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転生したら騎士学生のブラだった件  作者: 沼口ちるの


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第七話:秘密のデート! 侯爵令嬢と守護者の休日

第一節 厳重な監視とデートの計画

田中一郎は、人化して以来、アイリス・ライト侯爵令嬢の監視下に置かれていた。アイリス様は騎士団での任務で忙しくなっていたが、屋敷に戻ると必ず俺の所在を確認し、その視線には常に厳しい警戒が宿っていた。


(ご主人様、そんなに警戒しないでくださいよ…。リナ様と二人だけの秘密、絶対に守り抜きますから!)


リナは、兄レオンハルトの騎士団への出張でアイリス様が忙しい隙を見計らい、俺に声をかけてきた。


「田中さん、お姉様が任務で丸一日屋敷を空ける日があるの。その日、私とデートしない?」


俺は驚いた。(デート!?侯爵令嬢とのデート…!しかも、ご主人様の妹と!)


「デ、デートですか?よろしいのですか、リナ様」


「もちろん!でもね、ただのデートじゃないよ。私と田中さんだけの秘密特訓デート!私、お姉様がいない間に、もっと田中さんに教えてもらって強くなりたいの!」


リナの純粋な騎士への熱意と、俺への信頼が伝わってくる。俺は二つ返事で引き受けた。


第二節 秘密特訓デート in 王都

アイリス様が騎士団の任務で屋敷を空けた日、俺とリナは王都へと向かった。アイリス様から出歩くことを禁じられていた俺は、リナの護衛として、また秘密の指導者として変装して同行した。


「リナ様、今日の特訓の目標は、人混みの中での集中力維持と重心移動の最適化です」


俺は【共有知識ツインセンス】でリナの全身の状態を把握し、細かく指示を出した。


「右肩が少し上がっていますよ。背筋を伸ばし、周囲の喧騒に意識を奪われないように。これが騎士にとっての実戦応用です」


リナは、楽しそうに人混みを歩きながら、俺の指示通りに身体を動かす。リナにとっては、全てが特別な遊びのように感じられているようだった。


「田中さん、ここのクレープ、すごく美味しいんだ!集中力を維持したまま、食べてみて!」


リナは俺にクレープを差し出した。俺は優しく笑い、クレープを受け取った。


(これが…侯爵令嬢とのデートか!しかも、リナ様の訓練になるなんて、ブラジャーに転生して本当に良かった!)


俺の本体(絶対領域)は、今日もアイリス様の部屋のタンスの中にあり、アイリス様の身体に密着しているわけではないが、リナとの密着デートに、俺の意識は大いに満たされていた。


第三節 才能の開花と田中の献身

デートの途中、リナは王都の訓練場に立ち寄った。ここで、本格的な魔力制御の訓練を行うためだ。


「田中さん、私の魔力、制御できるかな…」リナは少し不安そうだ。


「大丈夫です、リナ様。俺がいます」


リナは目を閉じ、魔力を練り始めた。俺は【共有知識】を通じて、リナの荒削りな魔力回路に細心の注意を払い、俺の人体から微弱な魔力波を送った。これは、魔導装備だった頃にはできなかった、人化後の新しいサポート機能だ。


俺の魔力波は、リナの魔力回路を滑らかにし、乱れを抑える役割を果たした。


「…すごい!魔力が、私の手の中にあるみたい!」


リナの魔力は、以前よりも安定し、純粋な光の玉となって手のひらに浮かんだ。


その光の玉を見たリナは、真剣な顔で俺に言った。


「田中さん、私は絶対、お姉ちゃんを危険な目に遭わせたくないの。だから、早く強くなりたい。お姉様が騎士団で頑張っている間、私は田中さんと一緒に最強になるんだ!」


リナの強い姉への愛と、俺への深い信頼は、俺の喜びの源だった。


(リナ様…俺も、あなたとご主人様を守り抜きます!)


第四節 秘密の終わりと姉の勘

夕方、屋敷に戻る時間になった。リナは今日一日で、以前より格段に騎士としての素養を高めた。


「田中さん、今日はありがとう!最高の特訓デートだったよ!」


リナは笑顔で別れを告げた。


しかし、二人が屋敷に入った瞬間、騎士団の任務から急遽戻ってきたアイリス様と鉢合わせした。


「リナ!タナカ!あなたたち、どこに行っていたの!」


アイリス様の目には怒りと、そして強い疑念が宿っていた。


「わ、私たち、ただ庭で特訓を…」リナが慌てて言い訳する。


アイリス様は俺の目を鋭く見つめ、そして自分の胸元、絶対領域の本体にそっと触れた。


「気のせいかしら。私の最高の魔導装備が、さっきから微かに嫉妬しているような、そんな奇妙な感覚がするわ…」


アイリス様は、俺の意識が嫉妬しているなどとは知る由もない。ただ、高性能な魔導装備がなぜか不安定だと感じただけだ。


(やばい!アイリス様のセンサーが敏感すぎる!俺が人化してリナ様と密着したことが、ブラジャー本体にフィードバックされたのか!?)


アイリス様の鋭い勘は、田中を不審者として追及し、リナと俺の秘密に迫ろうとしていた。



読者の皆様、お読みいただき感謝します。アイリスとリナの兄、レオンハルト・ライトです。


この数か月で、我がライト家は大きく変化しました。妹のアイリスが念願の王立騎士団に入隊し、潜在能力も解放されて、騎士としての道を力強く歩み始めました。誇らしい限りです。


そして、もう一人の妹、リナにも魔力の才能が覚醒しました。彼女の夢である騎士学園への入学も現実味を帯びてきて、私も兄として全力でサポートするつもりです。


ただ、一つ問題があります。屋敷に突然現れた、タナカと名乗る不審な男です。


妹たちは「魔導装備の調整者かもしれない」と主張していますが、侯爵家の結界を破って侵入した時点で、警戒すべき相手です。特にアイリスはタナカを厳重に監視していますが、任務で忙しく、目を離しがちです。


そして何より、あのタナカが、リナと二人きりで王都へ出かけていたという報告を受けました。私の可愛い妹が、得体の知れない男と二人で休日を過ごすなど、言語道断です。


アイリスの絶対的な信頼を得ている高性能な魔導装備と、この不審なタナカとの関連性も気になります。タナカの目的は何なのか。私は兄として、妹たち、そしてライト家の安寧を守るため、タナカの正体を徹底的に調査するつもりです。


次なる物語で、私がタナカの疑惑にどう立ち向かうのか、そして妹たちの成長をどうか見守っていただければ幸いです。



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