表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら騎士学生のブラだった件  作者: 沼口ちるの


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

25/69

第二十五話:自立への一歩! リナからの「サポート自粛」命令

第一節 基礎訓練での葛藤

リナの騎士学園での訓練は本格的に始まった。彼女は「天啓の才能」により、他の同期よりも圧倒的な速さで技術を習得していく。


しかし、訓練が進むにつれて、リナは自身の強さに「違和感」を感じ始めていた。その違和感は、姉アイリスがユニーク能力解除期間中に感じた葛藤と似ていた。


(この完璧な動きは、私のものじゃない。田中さんの調整だ…!)


リナの体術は、タナカの遠隔サポートによって常に「戦闘の最適解」を実行していた。そのため、リナ自身の判断力や、失敗から学ぶ機会が奪われているのではないかという疑念が、彼女の心に芽生えた。


訓練後の休憩時間、リナは誰にも悟られないように、騎士団駐屯地にいるタナカに【共有知識ツインセンス】で語りかけた。


第二節 リナの決意と「自粛」命令

リナ:「田中さん。聞いて。私、学園の訓練中は、田中さんの遠隔サポートを一旦やめてほしいの」


タナカは驚愕した。(リナ様、それはどういうことですか!?貴女の安全と才能の開花のためには、私の調整が不可欠です!)


リナ:「分かってる!田中さんがいなければ、私はこんなに強くない。でも、このままじゃダメなの!私は、お姉様が団長様に言われたみたいに、『装備の力を超える自己の強さ』を手に入れたい!」


リナは、アイリスの団長戦での敗北を知っている。アイリスが能力解除で基礎を鍛え直したように、リナもタナカの「最適解」から離れ、自力で強くなる道を選ぼうとしていた。


リナ:「学園で、私が失敗して、泥だらけになって、自分で考えて、リナ・ライト自身の動きを見つける。それが、お姉ちゃんの隣に立つための騎士になる道だと思うの」


タナカは、主の妹の、その真摯で健気な決意に胸を打たれた。彼は、ブラジャーの魂として、主の意志に反することはできない。そして、リナの成長を望む気持ちは誰よりも強い。


タナカ:「…承知いたしました、リナ様。貴女の騎士としての自立への一歩を、全力で応援します」


第三節 遠隔調整の沈黙と兄の警戒

翌日からのリナの訓練は、一変した。タナカの遠隔調整が停止されたことで、リナの動きは洗練された「最適解」ではなくなった。彼女の動きはぎこちなくなり、体術訓練で同期のアルフたちに敗北を喫することも増えた。


アルフは、リナの急な変化に気づき、疑念を深めた。アルフ:「ライト嬢。急に動きが鈍くなったな。まるで、『最高の指導』を失ったようだ」


リナは、歯を食いしばって答えた。「うるさい!これが今の私よ!これから、自分で強くなるんだから!」


この変化は、騎士団の兄レオンハルトにもすぐに察知された。


(リナの魔力の流れが不自然だ!タナカの調整が止まっている!?)


レオンハルトはすぐに騎士団からリナに連絡を入れた。「リナ。タナカに何か言ったのか!お前の安全が…!」


リナ:「お兄様!大丈夫!私がお姉ちゃんから学んだの!私は、田中さんの調整なしでも強くなる!信じて!」


レオンハルトは、妹の強い意志を感じ、タナカの時と同様に、複雑な思いを抱きながらも、その自立を静かに見守ることにした。


第四節 遠隔の守護者、愛の監視

タナカは、騎士団からリナの訓練の様子を【共有知識】で常に見守り続けていた。リナが転び、泥にまみれるたびに、タナカの心は痛み、人化体の顔は苦渋に歪んだ。


(大丈夫です、リナ様。私が遠隔調整を自粛している間も、ブラジャーの魂は貴女の傍にいます。貴女が本当に危険な状態に陥った時だけは、命令違反をしてでも、私が必ず貴女を守り抜きます!)


タナカは、リナの成長という使命と、主の妹の命令という忠誠心の板挟みになりながら、「愛の監視者」として、リナの学園生活を見守り始めたのだった。



リナ様からの「サポート自粛」命令。騎士団の雑用係、タナカです。


私はアイリス様への忠誠心から、その妹君であるリナ様の安全と成長に全てを捧げてきました。私の遠隔調整こそが、リナ様の「天啓の才能」の正体であり、彼女を最短で強くする方法だと信じていました。


しかし、リナ様は、アイリス様と同じく、「自分の真の強さ」を見つけたいと願いました。その自立心と騎士としての誇りは、私のブラジャーの魂が、何よりも尊重すべきものです。


私自身が、アイリス様と共に基礎訓練を経て、120%の力を手に入れたように、リナ様も私という「杖」から離れて、真の騎士になろうとしています。


ですが、不安でたまりません。私の完璧な調整なしに、リナ様が怪我をしないか、危険な目に遭わないか…。私のブラジャーの魂は、今、遠く離れた学園で泥だらけになっているリナ様の身体を感じるたびに、張り裂けそうです。


私は今、リナ様の命令に従い、騎士団から彼女の成長を「愛の監視」という形で支えます。もし、リナ様の命に危険が及ぶようなことがあれば、私は迷わず命令違反をして、彼女を守り抜きます。


次なる物語で、サポートなしの学園生活で、リナ様がどのように成長していくのか、どうか見守ってください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ