天使の悪魔
とつぜんだがこの小説を読んでいるあなたは悪魔や幽霊、死神などの魑魅魍魎の類の話は信じるだろうか?僕、赤坂悠斗は全く信じていない。テレビの『心霊現象解明!』みたいな番組は子供だましだし、幽霊の目撃情報なんていくらでもでっち上げられるし、心霊映像なんて現代の科学を駆使すればいくらでも作れると思っている。今この小説を読んでくれている人の中に幽霊などを本気で信じている人がいたらもしかしたら気分を害されたかもしれないが許してほしい。つまり何が言いたいかというと・・・この世に悪魔や幽霊はいない!ということだ。
春の暖かな日差しの中、僕はいつも通り6時に起床する。いつもと変わらない朝、いつもと同じ時間、だが1つだけ違うことがある・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・女の子が隣で寝てるっ!!!!!!!!!
え?なにこれ・・・なにこのドッキリ・・あれ、よく見たらこの子裸だし!
ちょっと待て!深呼吸だ僕・・・状況を整理しよう・・・僕には妹菫がいるが菫は中学生だ・・・昨日親戚が来たわけでもないし、幼女の友達がいるわけもない・・・・
・・・本当になんなんだこの子・・・
「ん・・・・ふぁぁぁぁ~」
あ、やばいぞ・・・起きた
「ここ・・・どこ?ああ、人間界か・・・」
え?今なんて?人間界?分からない、分からないことだらけだ・・・とりあえず話かけてみるか
寝ぼけ眼で辺りをきょろきょろしてる幼女に僕は勇気を振り絞り話しかけてみた。
「君、名前は?どこから来たの?なんで僕のベッドで寝てるの?」
「あ?人間如き雑種が何あたいに気安く話しかけてんだよ、うっざ」
えええええええ、なにこの子・・まさかこの年で厨二病を?
僕がぽかーんとしてるとその幼女は偉そうに仁王立ちをし
「あたいの名はレイラ・クロスフェード・X=スピアーズ・スカーレットだ!パp・・・父上の命令でこの人間界を混沌へといざないに来た!」
と言った。
どうでもいいけど裸で仁王立ちはどうかと思うな・・・よかったね僕がロリコンじゃなくて!
「はいはい、どうでもいいけどおうちに帰ろうね」
僕は早く家から連れ出そうと手を掴んだ・・・いや、掴もうとした、だができない。なぜならその子に触れようとした瞬間、手がはじかれたのだ
「え?なにこれ?」
「はっ、人間如きがあたいに触れようとするからだ。あたいの体は妖気で包まれている、人間が触れるわけなかろう!」
・・・・これは話がややこしくなってきたぞ
こうして僕の平穏な高校生活は終わりを告げた・・・