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第1話:異世界召喚?

 俺の名前は黒羽真一くろばしんいち高校に通う学生だった。

 だったというのは今、目の前に広がる景色を目の当りにしてここが地球とは思えないからである。ゲームの中やファンタジー映画の中ではあり得るかもしれないが、地球には存在し得ないだろうと思える植物や花。さらには透明度が高い湖があり、水中を泳いでいる見たこともない魚がいる。ただ言えることは……

「綺麗だな……」

 つぶやき程度の言葉に

「あぁ、同感だ」

 と言う言葉に驚き、声がするほうに振り向くと良く見知った顔があった。

「九朗! お前もいたのか」

「悪いか」

「九朗、ここがどこか分かるか?」

「俺が分かるわけないだろう、レオは分かるのか?」

 無愛想な返事に俺は顔を横に振った。

 ちなみに、レオというのは俺のあだ名である。某機関車がしゃべる子供向け番組のナレーションをしている人に声が似ているらしい。最初はいやだったが、呼ばれるにしたがって今ではこのあだ名が結構好きである。ゲームとかやってるときは大体名前はレオにする。ゲームと言えば、目の前にいる九朗はシュミレーションゲームしかやらない変わったやつだ。一度なぜ、シュミレーションゲームしかやらないのかと聞いたら「軍師の血が騒ぐのだよ」とふざけた返答があったのを覚えている。俺は本を読むのが趣味で、ジャンルは様々。興味をもてば、技術書からネット小説まで様々。ネット小説……

「九朗! ここは異世界じゃないのか?」

「ふむ、ならそうなんだろ」

「おいおい、なぜ? とかそういうのないのか?」

「お前がそう考えたのならそうなだろうし、異世界と言われてもなんら不思議ではないな、この風景を見せられれば」

「まあ、そうだな」

「レオ、考えても時間が過ぎていくばかりだ。とりあえずは人を探しに行かないか?」

「そうだな、とりあえず探しに行くか」

俺は立ち上がり、湖を左周りに歩き始めたところで

「レオ、お前はここがどこか知ってるのか?」

「さっきも言ったように知らないが」

「では、どこに行こうというのだ」

「人は水場の近くに住むものだよ」

「近くに人が住んでいる場所があると?」

「推理の基本だよ、明智くん」

「ふむ、ならばいくか。ところで明智君とはだれだ?」

 こいつは、知ってて聞いているのかぼけているか分からないやつだ。

「それで、なんで左側にいったんだ?」

「左手の法則」

「左手の法則?」

「あぁ、もしアトラクションの迷路で左右2つの道があるとする。人間の心理からいうと人は70%の確立で右に行くといわれている」

「ほぅ、ならなぜ左に行くんだ?」

「ゴールを右に作ればすぐ終わってしまうだろう」

「それで、左ね」

 そんな他愛もない話をしながら1時間ほど歩いた時だった。目の前に、うにょうにょと動く緑色でゼリー状のモンスター? がいた。

「これはお約束なのか?」

「たぶんな」

 そう言いながら、スライム? を踏み潰し30分ほど歩いた所で獣道みたいな道にでたので左に曲がり、さらに30分ほど歩いた所で村らしきものを発見した。村はなにやら薄い膜で覆われており、村の門みたいな所の奥で数人の人を見つけることが出来た。

「なんか、俺達見られているな」

「まあ、そうだろ制服着ているからな俺達は」

 村人は、俺達の方を見ながら少し驚いた様子で伺っていたが、女優顔負けの美人で長い金髪の女性が俺達に近づいてきた。服も他の村人とは違い少し高貴そうな感じがした。

「Я$ШЬ$ИЬ?」

「……」

「……」

「Я$ШЬ$ИЬ?」

「何言ってるかわかるか?」

「わかるわけがなかろう」

 言葉が通じないことを俺は身振り手振りで女性に伝えた。そうすると女性は、何かぶつぶつと言葉を言うと彼女の掌が光り輝き丸い球体のような物が出来上がり、その球体がふわふわと俺達の頭上に来ると弾けた。

「言葉が分かる?」

「今のは、魔法か?」

「そのようだな」

こいつは何でこんなに冷静なんだろうか、取り乱している俺がバカみたいに見えるじゃないか

「言葉分かる?」

「あ、えっと、すみません分かります」

「それは良かった。私はエリス=エルフォードあなた達は?」

「すみません、俺は黒羽真一」

「響九朗だ」

「クロバにヒビキ……珍しい名前ね」

「呼びずらいのでしたら、レオとクローと呼んでください」

「ありがとう、ところであなた達はどこから来たの?言葉は通じないみたいだし、服装もちょっとかわってるし……」

「俺達は「地球の日本から来た」って、そのまま言うのね」

「地球? 日本? 聞いたことがないわね」

 異世界決定みたいね……

「実は俺達がいたのは、この世界とは違う世界なのです」

 エリスは驚いたような顔をして

「……そう、それならこれからあなた達はどうするの?」

「これから考えるつもりですが、とりあえず生活する場所を探さないとと思いここまで来たのですが。」

「そう、それなら私の家に住みなさい。部屋も余っているから構わないわよ」

「いえ、女性の所におじゃま「御願いする」って、おい」

「レオ、今から探しても今日中に決めるのは無理だ。とりあえずエリスの世話になろう」

 九朗が言うことも最もだが、今さっき会ったばかりなのに失礼ではないのだろうかと考えていると

「そうよ、遠慮なんかしなくていいわ。あなた達の世界の事も聞きたいし」

「すみません、ではお世話になります」

 俺達はエリスの家に向かい歩いて行った。





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