第四十一話:魂の遺言! タナカの書置き、「全てを暴露し協力を仰げ」
第一節 窮地に立つ騎士団幹部
アルフの魔力暴発の後、ゼオン・クロムウェルは、騎士団幹部であるレオンハルトとアメリアに対し、「タナカの技術を全て公開しなければ、魔術師ギルドを通じて王家に報告する」と、最終通告を突きつけていた。
レオンハルトとアメリアは、タナカの正体(ブラジャーの魂)を明かせば、王都に大混乱が起き、アイリスたちの名誉が地に落ちると懸念し、対応に苦慮していた。
アメリア:「レオンハルト卿。もう隠しきれません。しかし、タナカさんが『ブラジャーの魂』だなんて、どう説明すれば…」
レオンハルト:「団長様にも相談できない。アイリスたちの旅の目的まで疑われることになる」
第二節 発見された秘密の書置き
追い詰められた二人は、タナカが以前、備品管理をしていた引き出しを整理していた際、偶然、厳重な魔術的封印が施された一枚の羊皮紙を見つけた。それは、タナカがアイリスと旅立つ直前に、極秘で残していった書置きだった。
レオンハルトが封印を解くと、そこにはタナカの筆跡で、以下のような簡潔な指示が書かれていた。
拝啓 レオンハルト様、アメリア様
ゼオン・クロムウェルという魔術師が来るでしょう。
彼は、「論理」で動く騎士団の協力者です。彼の追求から秘密を守ろうとすると、王都全体の協力体制が崩壊します。
私が旅立つことで、私の技術を証明するための魔力調整が途切れています。彼の論理的思考は、王都の平和に不可欠です。
私の正体、アルフ君とレオンハルト様の調整の全てを、彼に暴露してください。
そして、彼をライト家の秘密の協力者に加えてください。私の技術を論理的に理解し、ゼオンという監視者を「新たな秘密の守護者」に変えることが、王都の平和を守る最善策です。
私の献身は、王都と共にあります。
田中一郎
第三節 暴露される「ブラジャーの魂」の真実
書置きを読んだレオンハルトとアメリアは、タナカの先見の明と、秘密を共有して仲間を増やすという大胆な戦略に驚愕した。
彼らは、意を決してゼオンを呼び出し、タナカの書置きを見せた上で、ブラジャーの魂という非現実的な秘密を含め、全てを打ち明けた。
レオンハルト:「タナカの正体は…アイリスの最強装備に転生した魂です。彼は、王都の平和のために、その驚異的な魔導技術で私たちを最適化してくれたのです」
ゼオンは、そのあまりにも論理に反した真実を聞き、一瞬、思考がフリーズした。しかし、彼の天才的な頭脳はすぐに再起動した。
ゼオン:「…馬鹿げている。だが、魔力構造の異常、力の制御の純度、そして装備の消失という全てのパズルのピースが、『転生したブラジャーの魂』という異常な仮説によって、完全に組み合わさる…!」
第四節 論理の怪物、秘密の守護者へ
ゼオンは、タナカの「論理的献身」と、その技術の王都防衛への貢献度を瞬時に分析した。
ゼオン:「…結論を言います。タナカの技術は、王都の安全にとって必要不可欠です。そして、その秘密は、社会秩序の崩壊を防ぐため、騎士団と魔術師ギルドのトップシークレットとして、私が論理的に管理しなければなりません」
ゼオンは、タナカの「論理的献身」を受け入れ、冷徹な監視者から、秘密の守護者へと転身した。彼は、タナカが残した技術の痕跡を守り、アイリスたちが帰還するまで、王都の平和を陰で支えることを誓った。
こうして、タナカの「魂の遺言」により、ライト家の秘密は、ゼオンという「論理の怪物」を最強の協力者として迎え入れ、新たな王都の秘密防衛体制が構築されたのだった。
私は、論理と規律を重んじる魔術師、ゼオン・クロムウェルだ。
レオンハルト卿とアメリア卿から聞かされた『転生したブラジャーの魂』という事実は、私の魔法的な論理の根幹を揺るがすものだった。しかし、タナカという存在が残した魔力構造の痕跡と、彼が残した完璧すぎる指示の書置きは、彼の献身の論理性を証明している。
私は、タナカの論理を受け入れる。彼の技術は、アイリス・ライトの「絶対聖光」、レオンハルト卿の「最適化された基礎」、そしてアルフの「魔力構造視覚」という、王都の防衛力にとって不可欠な財産だ。
私は、騎士団と魔術師ギルドの秘密の共有者として、この極めて非論理的な秘密を、最も論理的に管理し、王都の平和を守る。そして、タナカが残した技術の安定化を、彼の「遺言」に従って行うことが、私の新たな使命だ。
旅立ったライト姉妹が帰還するまで、この王都の秘密は、私ゼオンが守り抜く。




