第六十七話:衝撃のライバル! 神話級の「パンツ」はあまりに雄弁だった
修羅の街の骨董屋「禁忌の蔵」。 そこでアイリス様とリナ様が出会ったのは、神々しいまでの光を放つ、一丁の「パンツ」でした。
【神話級装備:古の神パン・サトウ】
「……な、何かしら、この圧倒的な存在感は。 布地の一枚一枚が、まるで銀河の瞬きのように美しい……」
アイリス様が、吸い寄せられるようにそのパンツへ手を伸ばします。 すると、そのパンツから直接、脳内に響くような重厚な声が聞こえてきました。
『……フッ、ようやく現れたか。私を着こなせるほどの「器」を持つ乙女が』
(……喋った!? しかも、私より無駄にダンディな声で!?)
私の魂の中に、かつてないほどの危機感が走ります。
『私の名はサトウ。 かつて全宇宙の「下半身」を支え、あらゆる衝撃を虚無に帰した至高のボトムス。 ……おい、そこにいる「上」の者よ。貴様の献身など、私に比べればお遊びに過ぎん』
サトウと名乗ったパンツは、私を明確にライバル視してきました。
「リナ、見て。このパンツ……私が動くたびに、 『歩幅を最適化し、常に黄金比の美脚を実現する』という魔導回路が組み込まれているわ!」
「驚きましたわ、お姉様。 私の方も……『着用者の重心をミリ単位で制御し、転倒を概念レベルで消去する』機能を確認しました。 これ、タナカさんと対をなす、あるいはそれ以上の傑作ですわ!」
姉妹の瞳に、新たな「装備への欲求」が宿ります。 アイリス様はサトウを、リナ様は予備のサトウ(?)を手に取り、 早速フィッティングへと向かいました。
(……お、おのれサトウ……! 「美脚」や「重心制御」など、ブラジャーである私には手が出せない領域を攻めてくるとは!)
着用した瞬間、姉妹のステータスがさらに跳ね上がりました。 タナカ(上)とサトウ(下)。 二つの神話級装備に挟まれた姉妹は、今や「歩く移動要塞」と化しています。
『……さて、タナカよ。 これからは私と貴様、どちらがより「主」を悦ばせ、 数値1億の極致へと導けるか、競い合おうではないか』
(……望むところです! ですが言っておきますよ、サトウ。 主が本当に心を開いているのは、心臓(上)に近い私の方ですからね!)
こうして、最強姉妹の日常に「ブラとパンツの代理戦争」という、 新たな火種(?)が投げ込まれたのでした。
あとがき 神話級パンツ サトウ
フッ……。ブラジャーのタナカよ、熱くなるな。 我ら「インナー」の使命は、常に冷静に主の肌を守り抜くこと。
だが認めよう。貴様の「衝撃吸収」と私の「重心制御」が合わさった今、 この姉妹はもはや、神であっても傷つけることは叶わん。
……ところで、タナカ。 貴様、さっきからストラップを少し締めすぎではないか? 主の呼吸が0.2%浅くなっているぞ。 これだから「上」の連中は、詰めが甘いのだ……。
(タナカ:……余計なお世話です!!)
あとがき 観測者 ナルミ
おーっほっほ!! マジでカオス! まさか「サトウ」が出てくるとはねー!
あいつ、ルミナ姉様が昔、気合を入れて作った「下半身専用のデバッグツール」なんだよね。 頑固で理屈っぽいけど、性能だけはマジでエグいよ。
タナカ君、強力なライバルの登場で大変だろうけど、 「上下の連携」を極めれば、数値1億どころか「2億」も見えてくるかもね!
あ、ちなみにサトウは「潔癖症」だから、 アイリスさんが泥遊びとかしたら、めちゃくちゃ説教してくると思うよ。がんばってね!




