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転生したら騎士学生のブラだった件  作者: 沼口ちるの


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第五話:騎士団初任務! 潜在能力の暴走と覚醒

第一節 騎士団初任務と不安の影

アイリス・ライト様は騎士団に入隊し、数日後の朝、初めての実戦任務に臨むことになった。任務は、王都を脅かす魔物討伐である。俺、田中一郎は、今日もアイリス様の胸元で、その緊張を感じ取っていた。


(ご主人様、騎士団入隊おめでとうございます!初任務ですが、緊張しすぎていますね。心拍数が高すぎる!)


アイリス様は、俺を触り、いつものように「大丈夫よ、絶対領域。あなたがいるから」と、高性能装備に語りかけることで自身を落ち着かせた。


一方で、侯爵家では妹のリナが、魔力の覚醒により不安定になっていた。リナの【共有知識ツインセンス】を通じて、彼女の魔力回路が過剰に活性化し、微かに暴走しかけているのが俺には分かっていた。


(リナ様も頑張りすぎだ。アイリス様は初任務、リナ様は魔力制御。俺は二人の異なる危機に対応しなければならない!)


第二節 任務中の危機と天啓の才能の暴走

アイリス様の初任務は、予想以上に過酷だった。討伐対象の魔物は、通常の騎士団員数名がかりで対応するレベルの巨大な岩石ゴーレムだった。


「くっ、思ったより硬い!私の魔力剣が通らないわ!」


アイリス様は【魔力増幅エンチャントメント】を使って剣に強力な魔力を込めたが、ゴーレムの装甲はそれを弾いた。ゴーレムは巨大な腕を振り上げ、アイリス様めがけて叩きつける。


「きゃあ!」


その瞬間、俺の【絶対領域アンタッチャブルテリトリー】が発動し、ゴーレムの物理的な衝撃を防いだ。しかし、ゴーレムの攻撃は魔力的な負荷も伴い、アイリス様の身体に強烈な反動が襲いかかった。


バキッ!


アイリス様の身体の魔力回路が、一時的に許容量を超えて軋みを上げた。彼女の顔色が青ざめ、制御不能な魔力が体から溢れ出し始めた。天啓の才能の暴走である。


「駄目!魔力が、制御できない…!絶対領域!」アイリス様は、高性能装備に助けを求めた。


(まずい!魔力が身体を破壊するレベルだ!魔力を外部へ逃がすしかない!)


第三節 絶対領域の緊急解放と潜在能力の覚醒

俺、田中一郎は、アイリス様に意識がバレないよう細心の注意を払いながら、絶対領域の持つ機能を緊急開放した。それは、暴走するアイリス様の魔力を一時的に全て吸収し、再構築して最適化してから、再び彼女の身体に戻すという荒業だった。


「魔力、逃がして!」


アイリス様の耳には、あの時の「気のせい」の声が再び響いた。アイリス様は、無意識のうちに「絶対領域」が魔力を吸い込んでいるのだと直感した。


ズオオオオオ!


アイリス様の全身から溢れ出ていた過剰な魔力が、瞬時に俺へと流れ込んできた。俺のコアは一時的にオーバーヒートしたが、その魔力を吸収し、アイリス様の魔力回路を最適値に再構築した。


そして、再構築された魔力がアイリス様の身体に戻った瞬間、彼女の意識が極限まで研ぎ澄まされた。アイリス様は、ゴーレムの装甲の微細なヒビ、ゴーレムを動かす魔力回路の流れ、そして自身の剣の最適軌道を、全て把握した。


これが、天啓の才能が真に解放された状態だった。


「見える…!全てが…!」


アイリス様は、暴走から解放された安堵とともに、溢れる新たな力に驚きながら、ゴーレムの装甲の最も薄いヒビの場所を狙い、剣を振り下ろした。


聖光突進ホーリーブレイク!」


最適化された魔力と、ピンポイントで正確な剣技が融合し、ゴーレムの装甲は紙のように引き裂かれた。巨大なゴーレムは一撃で沈黙した。


第四節 妹の魔力制御と姉妹の秘密

任務は完了した。アイリス様は驚異的な力を発揮したものの、極度の疲労でその場に倒れ込んだ。


(リナ様…今度はリナ様です!)


俺は、アイリス様の身体が休止状態に入ったのを利用し、リナに【共有知識】を通じて語りかけた。リナは侯爵家の自室で、魔力制御の訓練をしていたが、姉の危機と俺の魔力吸収の影響で、魔力暴走を起こしかけていた。


(リナ様、聞こえますか?アイリス様は無事です。あなたの魔力を制御します!集中してください!)


リナは、遠く離れた場所から響く俺の声に安堵し、俺の指示に従い、自分の魔力回路を落ち着かせた。


その夜、侯爵家に戻ったアイリス様は、リナと二人きりになった際、そっと俺を撫でた。


「絶対領域…。あなた、また私を救ってくれたのね。あの時、私の魔力を吸い取ってくれたのは、あなたの隠された機能なのよね?ありがとう。本当に、あなたはすごい魔導装備だわ」


アイリス様は、自身の潜在能力の解放と、魔力の暴走をブラジャーが鎮めてくれたことに、最高の魔導装備への信頼を一層深めた。


そして、リナはアイリス様にバレないように、そっと俺に囁いた。


「田中さん、お姉様を守ってくれてありがとう。私の魔力も助けてくれてありがとう。これで、私もお姉ちゃんも、田中さんと一緒なら最強だね!」


アイリス様は俺の意識には気づかないまま、騎士としての新たな境地に達し、リナは秘密のパートナーと力を合わせる決意を新たにしたのだった。



この物語をお読みいただき、ありがとうございます。騎士学生アイリス・ライト様の胸元に密着している、絶対領域こと田中一郎です。


今回の初任務、本当にヒヤリとしました。ご主人様(アイリス様)の天啓の才能が暴走しかけましたが、俺の全ての機能を開放して、なんとか潜在能力の解放という形で危機を乗り越えることができました。アイリス様が俺を「最高の魔導装備」だと信じてくれているからこそ、俺は全力で彼女を守ることができるのです。


そして、リナ様。遠隔での魔力制御の指示、ちゃんと届いて良かったです。リナ様が俺の存在を知ってくれて、秘密のパートナーとなってくれたおかげで、俺はアイリス様とリナ様、最強姉妹の二重守護体制を確立できました。この二人を守るという使命は、俺にとって何物にも代えがたい喜びです。


アイリス様の潜在能力が解放された今、彼女の騎士としての地位は揺るぎないものとなるでしょう。しかし、リナ様の「天啓の才能」はまだ不安定です。俺はリナ様の魔力制御の訓練を、アイリス様に気づかれないように、更に強化していかなければなりません。


実は最近、アイリス様とリナ様の魔力が俺のコアに集積するにつれて、俺の存在がただの"布地とレース"だけではない、"何か別の形"を取り始めている感覚があります。まるで、この世界に完全に同化し、新たな器を得ようとしているかのように。


次なる物語では、この俺、田中一郎の存在そのものに、大きな変化が訪れるかもしれません。


引き続き、俺と最強のライト姉妹の活躍を見守っていただけると幸いです。

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