
だから田舎の神社に身を預けた。
誰にも迷惑をかけまいと。
だがいま迷惑をかけている。
社がなくなれば私は消えるが迷惑をかけるわけにもいかない。
「楽しくない人生だった。」
私はとぼとぼと最後に顔を見ようと家と呼べるかわからないが家へ向かった。